ITコンサルタントで副業案件を受けるには?案件例や注意点を解説

最終更新日:2025/09/28
作成日:2020/08/21

「ITコンサルタントとして副業はできる?」
「どんな案件があり、どれくらい稼げるのか知りたい」

 

そんな疑問を持つ方は少なくありません。近年は、DX推進やIT人材不足を背景に、副業市場でもITコンサルタントの需要が急速に拡大しています。

 

本記事では、ITコンサルタントの副業が増えている理由から案件の種類、単価相場までを整理してお伝えします。

 

あわせて副業の始め方や注意点も解説するので、これから副業を検討する方はぜひ参考にしてください。

 

目次

■ITコンサルタントの副業が増えている背景
(1)DX推進で企業のIT投資が拡大
(2)慢性的なIT人材の不足
(3)案件マッチングサービスの普及

 

■ITコンサルタントは副業できる?各社の傾向
(1)コンサルファームは副業が制限されやすい
(2)IT企業・事業会社は副業が認められやすい

 

■ITコンサルタントの副業案件の種類
(1)戦略立案・業務改善支援
(2)システム導入・PMO支援
(3)データ分析・技術顧問
(4)教育・アドバイザー業務

 

■副業でのITコンサルタントの報酬体系・単価相場
(1)稼働時間制
(2)プロジェクト制
(3)定額契約制

 

■ITコンサルタントが副業を始める手順
(1)勤務先の副業規定を確認する
(2)スキル・プロジェクト経験を棚卸しする
(3)開業届や確定申告の準備をする
(4)小規模プロジェクトから副業に挑戦する

 

■ITコンサルタントの副業案件の探し方5選
(1)クラウドソーシングサービスを活用する
(2)求人サイトで探す
(3)SNSで情報を得る
(4)知人に紹介してもらう
(5)フリーランスエージェントを活用する

 

■ITコンサルタントが副業を始めるメリット
(1)収入アップが見込める
(2)人脈やスキルの幅が広がる
(3)独立・起業の準備になる

 

■ITコンサルタントが副業を始める際の注意点
(1)本業への支障を出さない
(2)納品物・成果物の品質を徹底する
(3)契約条件・守秘義務を明確にする
(4)専門スキルを常にアップデートする

 

■ITコンサルタントが副業で高単価案件を獲得する戦略
(1)専門領域を持ち差別化する
(2)独立を見据えてブランディングする
(3)特化型エージェントを活用する

 

■ITコンサルタントの副業に関するよくある質問
(1)副業の収入はどれくらい稼げますか?
(2)土日だけの稼働でもITコンサル副業は可能ですか?
(3)未経験でもITコンサル副業案件を受注できますか?

 

■まとめ

ITコンサルタントの副業が増えている背景

未来を表す曲線を指で描く男性

まずは、ITコンサルタントの副業案件が増えている背景について見ていきましょう。

(1)DX推進で企業のIT投資が拡大

現在、多くの企業がDXを経営課題に掲げ、基幹システムの刷新やクラウド移行、AI導入に対して、積極的に投資を進めています

 

経済産業省が2018年に公表した「DXレポート」では、DXの取り組みが遅れれば「2025年の崖」に直面し、年間最大12兆円の経済損失が発生すると警告しました。

 

背景には、既存システムの複雑化・ブラックボックス化や、刷新に伴う現場の抵抗等があります。解決できなければ、デジタル競争での敗北、維持費の高騰、セキュリティリスク拡大といった問題に直結してしまいます。

 

こうした危機感から、DX人材の需要が急増し、外部のITコンサルタントを活用する企業が増えているのです。

 

※参考:経済産業省「DXレポート

(2)慢性的なIT人材の不足

企業のIT投資が拡大する一方で、国内ではIT人材の不足が深刻化しています

 

特に、DX推進に不可欠な高度なスキルを持つ人材や、プロジェクト全体を俯瞰し、ビジネスとITの橋渡しができるITコンサルタントは、常に不足している状況です。

 

企業は、正社員採用だけでは必要な人材を確保しきれないため、業務委託や副業といった形で外部の専門家を活用する動きを活発化させています

 

これにより、ITコンサルタントは自身の専門性を活かして、特定の期間や業務範囲で企業の課題解決に貢献する機会を得やすくなりました。

(3)案件マッチングサービスの普及

副業を希望する個人と人材を求める企業をつなぐマッチングサービスの普及も、大きな要因です。

 

フリーランスエージェントやクラウドソーシングサイトの登場により、ITコンサルタントは、個人でも効率的に案件を探せるようになりました。

 

従来は人脈や紹介に依存していた案件探しも、オンラインで手軽に進められるようになり、副業を始めるハードルは大きく下がっています。

 

さらに、一部サービスでは契約手続きや報酬の支払いを代行してくれるため、営業に慣れていない人でも安心して副業を始められる環境が整っています。

 

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ITコンサルタントは副業できる?各社の傾向

高層ビル

副業の可否は、勤務先の業種や企業文化によって大きく異なります。ここでは、代表的な傾向を見ていきましょう。

(1)コンサルファームは副業が制限されやすい

大手コンサルティングファームでは、副業を禁止または厳しく制限するケースが一般的です。

 

クライアントの機密情報を多く扱うため、情報漏洩や競合との利益相反を防ぐ必要があるからです。さらに、本業に集中し、高い成果を出すことを重視する社風も影響しています。

 

仮に副業を検討する場合でも、就業規則を必ず確認し、人事部や上長を通じて正式に許可を得るプロセスが欠かせません。

 

違反すれば懲戒処分のリスクもあるため、副業を始める際は慎重な判断が必要です。

(2)IT企業・事業会社は副業が認められやすい

一方で、IT企業や事業会社では副業に前向きな企業が増えています。働き方改革や社員のスキルアップを後押しする目的で、副業を解禁する動きが広がっているからです。

 

特に、本業と競合しない分野であれば、申請すれば承認されるケースも少なくありません。副業による経験が本業にプラスに働くことを期待して、推奨する企業も見られます。

 

ただし、競合避止義務や情報管理のルールは厳格に定められているため、事前に就業規則を確認し、禁止事項を理解してから取り組むことが重要です。

ITコンサルタントの副業案件の種類

ホワイトボードを示しながら話す男性

ここからは、ITコンサルタントの副業案件の業務内容を、実際にフリーコンサルタント.jpに掲載されていた案件例と合わせて紹介します。

(1)戦略立案・業務改善支援

企業の経営課題をITの視点から解決する案件で、現状の業務フローやシステムを分析し、新しい戦略や導入計画を策定します。

 

経営層と直接やり取りすることも多く、課題解決力や論理的思考力が発揮できる仕事です。

 

豊富な経験を持つコンサルタントに適しており、全社戦略に関わることで経営を俯瞰する力を磨けるため、キャリア形成に直結します。

 

【事例:人事領域の業務改革/システム更改に関するグランドデザイン支援】

  • ・報酬:110万円/月(100%稼働時)
  • ・勤務地・勤務形態:東京都23区内、リモート
  • ・稼働率:20〜40%
  • ・業務内容:プロジェクトの進捗管理、課題解決、会議参加・リード、資料作成等

 

※参考:<稼働率20%~>人事領域の業務改革/システム更改に関するグランドデザイン支援※PL(受付終了)

(2)システム導入・PMO支援

SFAやCRM、ERPなどの導入を支援する案件で、要件定義からツール選定、ベンダー調整、導入後の定着化まで幅広く関与します。

 

開発チームとビジネス部門の橋渡し役として、プロジェクトを円滑に進める役割を担います。

 

実務を通じてプロジェクト管理スキルを磨けるため、PMOとしての経験値を積みたい人にとって大きな成長機会になります。

 

【事例:製薬メーカーの調達システム導入に伴う上流工程支援】

  • ・報酬:100万円〜応相談/月(100%稼働時)
  • ・勤務地・勤務形態:東京都23区内、リモート
  • ・稼働率:20〜40%
  • ・業務内容:調達業務における要件定義、システム選定、プロジェクト推進等

 

※参考:<稼働率20%~>製薬メーカーの調達システム導入に伴う上流工程支援(受付終了)

(3)データ分析・技術顧問

企業のデータを分析し、経営判断や業務改善に活かす仕事です。BIツール導入や分析基盤構築に加え、技術顧問として活用体制や進め方を助言する役割もあります。

 

統計やプログラミングのスキルを活かせるうえ、高度な専門性が評価されやすく、高単価につながるのが特徴です。

 

実務を通じて最新のデータ活用スキルや顧問経験を得られるため、キャリアの幅を広げたい人に適しています。

 

【事例:鉄道業におけるデータマネジメント/ガバナンス支援】

  • ・報酬:120〜140万円/月(100%稼働時)
  • ・勤務地・勤務形態:リモート
  • ・稼働率:30%
  • ・業務内容:データ入力やチェック・修正、データ活用の実態調査、KPI設定、課題管理

 

※参考:<稼働率30%/完全リモート>鉄道業におけるデータマネジメント/ガバナンス支援(受付終了)

(4)教育・アドバイザー業務

特定のテーマに対して助言を行ったり、研修を実施したりする案件です。週1回の会議参加や月数回のアドバイスなど、短時間で取り組めるため、本業と両立しやすいのが魅力です。

 

専門知識を整理し、わかりやすく伝える力が評価されるため、指導力や説明力を高める機会にもなります。

 

企業からは継続的な相談役として期待されやすく、顧問的なキャリアや教育スキルを積める点でも有益です。

 

【事例:アプリケーションにおけるセキュリティアドバイザー支援】

  • ・報酬:90〜120万円 /月(100%稼働時)
  • ・勤務地・勤務形態:東京都23区内、リモート
  • ・稼働率:20〜40%
  • ・業務内容:各種アプリの脆弱性診断・評価、改善策の提示等

 

※参考:<急募/稼働率20%~>アプリケーションにおけるセキュリティアドバイザー支援(受付終了)

 

副業でのITコンサルタントの報酬体系・単価相場

積み上げたコインの上に赤いクエスチョンマークが載っている様子

ITコンサルタントの副業報酬は、「稼働時間制」「プロジェクト制」「定額契約制」の3種類に分かれます。

 

契約形態ごとに単価の考え方や働き方が異なるため、自身のスキルや確保できる時間、案件の性質に合わせて選ぶことが大切です。

(1)稼働時間制

実際に稼働した時間に応じて報酬が支払われる仕組みで、一般的に「時給制」と呼ばれます。

 

相場は、1時間あたり5,000〜15,000円程度です。業務範囲や成果物の定義が難しいPMO支援やスポットコンサルティングで多く採用されています。

 

稼働時間が明確に設定されているため、平日の夜や週末などの空き時間を活用しやすく、副業初心者にとっても始めやすい報酬形態です。

 

一方で、実働時間が少なければ収入は限られるため、複数案件を並行したり効率的に時間を使う工夫も必要です。

(2)プロジェクト制

特定の成果物やプロジェクトの完了を基準に、あらかじめ決めた額が支払われる契約形態です。

 

たとえば「システム導入計画書の作成で30万円」といったように、タスクと報酬が明確に紐づきます。

 

規模や難易度によっては数十万円から数百万円に及ぶこともあり、時間の使い方はコンサルタントの裁量に委ねられます。

 

効率良く進めれば高い時間単価を実現できますが、想定以上に工数が膨らむと、割に合わない可能性もあります。

 

そのため契約時には、納期・成果物の範囲や品質基準を明確にすることが重要です。

(3)定額契約制

顧問やアドバイザー契約で多く見られる方式で、実働時間に関わらず、月額固定で報酬が支払われます

 

相場は月10万〜50万円程度で、チャットでの相談対応や定例ミーティングなど、取り決めた業務を継続的に提供します。

 

契約期間は3ヶ月〜半年単位が多く、企業は安定的に専門知見を得られ、コンサルタント側は収入を見込みやすいのが魅力です。

 

一方で、業務内容を曖昧にすると「想定以上の対応」を求められる場合があります。そのため、業務範囲や期待値を契約時にすり合わせ、定例の頻度やチャット対応の範囲まで明確化しておきましょう。

ITコンサルタントが副業を始める手順

ToDoListと書かれた紙とえんぴつ

ITコンサルタントが副業を始める際の具体的な手順について、順に解説していきます。

(1)勤務先の副業規定を確認する

副業を始める際は、まず就業規則を確認し、副業が許可されているか、申請手続きが必要かを把握しましょう

 

企業によっては全面的に禁止していたり、事前申請制を設けている場合もあります。また、競合他社での活動や、会社の信用・評判を損なうおそれのある業務を禁じているケースも少なくありません。

 

後々のトラブルを防ぐためにも、不明点があれば人事部や上司に相談し、正式な手続きを踏むことが大切です。

 

可能であれば書面での許可を残しておくと、より安心して副業に取り組めます。

(2)スキル・プロジェクト経験を棚卸しする

これまでのキャリアを振り返り、持っているスキルや経験を整理しましょう

 

「SAP導入での要件定義」「製造業向けの業務改善支援」「Pythonを使ったデータ分析」など、実績を具体的に書き出すと、自身の強みが明確になります。

 

専門分野や得意業界、担当工程、使用ツールを一覧化すれば、自分がどの案件に貢献できるかや市場での価値が見えてきます。

 

棚卸しは自己PRや職務経歴書を作る際の基礎資料となるため、副業案件を探す前に欠かせない工程です。

(3)開業届や確定申告の準備をする

副業としてITコンサルタントを始める際には、税務面での準備も欠かせません。

 

年間20万円を超える所得がある場合は確定申告が必要で、怠ると追徴課税などのリスクがあります。

 

開業届や青色申告承認申請は必須ではありませんが、提出しておくと最大65万円の特別控除を受けられるなど節税のメリットがあります。

 

安心して副業を続けるためにも、必要書類や手続きを事前に確認し、早めに体制を整えておくことが大切です。

 

☆あわせて読みたい
『フリーランスは開業届が必要?メリットや書き方、提出タイミングを解説』
『【副業の確定申告】いくらから?やり方は?しないとどうなる?』

(4)小規模プロジェクトから副業に挑戦する

初めて副業に取り組む際は、本業との両立を考え、まずは小規模な案件から始めるのが安心です

 

週数時間で対応できるスポットコンサルや、納期に余裕のある資料作成、短期のPMO支援など、負担が軽い案件を選ぶと取り組みやすいでしょう。

 

こうした経験を通じて、副業の進め方やクライアントとのやり取り、時間管理の感覚を身につけられます

 

小さな成功を重ねれば自信がつき、将来的にはより大規模なプロジェクトや高単価案件へと自然にステップアップしていけます。

 

ITコンサルタントの副業案件の探し方5選

窓際でパソコンで仕事をするビジネスパーソン

ITコンサルタントが副業案件を探す方法はいくつかあります。ここでは、代表的な5つのチャネルと、それぞれの特徴を解説します。

(1)クラウドソーシングサービスを活用する

クラウドソーシングサービスは、副業を始めやすい代表的な手段です。

 

登録すればすぐに案件に応募でき、短期や小規模の案件が多いため、副業初心者でも取り組みやすいのが特徴です。

 

IT分野ではWeb開発やサーバー構築、技術ライティングなど幅広い案件が掲載されています。一方で、報酬水準は比較的低めで、仲介手数料がかかるケースもある点には注意が必要です。

 

また、個人発注者も多く、契約前に信頼性を確認することが欠かせません。

(2)求人サイトで探す

求人サイトは、企業が公開している副業案件を探す際に有効的な手段です。「副業可」「業務委託」などの条件で検索すれば、ITコンサルタント向けの案件を見つけられます。

 

直接契約になるため、仲介手数料がかからない点が求人サイトのメリットです。

 

ただし、多くの求人サイトは正社員募集が中心で、副業案件は数が限られています。

(3)SNSで情報を得る

SNSは、情報発信やネットワーキングを通じて案件につなげられる方法です

 

X(旧Twitter)やLinkedIn、Facebookなどを活用すれば、自身のプロフィールや経歴を公開して、企業からスカウトを受けられる可能性があります。特にLinkedInはビジネス特化型で、案件獲得に直結しやすいのが特徴です。

 

また、自ら発信したりコミュニティに参加することで、認知度や専門性をアピールできます。

 

即効性は低いものの、中長期的に信頼を築きながら案件の幅を広げたい人におすすめです。

 

☆あわせて読みたい
『フリーランスはSNSをやらないと損!活用方法と案件受注のコツとは?』

(4)知人に紹介してもらう

知人からの紹介は、副業案件を獲得するうえで信頼性が高い方法です

 

現職や前職の同僚、取引先など、自分のスキルや人柄を理解している相手からの依頼は、業務開始がスムーズでミスマッチも起こりにくいのが利点です。継続的な関係に発展する可能性もあり、安定的に案件を得られる傾向にあるでしょう。

 

ただし、自分から自由に選べる案件は限られるため、数を増やすのは難しいのがデメリットです。

 

副業に取り組む意向を普段から周囲に伝え、人間関係を大切にすることが重要です。

(5)フリーランスエージェントを活用する

フリーランスエージェントは、自身の希望に合う案件を紹介してくれるサービスです。

 

IT特化型のエージェントも増えており、高単価や長期案件を獲得しやすいのが大きな魅力です。さらに、多くのエージェントは単価交渉や契約手続きも代行してくれるため、安心感があります。

 

独立を視野に入れて副業を進めたい人には特に有効な選択肢ですが、登録には一定のスキルや経験が求められ、仕事開始までに時間がかかる場合もあります。

 

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ITコンサルタントが副業を始めるメリット

「MERIT」と書かれた小さなキューブとそれをつまむ指

ITコンサルタントが副業に取り組むことは、経済的な効果だけでなく、キャリア形成や将来の選択肢を広げる点でも大きな意味があります。

 

ここでは、代表的な3つのメリットを紹介します。

(1)収入アップが見込める

副業を始める最も分かりやすいメリットは、安定収入に加えて副収入を得られる点です。

 

ITコンサルタントは専門性が高いため、副業市場でも比較的高単価の案件が多く、短時間の稼働でも効率的に稼ぐことが可能です。

 

副収入が月に数十万円に達するケースも珍しくなく、生活の安定や貯蓄、自己投資に充てられるでしょう。

 

本業の経験を活かして効率よく働ければ、時給換算でも高い収益性を実現できる点が魅力です。

(2)人脈やスキルの幅が広がる

副業を通じて、異業種のクライアントや経営層と新たなネットワークを築き、幅広い視点や知識を得られるのも大きなメリットです。

 

さらに、本業とは異なるプロジェクトに挑戦することで、最新技術や新しい手法を学ぶチャンスも得られます。

 

こうした経験は、自身のスキルセットを拡充し、市場価値の向上につながります。本業にも新しい知見を還元できるため、相乗効果も期待できるでしょう。

(3)独立・起業の準備になる

将来的に独立や起業を考える人にとって、副業は実践的な準備の場になります

 

案件獲得に向けた営業活動や契約交渉、請求業務、プロジェクト管理など、会社員の立場では経験しにくいプロセスを実際に体験できるからです。

 

小規模案件から実績を積み、顧客基盤を広げれば、安定収入を維持しながらリスクを抑えて独立に移行できます。

 

副業で培った経験と信頼関係は、将来のキャリアを支える大きな土台となるでしょう

 

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『【フリーランスのITコンサルタントになるには?】独立後年収や案件内容を解説』

ITコンサルタントが副業を始める際の注意点

指を指す女性

ITコンサルタントが副業を成功させるためには、以下の5つを意識しましょう。

(1)本業への支障を出さない

副業を行ううえで最も重要なのは、本業に支障を出さないことです。時間を割きすぎて睡眠や休養を削れば、パフォーマンス低下や体調不良を招きかねません。

 

案件によっては「平日日中の稼働必須」など条件があるため、契約前に稼働時間をしっかり確認することが大切です。あくまで本業を軸とし、副業はそれを補完する立場で取り組むのが理想です。

 

そのためには、タスク管理や予定の見える化を行い、無理のないスケジュールを組む工夫も欠かせません。本業を守る姿勢があるからこそ、副業も長期的に継続できます。

(2)納品物・成果物の品質を徹底する

副業では本業と違って会社の看板に守られることはなく、成果物そのものが自身の評価に直結します

 

提案資料やレポート作成など、納品物の完成度がクライアントの信頼を左右する最大のポイントです。

 

短期間で成果を求められるケースも多いため、納期と単価は契約時に現実的に調整しておくことが重要です。

 

常に期待を上回るアウトプットを提供できれば、信頼を積み重ね、継続的な依頼にもつながります。

(3)契約条件・守秘義務を明確にする

副業を始める際は必ず契約書を交わし、業務範囲・成果物・報酬・支払条件を明文化しておきましょう

 

曖昧な取り決めは、追加作業や未払いトラブルにつながりやすいため、注意が必要です。

 

特にITコンサルタントは機密情報に触れる機会が多いので、秘密保持契約(NDA)の内容を理解し、情報管理を徹底することが欠かせません。

 

契約内容によるトラブルを未然に防げれば、安心して副業に集中できます。

(4)専門スキルを常にアップデートする

IT業界は変化が早く、最新の技術や手法を学び続ける姿勢が不可欠です。

 

副業を安定的に続けていくには、現状のスキルに甘んじず、業界動向のキャッチアップや資格取得、セミナーへの参加などを通じて、専門性を磨き続けましょう

 

こうした取り組みはクライアントへの提案力を高めるだけでなく、本業のスキル強化にもつながり、結果的に市場価値の向上を実現します。

 

副業と学習を両軸で進めることで、長期的に活躍できる人材へ成長できます。

ITコンサルタントが副業で高単価案件を獲得する戦略

モニターを前にプレゼンするビジネスパーソン

副業で高収入を実現するためには、案件をこなすだけではなく、自身の価値を高める工夫が欠かせません。

 

ITコンサルタントとして他者と差別化し、高単価案件につなげるための具体的な戦略を解説します。

(1)専門領域を持ち差別化する

高単価案件を得るには、他のコンサルタントと差別化できる専門性を持つことが重要です。

 

たとえば「製造業のSCM改革」「金融機関のセキュリティ強化」など、特定の業界や技術に特化すれば、代替の利かない存在になれます。

 

ニッチな分野であっても、深い知識と実績があれば、企業は高い報酬を払ってでも専門性を求めます

 

まずは自分のキャリアを棚卸しし、強みを明確にしましょう。特定の領域で第一人者を目指すことが、高単価案件につながる近道です。

(2)独立を見据えてブランディングする

高単価案件を安定して獲得するには、セルフブランディングを通じて、信頼される存在になることが欠かせません

 

SNSやブログでの発信、セミナー登壇を通じて専門領域での認知度を高め、自身のブランドを確立しましょう。「◯◯分野の専門家」として評価されれば、質の高い案件を受けやすくなります

 

さらに、副業で積み上げた実績やクライアントとの関係を継続すれば、独立後も高単価案件を安定的に得られる強固な基盤となります。

 

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『セルフブランディングのメリットとは?注意点や成功事例も紹介』

(3)特化型エージェントを活用する

高単価案件を効率的に獲得するには、特化型エージェントの活用も有効です。

 

ITコンサルタントやハイキャリア層に特化したエージェントは、クラウドソーシングサイトでは見つからない非公開案件を数多く保有しています

 

また、業界相場を熟知しているため、単価交渉を代行してくれるのも大きなメリットです。

 

自身のスキルや実績を正しく伝え、信頼できるエージェントをパートナーとすることで、より条件の良い案件に出会える可能性が高まります。


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ITコンサルタントの副業に関するよくある質問

Q&Aと書かれたブロック

ここでは、副業を検討している方々からよく寄せられる質問に対して、具体的な回答をまとめています。

(1)副業の収入はどれくらい稼げますか?

副業で得られる収入は、案件の単価・稼働時間・スキルや経験によって大きく変わります。

 

一般的には月数万円〜20万円程度が目安です。たとえば、時給1万円のスポットコンサルを月10時間行えば10万円になります。

 

戦略コンサルティングやPMOといった専門性の高い案件では、月30万円以上を得ることも可能です。

 

ただし、最初から高額を狙うのではなく、まずは実績を積みながら段階的に単価を上げていくのが現実的です。

(2)土日だけの稼働でもITコンサル副業は可能ですか?

土日のみの稼働で対応できる案件も存在しますが、選択肢は限られます

 

クライアントとの打ち合わせは平日日中に行われるケースが多いため、柔軟に対応できるかが鍵です。

 

一方で、資料作成・データ分析・システム設定など、個人で完結できるタスク中心の案件であれば、土日のみで進めることも十分可能です。

 

事前にクライアントと稼働可能な時間帯を合意しておけば、週末中心の働き方を実現しやすくなります。

(3)未経験でもITコンサル副業案件を受注できますか?

実務経験がないままITコンサル案件を受注するのは、難しいのが現実です

 

多くの案件は、クライアントが自社で解決できない高度な課題を扱うため、専門知識と実務経験が必須とされます。

 

未経験の方は、まず本業で3年以上の経験を積み、特定分野で専門性を確立することが先決です

 

サポート業務や議事録作成といった補助的な役割であれば受注できる可能性はありますが、高単価案件を狙うのは困難でしょう。

まとめ

腕を組み笑顔のビジネスパーソン

ITコンサルタントの副業は、スキルを活かして効率的に収入を増やせるだけでなく、人脈や経験を広げ、将来の独立準備にもつながる魅力的な選択肢です

 

一方で、本業とのバランスや成果物の品質、契約条件の確認など、注意すべき点も少なくありません。

 

まずは小規模な案件から経験を積み、徐々にステップアップしていくことで、副業をキャリアの成長につなげられるでしょう。

 

フリーコンサルタント.jpでは、ITコンサルタント向けの副業案件を多数掲載しています。

 

高単価で専門性を活かせるプロジェクトが幅広く揃っているため、副業を通じてキャリアの幅を広げたい方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

 

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(株式会社みらいワークス フリーコンサルタント.jp編集部)

 

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