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フリーランスでの独立準備!社会保険の基本知識を身に着けよう

作成日:2020/05/07

勤めていた会社から独立し、フリーランスとして起業する人も増えました。

会社員として働く人口が圧倒的に多い日本ですが、さまざまなプロ人材に特化した派遣サービスが登場し、徐々に自由に望む働き方を選べる時代になってきました。

独立にあたって、会社員時代と大きく変わることの一つに、「各種社会保険」があります。

会社員時代には気に留めることも少ないですが、起業すれば諸手続きは自分で行なわなければなりません。

独立時に必要となる社会保険などの基礎知識について、改めて見直しておきましょう。

 

目次

■会社員時代とは異なる社会保険の基礎知識
(1)独立後フリーランスの社会保険手続きは早めが吉
(2)「扶養」の有無は大きな違い

 

■フリーランスや個人事業主として独立する場合の手続き
(1)厚生年金・健康保険を、国民年金・国民健康保険に切り替える
(2)国民年金基金制度

 

■法人として独立する場合の手続き
(1)一人会社でも、「厚生年金」と「健康保険」への加入は基本的に義務

 

■任意継続健康保険にはどんなメリットデメリットがあるか
(1)任意継続健康保険の条件
(2)任意継続のメリット
(3)任意継続のデメリット

 

 

会社員時代とは異なる社会保険の基礎知識

(1)独立後フリーランスの社会保険手続きは早めが吉

会社を退職しフリーランスとして収入を得た場合、「確定申告」が必要です。

ただ、独立後に必要な手続きはそれだけではありません。個人事業主になるにしろ会社を設立するにしろ、真っ先に手続きすべきなのが社会保険関連です。

面倒だからと先延ばしにしがちですが、独立後、年金や健康保険の手続きを先延ばしにするのは得策ではありません。

特にご家族がいる方は、手続きの遅れは家族へも多大な影響を及ぼしますので注意が必要です。

 

厚生労働省の定義によると、「社会保険制度は各々のリスクに備えて国民が保険料を出し合い、適時必要な費用やサービスの支給を受けられるようにする仕組み」のこと(※1)。

病気やケガに備える医療保険やリタイア後支給される国民年金労災保険雇用保険などが現在運用されており、中でも新しいのが介護保険です。

医療保険と年金は国民すべてが加入義務を持つ反面、制度発足当時の法律で企業に雇用されている人を対象としたため、現在は会社員向けと会社員以外向けと2つの構造があります。

まずはこの構造を理解した上で、独立後にどのような手続きが必要になるかをチェックしましょう。

(2)「扶養」の有無は大きな違い

社会保険制度には「健康保険」「年金制度」とがありますが、広い意味では介護保険や労災保険、労働保険や雇用保険も、社会保険の制度に含まれます。

給与所得者である従業員は健康保険と厚生年金保険に加入することになりますが、この場合保険料は勤務先と折半する形になります。

また、収入が一定未満の家族は扶養とすることができて、被扶養者である配偶者の年金保険料は負担がないことも周知の通り。ところが退職してフリーランスや個人事業主になると、国民健康保険と国民年金への加入となり、ここで扶養の考え方がなくなります。国民健康保険料額は前年度所得から世帯単位で計算され、家族の人数分の保険料が加算されます。

会社員時代に扶養者だった配偶者も、独立後は国民年金を支払う義務が発生します(※2)。

 

※1:https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/12/dl/1-03.pdf
※2:https://biz.trans-suite.jp/7281

 

フリーランスや個人事業主として独立する場合の手続き

 

前述したように、給与所得者である会社員のコンサルタントとフリーランスコンサルタントとでは加入する保険制度が異なります。

会社員が厚生年金・健康保険の組み合わせ、会社員以外が国民年金・国民健康保険の組み合わせですが、実はここで注意すべきなのが起業方法による手続きの違いです。

フリーランスといっても、個人事業主になるのと個人で法人を設立するのとでは大きな違いがあります。

(1)厚生年金・健康保険を、国民年金・国民健康保険に切り替える

まず、フリーランスや個人事業主として独立する場合についてです。

こちらは厚生年金・健康保険を国民年金・国民健康保険に切り替えるだけなので、さほど面倒な手続きではありません。

退職後、住居を管轄する市区町村の役所に出向き、必要な手続きをまとめて行なうことができます(先ほど触れたように、国民年金と国民健康保険には扶養という概念がありません。扶養に入っていた配偶者の保険料も支払い義務が発生します)。

 

また日本の年金制度は2階建てになっており、定額の国民年金が1階、企業の従業員が加入する厚生年金が2階部分にあたります。

会社員時代にあまり意識することはありませんが、給与から厚生年金と国民年金の保険料がまとめて天引きされていました。

このため将来支給される年金額も多くなる計算でしたが、退職によって2階部分がなくなるため、将来的な年金額が減る計算になります(年金額の情報は専用郵便で通達にて確認)。(※3)

(2)国民年金基金制度

また、国では「国民年金基金制度」を設け、厚生年金に比べて少額受給になるフリーランスや個人事業主が、将来上乗せして年金を受給できるよう掛金を積み立てる制度も用意しています。

国民年金基金の積み立て分は、確定申告時に全額所得控除を受けることができますので、税制上のメリットもあります。

個人事業主として独立するなら、そうした制度の活用を考慮するのも一つの方法です。(※4)

 

※3:https://dc.nomura.co.jp/business/knowledge/system.html
※4:https://www.npfa.or.jp/system/

 

 

法人として独立する場合の手続き

(1)一人会社でも、「厚生年金」と「健康保険」への加入は基本的に義務

退社後にフリーランスや個人事業主になるのではなく、独立開業してコンサルタントの会社設立を予定している人もいるでしょう。

法人は、法律で「厚生年金」と「健康保険」への加入が義務付けられているため、独立開業して会社設立する場合の手続きは単純ではありません。

保険側から見た会社設立は、前の会社から新しく立ち上げた法人に「転職」する形になります。

つまり、退職者が国民年金・国民健康保険へ転換する形にはならず、あくまでも法人から法人への移籍となるのです。

 

一個人として見れば、新しい会社の厚生年金・健康保険に加入し直すということになりますので転職と変わりません。

肝心なのは、「法人」が厚生年金と健康保険に新規加入する手続きが必要になるという点です。

たとえ従業員が自分一人だけだったとしても、法人である限り、国民年金・国民健康保険では許されません(ただし、給与が全くない場合を除く。※5)。

 

これは法律で定められていることであり、法人は厚生年金と健康保険への加入が義務となります。

この場合、最寄りの日本年金機構の年金事務所に出向いて届出をすることになりますが、まずその前に決めておくべきことがあります。

厚生年金と健康保険の保険料は給与金額によって決定されるため、加入する従業員全員の給与金額を決定しなければなりません。

従業員が自分一人であれば、もちろん自分の給与金額を決める必要があります。

 

また届出の書類には、法人の登記簿謄本実印加入する従業員の基礎年金番号認印なども必要になります。

不明点がある場合は管轄の年金事務所に問い合わせると良いでしょう(※6)。

ただし退職後、設立した法人の厚生年金と健康保険へ加入するまでに1日でも空いてしまう場合、その期間は個人として国民年金と国民健康保険への加入が必要となります。

そのためほとんどの会社設立の場合、退職後に一旦国民年金と国民健康保険に加入し、会社設立後に法人の手続きが完了した時点で脱退、移行するケースがほとんどのようです。

 

※5:https://www.freee.co.jp/kb/kb-launch/social-insurance-rule/
※6:https://www.nenkin.go.jp/section/soudan/index.html

 

任意継続健康保険にはどんなメリットデメリットがあるか

(1)任意継続健康保険の条件

退職する際、会社の人事担当者から保険の任意継続の説明を受けるのが一般的。

社会保険制度においては、退職後の健康保険として、任意継続健康保険国民健康保険家族の健康保険=被扶養者という3つの選択が用意されています。

 

国民健康保険についてはすでにご説明した通りですが、家族の健康保険への加入というのは、被扶養者になること。結婚して配偶者の扶養に入るような場合の選択肢です。

 

ここで注目なのが任意継続健康保険ですが、これは国民健康保険にのみ存在する制度

内容は、一定の条件を満たせば、退職後に最長2年間、会社員として加入して来たのと同じ健康保険に入り続けることができるという制度です。

つまり、通常健康保険は事業所に雇用されている人が対象となりますが、会社を退職した人も、例外的に継続して個人加入を認めるというものです。

個人が任意で加入するものですので、届出も保険料の納付も加入者が自分で行なうことになりますし、従業員時代のように保険料を事業所が半分負担してくれるわけでもありません。

保険料は全額自分で負担することになり、任意継続健康保険の保険料は退職時の標準報酬月額で決められます。

下記の一定の条件が設けられています。(※7、※8)

 

・健康保険の資格を失った日=退職日の前日までに、継続して2か月以上、被保険者期間がある

・75歳未満

・健康保険の資格を失った日=退職日の翌日から20日以内に申請を行なう

 

以上の場合、基本的には任意継続が認められ、引き続いての加入することができます。

(2)任意継続のメリット

では、任意継続するメリットはどこにあるのでしょうか。

まず、国民健康保険より保険料が割安になる可能性があります。

国民健康保険は前年の収入で保険料を計算するため、退職時の給与水準が高い場合、保険料も高くなるのが一般的です。

 

任意継続の場合「最高限度額」があり、退職時給与が月額27万円以上あったとしても、保険料は月額27~29万円の水準で計算する保険料で固定される仕組み。そのため、国民健康保険より保険料が割安になる可能性があるのです。

また、解説したように国民健康保険には扶養という概念がありません。

世帯人数が多いと保険料が増えることになりますが、任意継続で要件を満たせば扶養家族の扱いが変わらず保険料が変わりません

扶養家族が多ければ多いほど、保険料が割安になる可能性があります。

(3)任意継続のデメリット

一方で、任意継続にはデメリットもあります。

まず任意継続には前述のように要件が定められており、それをクリアする必要があります。

滞納には非常に厳しく、一度でも滞納があれば即資格を喪失する処分となります。また、一度任意継続にしてしまうと、途中で国民健康保険に変えることはできません家族の扶養に入りたくなっても認められません。

何より、よく計算してみないと本当に安いのかどうかがわかりにくく、実は国民健康保険のほうが安かったというケースも起こりえます。

 

例えば国民健康保険なら前年度の所得を勘案して保険料を計算しますが、2年目以降も保険料が変わらない任意継続では、1年目の業績次第ではかえって保険料が高くなる可能性があるからです。

こればかりは独立してみないとわからない部分もありますし何とも言えませんが、やはり頭には入れておくべきことでしょう。

任意継続の手続きに関しては、退職時に加入している健康保険によっても変わります。ただ、退職の翌日から20日以内という期限は変わりませんので、どちらが得なのかじっくりシミュレーションをしている時間はありません。

 

あらかじめ綿密に計算しておくか、独立を決めた時点で早めに保険運営者側に保険料の確認などしておくことが肝要です。

住所を管轄する市区町村の国民健康保険担当部署に相談すると、加入した場合の保険料の試算をしてもらうこともできるようです。

 

※7:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3180/sbb3180/
※8:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat650/r323/

 

 

 

フリーランスとして独立開業する場合に、必要となる社会保険等の手続きについて解説しました。

フリーランスや個人事業主になるか、会社設立をするかは熟考する必要がありますが、いずれにしても社会保険において、会社に属していた時とは大きく違う立場になることは間違いありません。

給与明細を眺めていた時はあまり意識することのなかった社会保険制度かもしれませんが、独立したら、年金や健康保険の重みを感じることになります。

今まで折半していた会社側の負担も理解することができますし、複雑な手続きを肩代わりしてくれていたありがたみもわかるでしょう。コンサルタントとして独立開業するなら、あらためてこれらの制度や手続きを理解し、情報収集をしておくことをおすすめします。

新しいスタートを晴れやかに切ることができるよう、しっかり足元を固めましょう。

 

※当コラムは2020年5月に作成したものです。各種保険制度の最新情報や手続きの詳細は各自治体にてご確認ください。

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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