プロジェクトマネジメント能力を証明!PMOを目指す人が取るべき4資格

最終更新日 2021年7月2日(金)
作成日 2021年7月2日(金)

最終更新日:2021/07/02
作成日:2019/02/01

 

主に大規模プロジェクトにおいて、ミッションを達成するためにPMをサポートするPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)。企業内にPMOが設置されるケースのほか、コンサルティングファームやSIerがPMOのアウトソーシングサービスを提供するケースもあります。

PMOを設けることで「プロジェクトを客観的に管理でき、ミッション達成までがスムーズになる」「PMの負荷が軽減できマネジメントに集中できる」といったメリットがあり、日本でもPMOのポジションが浸透しつつあります。今後も、IT系プロジェクトなどさまざまなプロジェクトでPMOのニーズが高まることが予想されます。転職や就職・再就職においてもPMOでの現場業務経験が有利になることも考えられます。

 

コンサルタントの方にとっても、今後案件によってはPMOの役割を求められるシーンが増えてくるかもしれません。特に若手にとってPMO経験は、プロジェクトの全体に関わることができることがメリットでもあります。つまり、キャリアアップの絶好の機会。将来PMを目指している方にとって、PMO経験があれば就職や転職にも有利になる可能性があります。

 

とはいえ、PMOとしてプロジェクトマネジメント業務(PJM)を円滑に進めミッションを成功させるには、豊富な知識と経験、さらに高度なスキルが求められます。そのため、これからPMOとしてのポジションを目指し、資格取得にチャレンジしてより有利に仕事を進めたいという方も増えているようです。

また企業によってはPMOの人材を育てるため、資格取得を奨励しているところも。そこで日本や海外でメジャーとなっているPMO関連の4資格について、資格の内容や取得方法について詳しく解説します!

 

 

目次

■PMO関連資格の代表格と言える「PMOスぺシャリスト認定資格」

 

■定番の情報処理技術者試験では、プロジェクトマネージャー試験に注目

 

■世界で通じるプロジェクトマネジメント資格PMP
(1)プロジェクトマネジメントに関する実務経験があること
(2)プロジェクトマネジメントに関する35時間の公式研修を受講していること

 

■ネットワーク系案件で必須、世界共通エンジニア系資格(CCNA、LPIC)
(1)シスコシステムズが実施する資格「CCNA」
(2)Linux技術を証明する資格「LPIC」

 

■まとめ

 

 

※本コラムは、2021年07月02日に「プロジェクトマネジメント能力を証明!PMOを目指す人が取るべき4資格」を再構成したものです。

 

PMO関連資格の代表格と言える「PMOスぺシャリスト認定資格」

 

日本ではPMOに特化した資格はまだ少ないのが実状ですが、その中で代表的なものと言えば「PMOスペシャリスト認定資格」(NPMO認定PMO-S(TM))。これは日本PMO協会(NPMO)が実施している認定資格制度です(※1)。

 

 

e-ラーニング講座とオンライン試験というWeb完結型となっているため、仕事をしながらでも空いた時間に勉強しやすく、チャレンジしやすい環境が整っていると言えます。

PMOスぺシャリストのeラーニング講座はタブレットやスマートフォンでもOK。基本的に最新のWebブラウザがあれば見ることができますので、移動中などスキマ時間をうまく使って学べます。

なお、eラーニング講座はプロジェクトマネジメントの基礎を理解している前提で、PMOを理解するための内容となっています。具体的にはPMOの役割や事例のほか、PMO導入プロセスミッションの管理などについて学びます。

 

なお、PMOスペシャリスト資格を受験するには、プロジェクトマネジメント関連の資格をすでに有しているという条件があります。持っていない方は、エントリー資格である「プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格」という資格からチャレンジしましょう。こちらもWeb完結型のため、時間や場所を気にせず受けることができます。

また資格取得後も2年ごとに更新手続きが必要ですので、注意したいところです。更新のためにはNPMO認定のeラーニングかセミナーを合計20時間受講する必要があります。とはいえ更新によってPMOの最新動向を把握できるのもメリット。資格取得後もミッションが常にあることで、学び続ける姿勢をキープすることができます。

今後PMOを目指す人、よりPMOとしてステップアップしたい人にとっては、最初の選択肢となるのがこのPMOスペシャリスト資格。資格を取得すると名刺や履歴書に記載することが可能。就職や転職においても資格をアピールできるため有利になります。

 

この認定資格制度を行なっている日本PMO協会(※1)は、日本国内のプロジェクトマネジメントの普及とPMOの普及のため2014年3月に設立されました。まだ新しい団体ですが、個人や法人の会員に向けて PMOに関する研修やセミナーも実施。個人会員は2017年の時点で100名を超えています(なお入会や退会はWeb上で手続きが可能)。

 

定番の情報処理技術者試験では、プロジェクトマネージャー試験に注目

 

日本の情報技術系の資格と言えば、経済産業省が認定する国家資格「情報処理技術者試験」(※2)を思い浮かべる方も多いかもしれません。1969年に始まり、長い歴史を持つ情報処理技術者試験。現在はキャリアによって試験区分が細分化されているのをご存知ですか?実はその中に、プロジェクトマネジメントに特化した試験もあります。

 

現在13の試験区分がある情報処理技術者試験の中で、最もPMOに関わるのがプロジェクトマネージャー試験(PM)。1994年からスタートしたプロジェクトマネージャー試験では、ITプロジェクトの要員・資源・予算・工程・品質などを管理するスキルを問う内容になっています。情報処理技術者資格試験の中でも、PMOキャリアパスに最も近いと言えるでしょう(※3)。

 

情報処理技術者試験全体では年に2回(春期・秋期)実施されますが、プロジェクトマネージャー試験は年に1回(秋期。※平成31年度まで春期実施)なので注意しましょう。全国の主要都市で試験を受けることが可能。

プロジェクトマネージャー試験の2017年の実績を見ると、約18,000人が試験に応募。その合格率は14.7%となっています。なお基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などの区分では合格率は約20%。昔と比べれば難易度はやや下がった、という声もありますが、合格率を見るとやはり難易度は高めの試験と言えるのではないでしょうか。

 

勉強するには、参考書と過去問題集を組み合わせる方法が一般的。現在ではさまざまな参考書が販売されています。ちなみに応用情報処理技術者試験の合格者は、試験の一部が免除になる制度もありますので、応用を持っていると有利でしょう。

 

長い歴史があり、日本国内では知名度の高い情報処理技術者資格試験。難易度が高いということもあって、日本企業においては従来から評価されやすく持っていると有利な資格。また大企業では情報処理技術者試験を奨励しているケースもあり、受験料を企業が負担するというところも多いようです。

プロジェクトマネージャー試験の内容は、プロジェクトのミッションを達成するため、予算やメンバーの管理に関することがメイン。主にプロジェクトマネージャーとしての知識を問うものが中心ですが、PMOのキャリアにおいても有利に働くと考えられます。

 

 

世界で通じるプロジェクトマネジメント資格PMP

 

グローバルなプロジェクトマネジメント関連資格として知名度が高いもの言えば、PMP(Project Management Professional)(※4)です。アメリカに本部があるPMI(Project Management Institute:プロジェクトマネジメント協会)が認定する国際資格。プロジェクトマネジメントに関する知識やスキルを持っていることを、グローバルに証明できるものとして知られています。

 

 

PMP資格は、「PMBOK (Project Management Body Of Knowledge)」というドキュメントがベースになっています。PMBOKはPMIが発行しており、2021年現在で第7版が最新版です(日本語版あり)。PMBOKはプロジェクトマネジメントに関する知識を体系的にまとめたもので、いわば世界標準とも言えるドキュメント。PMP資格にチャレンジするにはPMBOKは教材として必須と言えるでしょう。

PMPの資格取得はややハードルが高いとも言われます。その理由のひとつが、試験を受けるに条件があるということ。以下の2つの条件を満たさなければ受験資格がありません。

(1)プロジェクトマネジメントに関する実務経験があること

PMP試験を受けるには、一定の学歴プロジェクトマネージャーとしての実務経験が求められます。

————————-

中等教育卒業(高校卒業、準学士号または海外の同等資格)
→5 年/60 か月以上にわたる、一意かつ重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験

 

4 年制大学卒業(学士号または海外の同等資格)
→3 年/36 か月以上にわたる、一意かつ重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験

 

GAC 認定プログラム*による学士号取得または大学院卒業(学士号もしくは修士号、または海外の同等資格)
→2 年/24 か月以上にわたる、一意かつ重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験

※下記ページより引用(詳細は下記よりご確認ください)
https://www.pmi.org/-/media/pmi/documents/public/pdf/certifications/pmp-examination-content-outline.pdf?v=8ffe0225-6347-4779-913f-f779a38f8d9c&sc_lang_temp=ja-JP
————————-

まりPMPは、すでにプロジェクトマネージャーとして多くのミッションを達成したことのある人向けの資格と言えます。

学生が就職向けに知識を習得するというよりは、キャリアを積んだマネージャーが取引先にスキルを証明するために取得したり、転職に向けてスキルを習得したりというケースが主流です。もちろんPMOとしての役割を担う上でもプロジェクトマネジメントスキルの証明につながります。就職・転職とあわせてさまざまなキャリアアップにおいてPMPは有効な資格と言えるでしょう。

(2)プロジェクトマネジメントに関する35時間の公式研修を受講していること

受験する前にあらかじめ35時間の決められた研修を受けることが必須条件。研修はPMIが認定した教育機関のほか、PMI支部や大学などで実施されています。基本は通学で学ぶタイプで、数十万円かかる講座もあります。通学以外にはeラーニングで学べるオンライン完結型の講座もあります。eラーニングは通学と比べて費用が安い場合もあり、数万円で受講できるものも。予算と時間を考えて勉強する方法を検討しましょう。

なおPMPは資格取得後も更新するための研修があります。更新は3年ごとのため、資格取得後3年の間に決められた時間の研修を受け、スキルを習得することが更新の条件となります。

 

 

ネットワーク系案件で必須、世界共通エンジニア系資格(CCNA、LPIC)

 

ットワークやインフラの再構築などに関するプロジェクトでは、技術系資格が条件となることもあります。ここではベンダーが実施している代表的な技術系資格を2つ、CCNALPICをご紹介しましょう。いずれも日本国内だけではなく世界で通じる資格のため、取得しておくとさまざまなシーンで有利になるはずです。

(1)シスコシステムズが実施する資格「CCNA」

大手IT機器ベンダーのシスコシステムズ社が認定する資格が、CCNA( Cisco Certified Network Associate )(※5)。シスコシステムズ社の機器に関する知識を有する証明だけではなく、ネットワーク全般の深い知識を持つ証明にもなります。ベンダー系資格でありながら世界で通じるという点では転職・再就職などに有利な資格と言えます。

 

シスコシステムズ社の認定資格は大きく5つのレベル(エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート)に分かれていて、CCNAは下から2つめのアソシエイトにあたりますが、実質、最も基礎的なレベルと言われています。またCCNAの中でもCloudやWirelessなどカテゴリによって認定資格は細分化されています。

 

種類が多いため、資格にチャレンジする際はまず自分に適しているレベル・種類をしっかりチェックしておきましょう。いずれもプロジェクトマネジメントに直結するものではありませんが、PMやPMOを担う上で、技術系プロジェクトでは必須の知識となることもあります。また例えば、エンジニアがPMやPMOに転職・再就職したいというときに有利になることも考えられます。

 

CCNAは独学で勉強する方法もありますが、ITスクールではCCNA対策講座なども開催されています。費用はかかるものの、こうした方法も活用すると効率的に学べます。

(2)Linux技術を証明する資格「LPIC」

Linuxの技術を認定する資格がLPIC (Linux Professional Institute Certification:Linux技術者認定試験)(※6)です。Linux技術の証明ができる資格として国際的にも認められています。3つのレベルがあり、上位資格を受けるには下位資格をクリアしていることが条件となります。

こちらもCCNAと同様本来はエンジニア向けの資格ですが、インフラ系プロジェクトにおいてはLinux管理の知識が求められるケースもあります。こうした案件に応募する場合に役立つ資格と言えるでしょう。

 

 

まとめ

PMOはプロジェクトのミッション達成のための進捗管理や周囲とのコミュニケーションなど、幅広いスキルが求められる重要なポジション。さらにミッションの内容によってリスクマネジメントスキルなどの習得が必要となる場合も。

またプロジェクトをスムーズに進めるためには、案件の種類によって技術系の知識や経営に関する知識などが求められるケースも増えています。最近の大規模案件においては、さまざまなスキルを持つメンバーが参加するため、それぞれを束ねるポジションとして高度なスキルが必要です。

 

PMOの重要度は増している中、PMOに特化した資格はまだ少ないものの日本PMO協会が実施する「PMOスペシャリスト認定資格」(NPMO認定PMO-S(TM))の知名度も上がってきており、話題になっているようです。

PMOをこれから目指したいと考えている人(就職・転職を考えている人)にとっては注目の資格。Web上で学習・試験が受けられるオンライン完結型でチャレンジしやすいというメリットもあり、今後もさらに普及する可能性の高い資格と言えそうです。

一方で、ある程度PM経験を重ねてきた方の場合、自分のスキルを証明する手段として情報処理技術者試験やPMPの取得を検討しましょう。転職や再就職など、自分のキャリアにおいても役立つシーンは多いはずです。

 

PMO関連の資格は、弁護士や税理士のように資格がなければ仕事ができない、というものではありません。ただしプロジェクトによってはプロジェクトマネジメント系資格を有することがエントリー条件になるケースもあるようです。

IT案件においてはCCNAやLPICといった技術系資格が求められることもありますので、こうした資格を持っている人はやはり有利と言えるでしょう。

こうした資格にチャレンジすることは、スキルの証明だけではなく、体系的にプロジェクトマネジメントの知識やスキルを学ぶ機会でもあります。普段忙しい時間を送っていると改めて学ぶ時間を持つのが厳しいところですが、最近では社会人の学び直しも広がっており、転職や再就職のタイミングで資格にチャレンジする人も多いようです。資格取得というミッションを持っていれば、常にスキルアップへのモチベーションも維持できるのではないでしょうか。

 

<参照>
※1:日本PMO協会
※2:情報処理推進機構
※3:プロジェクトマネージャー試験
※4:PMI試験・資格
※5:CCNA
※6:LPIC

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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