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SAPコンサルタントの仕事内容とその重要性

作成日:2019/12/04

 

SAPとは、経営資源を一元的に管理できるERPパッケージの1つ。SAPコンサルタントとは、SAPに関して専門的な知識を有するITアドバイザリーのことです。
効率的な経営のためにSAPを導入する大手企業も多く、SAPコンサルタントの需要も増しています。
今回は、SAPのソフトウェアとしての特徴やコンサルタントの仕事内容について、詳しくご紹介していきます。

 

目次

■SAPの特徴
(1)SAPとは
(2)圧倒的シェアと実績を誇るSAP

 

■SAPが人気のある理由とは
(1)あらゆる基幹業務をリアルタイムに一括処理
(2)プラットフォームを選ばない
(3)モジュール管理により業務の効率化が可能に
(4)機械学習によるさらなる業務の効率化

 

■SAPコンサルタントの役割
(1)SAPコンサルタントとは
(2)SAPコンサルタントとSEの違い

 

■SAPコンサルタントの魅力
(1)専用コンサルタントとして能力を発揮
(2)大手クライアントがユーザーである
(3)上流のコンサルタントになれる
(4)SAPコンサルタントの収入

 

■まとめ

 

 

SAPの特徴

(1)SAPとは

「SAP」はドイツを拠点とした世界で最大クラスのソフトウェアメーカー「Systemanalyse und Programmentwicklung」の略称であり、そのSAP社が開発したERPパッケージの商品名でもあります。

 

またERP(Enterprise Resource Planning)とは企業のヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を一元的に管理・活用することのできるITシステムのことです。

企業の業務改革・ビジネス環境改善に大きな効果があることから日本企業をはじめとして世界中の多くの企業が導入していることで知られています。

 

参照URL: https://www.clouderp.jp/blog/difference-of-sap-and-erp.html

(2)圧倒的シェアと実績を誇るSAP

ERPパッケージはマイクロソフトやオラクルなど世界の名だたるソフトウェアメーカーにおいても開発されていますが、その中でもSAPは世界中で圧倒的な人気を誇る業務系パッケージです。

もちろん日本でも非常に人気がある業務系パッケージであり、1992年に日本法人が設立されて以来、日本企業がITシステムとしてSAPを導入しています。

 

 

SAPが人気のある理由とは

(1)あらゆる基幹業務をリアルタイムに一括処理

SAP社の現在の主力商品は「SAP ERP」という製品(最新版はSAP S/4HANA)ですが、SAPのERPパッケージの人気に火がついたのは、もう1つ前の世代の「SAP R/3」という製品の登場によるものです。

 

SAPに限らずこの時代より前のシステムというのは、会計システムは会計のみを、在庫システムは在庫管理のみを、という縦割り型の管理を行なっていました。ですから、同じ取引のデータ内容が複数のシステムに残されていることも当然のようにあったわけです。

このような場合、取引の重複を解消するために人の手によって修正を加えることが必要だったため、必ずしも使い勝手の良いシステムとは言えない面がありました。

しかし、「SAP R/3」ではERPパッケージという概念を導入することで、あらゆる業務を横断する形で処理をすることが可能になりました。

これにより業務プロセスの簡略化や効率化などの業務改革やビジネス環境改善を実現することができるようになり、利用する企業が一気に増えることにつながったのです。

(2)プラットフォームを選ばない

ERPを活用した業務改革は、アメリカでは1990年代から積極的に採用されるようになりました。

しかし、当初は企業が独自のITシステムを開発し、保守や管理も行なっていたため、非常に手間のかかるのが課題でした。また、システムはハードウェアやOSなどに依存していたため、使用できる環境が限られていたのも問題です。

 

その後、ソフトウェアメーカーからERPパッケージが発売されるようになります。

大手ソフトウェア会社の開発するERPパッケージはオープンソースに対応していたため、ハードウェアやOSを気にすることなく、それぞれの企業環境に応じて自由に導入できます。

 

これにより企業は自社でのシステム開発や人材育成にかかるコストを削減できるようになったため、EPRパッケージは急速に普及し始めたという経緯があります。

なお、現在ではSAPをはじめとするERPパッケージの多くはクラウド化の方向へと進んでいます。クラウドERPの登場によりパッケージを購入する必要がなくなり、インターネットを利用できればプラットフォームに関係なく誰でもアプリケーションを利用できるようになります。

もちろん、わざわざバージョンアップやセキュリティ対策をする手間も不要です。

(3)モジュール管理により業務の効率化が可能に

SAPは事業分野を「SAPモジュール」と呼ばれる単位で分割し、このSAPモジュールを分離させたり連携させたりすることで、業務効率化やビジネス環境改善を実現しています。

 

会計モジュールを構成しているのは「財務会計(FI)」「管理会計(CO)」の2つの領域です。

FI外部会計や制度会計を担当しており、他のモジュールで発生した財務データを管理・集約して表計算ソフトへのデータ入力やアップロード作業を自動化します。

CO内部会計を担当しており、企業全体の調整や予算管理を最適化してくれます。

ロジスティクス・モジュールを構成するのが「販売管理(S)」「在庫管理(MM)」です。

SD販売管理の領域を担当し、販売データの入力を実施しなくても各部門へデータを自動的に引き継いでくれるので大幅は業務効率化を実現することができます。

 

MM在庫管理を担当するモジュールで品目マスタ・商品マスタ部品表の登録やメインテナンスを司ります。

MMを活用することで、手でデータ入力を行なう必要がなくなるので誤入力を防ぐことができ、棚卸業務が効率化されます。

 

人事モジュール「人事管理(HR)」のみを担当しており、一人ひとりの従業員について採用から退職するまでの部署移動や勤務時間といったすべての管理が可能です。

人事管理データは一般的にEXCELなどの表計算ソフトによる作成されますが、HRを活用すればデータを自動的にロードしてくれるので効率的に管理することができます。

 

その他のモジュールには「生産管理(PP)」「プロジェクト管理(PS)」「プラント保全(PM)」があります。

 

PP詳細計画とセットで管理されるもので、商品を生産する際に経営資源の最適化を行なうモジュールです。

たとえば部品は内政と外注のどちらが良いのか、いつオーダーしたら良いのか、といった計画を実行します。

 

PSプロジェクトを効率よく進めるため、当初の予定通りにプロジェクトを実行できるよう管理するモジュールです。

作業項目からプロジェクトを定義することも可能ですので、他のモジュールから統合されたデータをリアルタイムで集計し実績を洗い出すことができます。

PM機能場所の登録や変更、整備マスタなどを実行するモジュールです。設備の保全業務を効率化することで計画業務の迅速化に貢献します。

 

※参照URL:http://minto.tech/sap-toha/

(4)機械学習によるさらなる業務の効率化

SAPでは業務をさらに効率化するために、AIを活用した機械学習を積極的に取り入れています。

 

SAPの持つ膨大なビッグデータの中から、高度なアルゴリズムを活用して学習を進めていくことで知識が増えていきます。

製造現場での機械学習が進めば品質管理のアルゴリズムに応用することが可能ですし、需要予測や予知保全にも使用が可能です。

 

また、経理財務部門で機械学習が進めばローンの承認やリスク評価、株取引といったことにアルゴリズムを活用することができます。

さらに、医療機関で機械学習が進めば特定のパターンを持つ患者でがんの早期発見が可能になったりするなど、機械学習の可能性は無限大と言っても良いでしょう。

 

※参照URL:https://www.sap.com/japan/products/leonardo/machine-learning.html

 

 

SAPコンサルタントの役割

(1)SAPコンサルタントとは

ITシステムを活用して企業の経営課題を解決する専門家のことをITコンサルタントと呼びますが、その中でもSAPのERPパッケージを専門とするITコンサルタントを総称して、SAPコンサルタントと呼びます。

 

SAPコンサルタントの主な仕事は大きく2つあり、1つがSAPシステムの導入コンサル、そしてもう1つは、各企業がシステムをより便利に、より効率的に使用するためのカスタマイズです。

 

まず導入コンサルについてですが、大きな企業であればSAPを導入する前にも他社のERPパッケージを利用しているケースが考えられますので、現在使用しているシステムやデータをSAPへとスムーズに移行させるためのサポートを行ないます。

 

また、業務系パッケージを初めて導入する企業には、導入前に業務分析を実施したり、業務改革を提案することもあります。

SAPは導入してすぐに使えるようにテンプレートが充実していますが、業務内容に応じて必要なカスタマイズを施すのもコンサルタントの重要な役割です。

 

もちろんシステム稼働後のアフターフォローも大切な仕事であり、ソフトウェアがバージョンアップした際にサポートしたり、使い方がわからないときなどはフォローアップも行ないます。

(2)SAPコンサルタントとSEの違い

「SAPコンサルタントの仕事内容はSEと変わらない」と考えている方も多いようです。確かにSEからSAPコンサルタントに転職する方が多いのも事実であり、仕事内容は似ているかもしれません。

しかしながら、SAPコンサルタントはより経営に近い位置で要件定義を行なうことができる点で、ビジネスコンサルタントのような役割も兼ねています。

SAPコンサルタントの仕事内容を一言で表現するならば、SAP運用を通じてクライアントの業務効率化やビジネス環境の改善に貢献すること。要件定義により経営課題を解決していきます。

 

具体的にはクライアントの基幹システムを設計導入したり、導入後も安心してITシステムを使い続けられるようバージョンアップするなどの保守業務を実行します。

このようにシステムの具体的な提案を行なうという点で、プログラムの構成と納品がメイン業務のSEとは異なります

 

 

SAPコンサルタントの魅力

(1)専用コンサルタントとして能力を発揮

SAPは日本の49%、世界の57%という圧倒的なシェアを占める業務系パッケージです。

一般的にコンサルタントとして働くにはさまざまなパッケージソフトに精通していることが求められますが、SAPの場合はシェア率が非常に高いため、専門コンサルタントとして十分に成り立つのが魅力です。

1つのシステムに集中することで、より高度で専門的なスキルを身に付けることもでき、コンサルタントとしてキャリアアップを目指すには最適です。

※参照URL:https://venturetimes.jp/venture-news/column/42582.html

(2)大手クライアントがユーザーである

SAP ERPのクライアントは世界中の大手企業がほとんどです。

しかも、システム導入は1つの企業だけでなく全社・全拠点に導入するのが一般的ですから、仕事が海外まで及ぶことも決して珍しいことではありません。

 

そうなればSAP ERPコンサルタントの対面する相手も自然と大手のクライアントになり、世界の大企業を相手にビジネスを展開するチャンスも多くなります。

大手クライアントが求めているもの、抱えている課題をヒアリングして最高のソリューションを提供することで、企業が競争力をつけ企業の経営資源を管理していくことは、コンサルタントにとっても大きな成果となるでしょう。

(3)上流のコンサルタントになれる

SAPコンサルタントは、SEに比べて上流工程から関わるケースが多いことはすでに説明した通りです。

単にソフトウェアを導入するだけではなく、できるだけ多くの業務要件をシステムに乗せることで、クライアントに快適なシステムを利用してもらうことができます。

世界の名だたる大企業の経営戦略に深く張り込みながら、クライアントの経営課題を解決していく・・・という仕事は、非常にやりがいの大きな仕事だと言えるでしょう。

(4)SAPコンサルタントの収入

SAPコンサルタントを目指す方にとって気になるのは、やはりどのくらいの収入があるかという点でしょう。

年収は担当する領域や経験年数、所属する会社などによってかなり幅がありますが一般的なIT職やコンサルに比べて高額で平均600万円ほど、プロジェクトリーダーなどマネージャークラスであれば1,000万円を超える年収も可能です。

ERPパッケージを提供するSAPの日本法人「SAPジャパン」のコンサルタントなら、平均年収で1,065万円から1,259万円とさらに高額です。

フリーコンサルタントならば能力次第でさらに高額な年収も期待できるかもしれません。

 

※参照URL:https://www.se-planner.com/contents/?p=750

 

 

 

ここまで見てきたように、SAPコンサルタントは非常にやりがいのある仕事であり、魅力的な仕事です。今後はクラウド化が進むことで課題であった導入コストも下がると考えられることから、これまで導入をためらっていた中小企業でも導入に踏み切るところが増えてくると予想されます。その動きに伴って、当然SAPクライアントのニーズも高まるでしょう。次回はフリーランスとしてのSAPコンサルタントの働き方や転職事情などについて詳しく解説していきます。

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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