【PMOとは】PMとの違い(仕事内容・意味・職種)と向いている人、業務に必要な資格・スキルセットを解説!

最終更新日:2022/02/28
作成日:2018/09/03

 

クライアントがPMに求めるプロジェクトマネジメントの難易度が高まる中、PMを支える「PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)」の存在感も高まりも見せています。 PMOの役割やメリット・デメリット、向いている人材の特徴を紹介します。

※本コラムは、2022年2月28日に「プロジェクトの成功を支えるPMO人材とは?役割とメリット・デメリット」を再構成したものです。

 

目次

 

■PMOの役割は『黒子』
(1)PMOとPMの違い
(2)複数プロジェクトの標準化や品質管理

■PMO業務内容別の3種類
(1)事務的な管理業務を行う「PMOアドミニストレータ」
(2)プロジェクトのクオリティ管理を行う「PMOエキスパート」
(3)プロジェクト管理全般を行う「PMOマネージャー」

■PMOを社外にアウトソースするケースも

■PMO参画のメリット
(1)プロジェクトを成功に導く客観的な視点
(2)PMの負担軽減

■PMO参画のデメリット
(1)現場との衝突
(2)PMOへの依存

■PMOに向いている人材の特徴
(1)複数のプロジェクトに関わりたい人
(2)PMとして経験が豊富な人

■PMOに向いていない人材
(1)プロジェクト現場にこだわる人
(2)事務作業や進行管理が苦手な人

■PMOを目指すならPMO人材の特徴を備えよう

 

 

 

PMOの役割はPMの『黒子』

プロジェクト成功のために

 

プロ人材の登録サイトなどでコンサルタント募集の案件でも目にする機会が増えた「PMO」。PMOは、PMがプロジェクトを遂行するためのさまざまなサポートを通じて、プロジェクトを円滑に進めるのが主な仕事内容でありミッションです。PMが「人材」であるのに対して、PMOは「組織(部署)」を指すワードです。

(1)PMOとPMの違い

PMとPMOにはプロジェクトにおける役割に違いがあります。PMは、意思決定しながらプロジェクト全体を率いるリーダー的な存在。一方、PMOは、PMのサポートを通じて、プロジェクトマネジメントの質を高める役割がメイン。

 

プロジェクトにおける必要な調整や会議のファシリテーション、各種資料作成などの事務作業や進捗状況の管理など細かな業務を担当することもあります。

 

PMOが必要とされる背景には、特に規模の大きなプロジェクトではマネジメントに必要な業務が多岐にわたることが挙げられます。もはやPMだけではプロジェクト管理しきれない事態もあるでしょう。そこでPMOがプロジェクトの進捗やコスト、課題やリスクなどの管理やその他の業務を担います。

(2)複数プロジェクトの標準化や品質管理

PMのサポート以外のPMOの役割は、複数プロジェクトの標準化や品質管理です。

 

例えば、コンサルティング会社やSIerといった企業などでは、企業内で複数のプロジェクトを日常的に抱えています。複数のプロジェクトが同時に稼働中だと、プロジェクトマネジメント手法の標準化や品質向上、人材育成が課題になりがちです。そこで、PMOが複数のプロジェクトをモニタリングし、業務プロセスなどプログラムをマネジメントすることもあります。

 

コンサルタントのキャリアや資質によっては、企業の戦略に基づき、最善の効果を得るためのプロジェクト運営を行なう「ポートフォリオマネジメント」を担当することもあります。ITが飛躍的な進化を遂げている現代では、IT戦略を基にしたシステム開発などで、ITコンサルと協力しプロジェクトを推進するケースも多いでしょう。

 

 

PMO業務内容別の3種類

ITプロジェクトをチェックするPM

 

PMOの業務はプロジェクトの状況によって異なるものです。PMOの資格認定などを行なっている日本PMO協会では、PMOの種類と業務内容を3種類に分類しています。

(1)事務的な管理業務を行う「PMOアドミニストレータ」

PMのサポート役として、資料作成、進行管理、情報管理など事務的な作業を担当するPMOを「PMOアドミニストレータ」と呼びます。

 

プロジェクトの規模が大きくなると、プロジェクト内で、さらにチームが編成されることもあります。チームごとのマネジメントをPM一人が行なうには限界があります。PMOアドミニストレータが事務作業の管理業務や調整役を担うことで大規模なプロジェクトであってもスムーズに進行できると考えられています。

(2)プロジェクトのクオリティ管理を行なう「PMOエキスパート」

複数のプロジェクトにおける環境整備やルール策定など、標準化を担うのが「PMOエキスパート」です。PMOエキスパートの存在により、複数プロジェクトの品質保持、業務の効率化につながります。

 

プロジェクトが多い環境では、PMの資質によってプロジェクトの進み具合や成果に差が出るものです。

 

PMOエキスパートはプロジェクト管理に必要なプロセスや資料を標準化し、プロジェクトごとのバラつきをおさえ、安定したクオリティを保ちます。さらにプロジェクト進行を標準化することで業務効率化につながり、リソースや予算を減らせる効果も期待できます。 

(3)プロジェクト管理全般を行なう「PMOマネージャー」

「PMOマネージャー」は、PMのサポート役としてだけではなく、ITプロジェクトマネージャーとして戦略の策定をはじめ、予算管理や人員管理など複数プロジェクトを統括する立場になるケースもあります。

 

PMOマネージャーはプロジェクトをスムーズに進めるために経営層とPMの間に立つことも多く、クライアントからより幅広いスキルやキャリア、経験を持つコンサルタントなどのプロフェッショナル人材が求められます。

 

 

PMOを社外にアウトソースするケースも

組織図を俯瞰する外部PMO

 

PMOは、企業内でインハウスPMO組織を編成するケースの他に、ITコンサルなどの専門性が高い人材を擁する企業にアウトソーシングするケースも増えています。コンサルティングファームに所属するコンサルタントのほか、フリーランス人材がPMOの役割を担うこともあります。

 

PMとPMO、プロジェクトメンバー全てが同じ組織の人材になってしまうと、客観的な視点が欠けてしまったり、それまでの関係を引きずって進めづらくなったりする場合もあるからです。社外コンサルタントのPMOがプロジェクトに参画することで、かえってお互いに仕事がしやすくなることもあるのです。

 

 

PMO参画のメリット

スムーzなプロジェクトチーム

 

多くのプロジェクトで重用されるPMO。参画によって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

(1)プロジェクトを成功に導く客観的な視点

PMOの大きなメリットは、プロジェクト成功確率が上がる点。PMOの参画によってさまざまなプロジェクトマネジメント手法を導入したり、PMだけではカバーしきれない部分をサポートしたりすることは実証されています。

 

一方、PMOが参画していないプロジェクトでは、プロジェクトの運営は、PMやプロジェクトメンバーの属人的なノウハウと遂行能力が頼り。うまく機能するプロジェクトもありますが、それはあくまでも「結果オーライ」のケースです。PMOがいないプロジェクトでは、品質低下などの失敗が起こりやすいといわれています。

(2)PMの負担軽減

プロジェクトマネジメントに必要な専門知識や標準策定などのノウハウを有したPMOの存在は、PMの負荷を軽減し、プロジェクトに適切な管理をもたらすことになります。PMOが実際にマネジメントの管理業務までサポートするケースであれば、ほかのメンバーはその分のリソースをプロジェクトに集中させることができ、プロジェクトの品質を高めることにつながるのです。

 

また、ITプロジェクトなどの場合、エンジニアとしてのキャリアを持つITコンサルタントがPMOとして参画すれば、現場との息も合いやすくプロジェクトをスムーズに進行することができるでしょう。エンジニアにとって、ITコンサルタント転職はキャリア、年収ともにステップアップの道のひとつです。

 

 

PMO参画のデメリット

デメリットを考える

 

PMOの参画には多くのメリットがありますが、一方でデメリットもあります。

(1)現場との衝突

PMOとPMやプロジェクトメンバーの間には上下関係はないとされています。しかし、プロジェクトを正しく管理しようとするPMOの言動は、PMやプロジェクトメンバーに対して高圧的なものになりかねません。

 

PMOとPMを含めたプロジェクトチームメンバーが、日頃からコミュニケーションをとり、信頼関係ができていても、PMOがプロジェクトマネジメントを厳しく細かく遂行しようとすれば、現場との衝突につながる恐れがあります。プロジェクト発足と同時に募集した求人で参画が決まった、外部コンサルタントであればなおその危険性は高いでしょう。

 

また、一定の距離感を保ちながらプロジェクトを俯瞰できるのが外部から人材を調達するメリットではありますが、チームや組織としての仲間意識が希薄な状態では、かえってプロジェクトを失敗へ導いてしまうことにもなりかねません。PMOには、プロジェクトを成功させるため、チームのために動くという“黒子”としての意識が求められます。

(2)PMOへの依存

スキルや経験の豊富な人材が集まるPMOが参画すると、PMを差し置いてプロジェクト管理全般をPMOが担ってしまう場合があるようです。PMOがどのようにプロジェクトに関わるか、スタンスを明確にする必要があります。

 

PM自身もPMOとの業務分担を認識して、PMOに依存しすぎないことも重要です。ITプロジェクトなどの場合、PMと多くの知見を持つITコンサルタントがうまく連携を取ることも意識しましょう。

 

 

PMOに向いている人材の特徴

PMOに向きの人の得意業務 

先に述べたように、PMOとPMには役割に違いがあります。PMOに向いている人材はどのような人物なのでしょうか?

(1)複数のプロジェクトに関わりたい人

一つのPMOが、複数のプロジェクトを同時にモニタリングするケースは実に多いです。これまでのキャリアで経験してきたプロジェクトだけではなく、さまざまなプロジェクトの状況を見て知見を広げたいと考えている人にはPMOに向いています。

 

PMOの業務内容はそれぞれのプロジェクトで現場をマネジメントする機会は多くありません。しかし、将来PMなどの人材育成に関わりたいと考えている人にとってPMOとしての経験が大きく役立ちます。

 

多くのプロジェクトを俯瞰することで、他のPMがどんな進め方をしているのかを学べる機会です。コンサルタントとして視野を広げる材料になるでしょう。

(2)PMとして経験豊富な人

PMOとしてプロジェクトに関わる場合、PMとして過去の経験が求められるシーンも多くあります。コンサルタントとしてさまざまな案件を担当し場数を踏んでいる人材であれば、トラブル時でも柔軟な対応ができますし、周囲にとっても頼りになる存在になるはず。

 

 

 

PMOに向いていない人材

目まぐるしいビジネスシーンの変化

 

PM経験がある人材が全員PMOとしての適性があるとは限りません。そこでPMOに向いていない人材の代表的な特徴を知っておきましょう。

(1)プロジェクト現場にこだわる人

PMOの業務は複数のプロジェクトを同時進行させることが珍しくありません。一つ一つのプロジェクトにじっくり取り組むスタンスだとずれが生じるでしょう。

 

PMやITコンサルタントにくらべ、プロジェクト現場に入る機会が少ないため「プロジェクトの現場でリーダーとして活躍しないと意味がない」と考えている人は、むしろPMとしてプロジェクト進行に注力していくべきでしょう。

(2)事務作業や進行管理が苦手な人

PMOは基本的にPMをサポートするスタンス。PMの業務をフォローして、いかにプロジェクトを円滑に進めるかがPMOのタスクです。裏方のような立場に徹するのが得意な人のほうが向いています。

 

レポーティング業務や進行管理業務がメインとなり、プロジェクト全体の統括はPMに任せるケースも多いため後方支援としての業務が苦手だったり「つまらない」と感じたりする人はPMOには不向きです。

 

具体的にはデータ集計やドキュメント作成などの事務作業が苦手な人、スケジュール管理などの進行管理が得意ではない人はPMOは活躍しづらいかもしれません。

 

 

PMOを目指すならPMO人材の特徴や強みの自己判断を

PMOが司会進行するミーティング

 

ビジネスシーンでは、日々多くのプロジェクトが進行しています。同時にプロジェクトの大規模化、技術の進歩、ITの劇的かつスピーディーな進化、非正規雇用の増加やオフショア開発の急増など、プロジェクトの難易度を上げる要素が増加しています。

 

こうした環境のなか、PMをサポートし、プロジェクトを成功に導くPMOの存在感が高まっています。今後もさらにPMOを導入する企業は増え、おのずとPMO案件の数も増加すると見られています。

 

PMOへの転職や参画を目指す人は、PMOの役割やメリット・デメリットだけでなく「自分がPMO向きなの人材の特徴にあっているか」も見極める必要がありそうです。

 

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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