コンサルタントの必須スキルとは?「ポテンシャル」「経験」「これから磨くべきスキル」

作成日:2020/01/08

 

 

コンサルティングファームに勤務している人にとって、評価は収入アップにつながります。また、将来の転職時にハイクラスな求人に応募できる可能性も広がります。若手コンサルタントが評価を上げ、目指すキャリアプランを実現するために必須の3つの要素「ポテンシャル」「経験」「これから磨くべきスキル」についてまとめました。

 

目次

■コンサルタント人材として必須!3つのポテンシャル
(1)論理的思考能力
(2)コミュニケーション能力
(3)現場対応力

 

■コンサルタント人材は業界経験や専門知識もアピールすべし!
(1)出産や育児経験なども起業のきっかけに

 

■これからのコンサルタント人材が磨くべき3つのスキル
(1)セルフブランディング力
(2)時間管理能力
(3)語学力

 

■国内コンサルタント人材市場は成長中!

 

■まとめ

 

 

コンサルタント人材として必須!3つのポテンシャル

若手コンサルタントにとって、周囲から「使える人材」と評価されているかは大きな問題。評価が高ければ収入アップにつながりますし、より高度な戦略立案プロジェクトなど、やりがいのある案件に関われるチャンスも広がります。いずれはエグゼクティブとして転職、フリーランスとして独立といった道も考えられます。とはいえ若手はプロジェクト経験も少なく、思うように評価されないと感じる方も多いかもしれません。

 

コンサルタントとしてどうすれば使える人材、つまり仕事ができると思われるのでしょうか?若手ですから、いきなり高度な知識や豊富な経験を求められるということは少ないはず。若手には、本来その人が持っているポテンシャルが必須です。

 

もちろん経験が全く加味されない、なんてことはありません。「少ない経験の中から、何を得たのか」というのも大事な要素。また、コンサルティング業務以外で得た経験、転職前の経験、専門資格なども役立ちます。また若手にポテンシャルや経験とともに重視されるのが「伸びしろ」。将来「どんな人材になりたいかというビジョンを持っているか、またそれに向かってどんな努力をしているか」が問われますよね。

 

まずは若手コンサルタントにとって必須とも言える3つのポテンシャルを紹介しましょう。

(1)論理的思考能力(ロジカルシンキング)

コンサルタント人材に必須のポテンシャルといえば「論理的思考能力」(ロジカルシンキング)を思い浮かべる方も多いはず。コンサルタントの求人においても、論理的思考能力が備わっているかをチェックする企業は多いようです。

 

論理的思考能力とは、事実に基づいて論理的に物事をとらえるスキルのこと。でもそれだけではなく、物事を論理的に周囲へ説明できるスキルも含まれます。

 

そもそもコンサルタントのメイン業務は、クライアント企業が持つ課題を解決すること。そこには効率的に解決するというミッションもあるはずです。論理的とは、つまり誰が見ても同じ答えになる、抜け漏れが少ない認識のズレが少ないということ。論理的に物事が進めば効率もよく、スムーズに進むはずです。

 

例えば企業の海外進出に関する戦略立案を任されたコンサルタントが、論理的思考能力がなかったら・・・?国内や海外の状況という事実(ファクト)に基づかない仮説やゴールを設定してしまうと、当然戦略立案を進める上で、事実とのズレが生じます。プロジェクトのやり直しや中止の可能性もあり、効率的な進行とは言えません。

 

新卒でコンサルティングファームに入社したコンサルタントの方は、研修でロジカルシンキングを学べる機会もありますし、先輩から戦略立案プロジェクトなどの現場で直接ロジカルシンキングを学ぶ機会も多いはず。

 

でもコンサルティングファーム以外で勤務している方、他業種からコンサルタントへ転職した方の中には、ロジカルシンキングについて苦手意識がある方も多いかもしれません。でもあくまでロジカルシンキングはコンサルタントにとって基本の必須スキル。自ら積極的に学ぶ機会を作りましょう。

(2)コミュニケーション能力

どんな職種の新卒採用や中途採用において、たいてい必須スキルとして挙げられるコミュニケーション能力。求人広告の条件に「コミュニケーション能力」と記載されているケースも多いですよね。コンサルタント人材にもコミュニケーション能力は必須なスキルです。コミュニケーション能力といっても、社交的とは違います。コンサルタントにとって重要なのは「人の話をよく聞いて、正しく理解すること。また自分が持つ情報を正しく人に伝えられること」

 

コンサルタントはクライアント企業が抱えている問題点を洗い出すために、ヒアリングの機会を設けることもあります。

例えば新規事業の戦略立案を担う場合。企業側がやりたいと思っていること、課題と思っていることを聞いていく中で、実は企業側が根本的に本当にやるべきことに気付いていなかった、ということも。つまりただヒアリングするだけではなく、企業にとって今は何が必要か?ということをコミュニケーションの中で、自分なりに深堀していく必要があるわけです。

 

またコンサルタントは客観的な視点でソリューションを提示したり、問題提起したりするのが基本。どんなに論理的に正しいことでも、高圧的だったり一方的だったり、伝え方がまずいと相手は受け入れてくれません。つまり論理的思考能力とコミュニケーション能力はどちらかひとつではNG。両方あることでスムーズなコミュニケーションが可能になります(若手はどちらかと言うと論理的思考能力に偏りがちなので、要注意です)。

 

コンサルティングファームに勤めている若手コンサルタントは、案件の規模や体制によってはアシスタントとしてプロジェクトに参画することもあります。ここで若手に求められるのは、プロジェクトメンバーの間に立ってスムーズな進行にすること。ここでコミュニケーション能力を発揮できれば、評価アップにつながるはずです。

 

自分はポテンシャルとしてコミュニケーション能力を備えていないかも・・・と思っていませんか?自信をつけるためおすすめしたいのは、どんどん新しい世界に出ていくこと!いつもと違う人々が集まるコミュニティに参加して、他企業やフリーランス、異業種の人と関わる機会を増やしましょう。

 

人脈も増え、将来の転職時にもプラスになります。コンサルタントは激務なので仕事一辺倒になりがちですが、仕事以外のことにチャレンジする姿勢も欲しいところ。受容性の高いコミュニケーションスキルが身につきます。

(3)現場対応力

コンサルティングの現場では、予期しないトラブルもたくさんあります。期限に間に合わないクライアント側の都合で急な変更が入ったなど。こうした事態に対応できるかという点も、デキる人材として求められるポテンシャル。もちろん経験を重ねることで対応力は身につくわけですが、若手にポテンシャルとして求められるのは「トラブルをチャンスとみなす」というポジティブな発想。

 

例えばやったことのないジャンルの案件にアサインされたとき、「未経験だから難しそうだな・・・」と思うか「やったことがないから楽しみ!」と感じるか。やはり後者の方がトラブルを自分のスキルアップの場として考えるわけですから、当然対応力は身につきやすいはず。コンサルタントにとって慎重さも大切ですが、失敗を恐れ過ぎずポジティブな発想で取り組む姿勢は、若手こそ必須です!

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コンサルタント人材は業界経験や専門知識もアピールすべし!

(1)出産や育児経験なども起業のきっかけに

ポテンシャルとあわせて重視されるのが経験。もちろん若手は経験が少ないというのは仕方がないこと。でも少ない経験の中で何を得たか?どう自分のスキルにつながったか?という点はやはり重要です。また、仕事以外の経験がコンサルタントのキャリアアップにつながったというケースもあります。

例えば出産育児をきっかけに、コンサルティング業務のワークライフバランスに取り組み始めた方が、その経験を活かして起業したという事例もあります。

 

また特定のジャンルに関する専門知識を深めて、他のコンサルタントと差別化を図るという戦略もありますよね。ただ若手の場合、専門性があるということを周囲に理解してもらいづらいかもしれません。そこでIT系、経営系などの分野にある専門資格を取得して、ジャンル特化型のコンサルタントを目指すという方向もあります。専門資格を取得していれば周囲も専門性を評価しやすくなります。もちろん、転職活動やフリーランスになるときにも資格が役立つシーンが多くあります。

 

 

これからのコンサルタント人材が磨くべき3つのスキル

 

これまでお伝えしたポテンシャルや経験や資格などは、いわばコンサルタント人材としての素養に関わる部分。これとは別に、これから自分が目指すコンサルタントになるために、さらにスキルアップを続けているという姿勢も、高評価につながるはず。一般的な採用面接でも「これからどうなりたいか」「将来に向けて何を学んでいるか」という質問は多いですよね。

 

そこで、コンサルタントとして転職やフリーランスを目指す上で、若手が今から鍛えておきたいスキルを3つ紹介しましょう。

(1)セルフブランディング力

どんなキャリアを進む場合でも、今求められているのがセルフブランディング。そもそもブランディングとは、売り手と買い手に共通の価値を持たせること。セルフブランディングの場合は自分の価値や強みを周囲に知ってもらう、ということになります。

 

そのためには自分自身を深く知った上で、自分を商品として考え販売するための戦略立案が必要。長期的な視点で若手のうちからセルフブランディング力を磨いておけば、将来さまざまなシーンで役立つはず。

 

例えば転職でコンサルタントとして中途採用の求人に応募するときにも、セルフブランディングができていれば、お互いの理解がスムーズになります。中途採用だけではなく、フリーランスとして活動するときもセルフブランディング力は仕事の獲得に直結する重要な要素です。

(2)時間管理能力

コンサルティング業務はプロセスも重視されますが、やはり結果がメイン。費やした時間ではなくアウトプットのクオリティで評価されます。長時間労働=評価が高いという考え方ではありません。

 

評価基準は企業によって異なりますし、若手コンサルタントの中には、長時間労働を続けている方も多いかもしれませんが、結果主義であるコンサルティング業界は、効率的に短期間で結果を出す方が評価は高いはずです。

 

働き方改革の推進や人材不足が懸念される今の時代は特に、ワークライフバランスを意識して、自分で自分の時間を管理するスキルが求められます。ずっと仕事ばかりしている人と、ワークライフバランスを整えて仕事以外のことに取り組み、人脈を広げている人。転職や独立という場面で、この2人には大きな差が生まれるのではないでしょうか。

(3)語学力

外資系コンサルティングファームでは英語を使うことは多いものの、日系企業に勤めていると「海外に出ることもほぼなく、英語が必要になることは少ない」という場合もあるかもしれません。

 

ところが最近ではIT系プロジェクトをはじめ、国内案件でも技術系メンバーに海外のスタッフが参加することもあります。コンサルタント職種に関わらず、スムーズなコミュニケーションを進めるため、英語などの語学力があらためて重視されてきています。

 

英語が必要とされる求人は外資系企業が中心ですが、グローバル展開を目指す日本企業の戦略立案プロジェクトなどの案件もあります。英語スキルによってコンサルタントとしてグローバルに活躍できる機会が増えることは間違いないでしょう。

 

また将来転職やフリーランスの道を考える上でも、グローバル案件の経験は大きな武器。いつかは海外求人にチャレンジしたい、という方も多いでしょう。

 

こうしたチャンスを若手のうちから掴むためにも、語学力は早い段階から磨きたいところ。英語が得意という方は、中国語など他の語学力を磨けば、さらにグローバルな求人に応募できるチャンスが広がるはずです。

 

★みらいワークスでは、登録コンサルタントの方向けに、「コンサルタントがプロジェクトで使える英語」のレッスンが体験できるサポートも実施しています。

 

 

国内コンサルタント人材市場は成長中!

 

コンサルタント人材としてニーズがある状況かどうかも、気になるところではないでしょうか。とある調査によれば、2018年の国内コンサルティングサービス市場全体では、前年比6.4%増の伸びを見せています。さらに2023年までの予測を見ると、年間平均成長率は5.4%となっています。

 

特に今後は、AIなどデジタル関連のコンサルティングのニーズが高まると言われています。現在でもデジタル分野に強いコンサルタントの採用状況は活発ですが、今後もその傾向は続きそうです。今すぐ転職する予定がなくても、コンサルティング業界全体の採用動向はチェックしておきたいところです。

まとめ

 

若手コンサルタントにとって、収入に直結する評価。コンサルティングファームの中でマネージャーなどエグゼクティブクラスに上がるキャリアもあれば、ハイクラス求人に採用されれば、さらなる収入アップの道も。

 

一方で海外採用に応募して、グローバルなコンサルタントとして収入を増やす、フリーランスに転向して収入を増やすなどの選択肢もあります。周囲の評価を上げるために、まず若手に求められるのはポテンシャルである「論理的思考能力(ロジカルシンキング)」「コミュニケーション能力」「現場対応力」をしっかり身につけること。その上で客観的な評価につながりやすい、経験や専門資格の習得も目指しましょう。

 

さらに将来を見据えると、コンサルタントのキャリアを続けていくには、性別に関係なく育児や介護などの事情にあわせ、フリーランスになって働き方を変えるという必要性が出てくるかもしれません。そこでこれから必要とされるのが、セルフブランディング力、時間管理能力、語学力という3つのスキル。こうしたスキルを若手のうちから意識しておくことで、将来のキャリアに大きな差がつくはず。みらいワークスでは、新たなキャリアを目指す若手コンサルタントを応援しています。

 

(株式会社みらいワークス FreeConsultant.jp編集部)

 

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