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2025年大阪万博の経済効果は2兆円!プロ人活用がカギを握る

作成日:2020/05/15

2025年に開催が予定されている大阪万博。国内外の観光客の増加などによる経済効果は、日本全体で約2兆円という試算もあります(※1)。これは関西エリアの企業や大学にとって、大きなチャンスになることでしょう。すでに大阪万博の開催に向けて、新たなイノベーションを目指す戦略をとる地元企業も出てきています。

 

プロフェッショナル人材にとっても、実は大阪万博は大きなチャンス。高い経済効果が見込まれる大阪万博に向けて、すでに企業や自治体などさまざまなところでプロフェッショナル人材のニーズが高まっています!

 

目次

■2025年大阪万博の目的とコンセプトがプロ人材活用を後押しする
(1)大阪万博のコンセプトは未来社会の実験場
(2)大阪万博が目指すのは持続可能な開発目標(SDGs)の達成
(3)クラウドファンディングによる資金調達など、新たな取り組みも始まる

 

■大阪万博の経済効果は約2兆円!プロ人材の需要がますます高まる
(1)2025年の大阪万博は約2兆円の経済効果が期待されている
(2)1970年の大阪万博でも多様な人材が活躍した
(3)2010年の中国・上海万博も成功事例として語られている

 

■大阪万博に向けて「TEAM EXPO 2025」プロジェクトが発足

 

■すでに開催!大阪万博関連のプレイベントをチェックしよう
(1)事例を共創するカウントダウンイベント「Let‘s go!万博2025」
(2)クリエイター人材向けの勉強会「expo study meeting vol.01」

 

 

2025年大阪万博の目的とコンセプトがプロ人材活用を後押しする

(1)大阪万博のコンセプトは未来社会の実験場

大阪万博でプロフェッショナル人材の活用が進むと思われる理由のひとつが、実は大阪万博のコンセプト。大阪万博のコンセプトは「People’s Living Lab- 未来社会の実験場」というものです(※1)。万博会場を新しいアイデアや技術が検証できるプラットフォームと位置づけ、さまざまなプレイヤーが参加してイノベーションにつなげるという戦略です。

 

このコンセプトに基づいたイベントも開催され、イノベーションに向けた動きはすでに進んでいます。例えば企業や一般からアイデアを募って、有識者が議論する「People’s Living Lab(PLL)促進会議」というイベントは、すでに2020年4月の時点で5回も開催されています。このPLL促進会議から、新たな実証実験のプロジェクトが立ち上がる可能性も高いでしょう。

 

大阪万博の開催が近づくにつれて、こうしたさまざまなプロジェクトが立ち上がることが予想されます。

新しい技術の開発を目指すために必要となってくるのが「人材」。

NTT関西の小林充佳社長(2019年当時)も、大阪万博に向けて専門性やデジタル思考、経営バランスを持った若者が活躍できる環境を産学が連携して整えるべきと語っています(※2)

(2)大阪万博が目指すのは持続可能な開発目標(SDGs)の達成

もうひとつプロフェッショナル人材が大阪万博で活躍できる理由として、開催目的があります。2025年大阪万博には、「持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会」を目指すという目的があります(※3)。

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略で、日本語で「持続可能な開発目標」と訳されています。SDGsとは貧困や環境破壊、ジェンダーの平等など世界共通で取り組むべき17の課題をまとめたもので、2015年国連のサミットによって策定されました。国連では「SDGsは2030年までに達成されるべきもの」と定義づけていて、大阪万博が開催される2025年は残りあと5年というタイミング。

 

そのため2025年の大阪万博には、世界各国がSDGsの達成状況を公表する場になると考えられます。日本も開催国として、万博の会場設計や交通インフラ、電力など万博の運営面においてもどうSDGsに取り組んでいるかを世界にアピールしなければなりません。

 

SDGsの「持続可能」という表現には、「経済的な成長を続けながら」という意味が含まれています。経済的な成長を続けつつ、IT技術を使って社会的課題をどう解決していくか。ここを目指すために、ITなどのスキルを持つプロフェッショナル人材の必要性が高まってきているようです。

特に大阪万博の舞台となる大阪では2019年に「関西SDGsフォーラム」が行なわれるなど、企業のSDGsへの認識も高まってきています。2025年に向けて関西エリアでもプロフェッショナル人材の活躍できる場がさらに広がってくるのではないでしょうか。

(3)クラウドファンディングによる資金調達など、新たな取り組みも始まる

2025年の大阪万博では、さまざまな民間パワーを活用する取り組みも予定されています。例えばクラウドファンディングを使った資金調達もそのひとつ。

クラウドファンディングとはインターネット経由で事業資金の寄付を募る仕組みですが、大阪万博では会場建設費の一部をクラウドファンディングによって集めることも検討されています。(具体的な時期や内容は明らかになっていません)。

 

なお、大阪万博誘致の時点で動画制作にかかる費用をクラウドファンディングで集めたという実績もあります。このときは約200万円の寄付が集まりました(※4)。

 

クラウドファンディングは資金調達ができるだけではなく、プロジェクトのPRができたり、市民の参加意識が高まったりするというメリットもあります。市民の参加を促進する戦略をとることで、多様な人材が参加できるチャンスが増えるのではないでしょうか。

 

 

大阪万博の経済効果は約2兆円!プロ人材の需要がますます高まる

(1)2025年の大阪万博は約2兆円の経済効果が期待されている

2025年大阪万博では、高い経済効果が見込まれるという点もプロフェッショナル人材が活躍できる理由のひとつではないでしょうか。

2025年の4月から10月の半年間に開催される大阪万博では、観光客の増加などによって約2.2兆円の経済効果があるという試算が出ています(※5)。大阪においては万博会場となる夢洲エリアにIR(統合型リゾート)を設ける計画などもあり(2020年4月時点では未定)、こうした開発事業が実現すれば、関西エリアの経済効果もさらに大きくなると言えるでしょう。

 

また大阪万博の効果は、地元関西の中小企業や大学にとっても大きなものになると考えられます。大阪万博という場は、世界にIT技術やサービスをPRできる絶好の機会になるからです。また万博を通じた世界中のさまざまな企業や団体との出会いが、新たなイノベーションにつながるかもしれません。こうした機会を逃さないために、すでに大阪府・市と大阪商工会議所では、公共施設において企業が実証実験できるような取り組みを始めています(※6)。

(2)1970年の大阪万博でも多様な人材が活躍した

大阪はかつて1970年、アジアで初めて万博が行なわれた土地でもあります。

1970年の大阪万博の入場者数は、なんと約6400万人。この入場者数、実は2010年の上海万博に抜かれるまで歴代万博の中でずっと1位を維持していました。経済効果は約5兆円(※5)、収支の面でも最終的には192億円の黒字となり、万博の中でも大きな成功を収めた事例の一つと言われています。

 

1970年大阪万博では、日本が誇る技術者や芸術家が集結したことはよく知られています。それだけではなく当時まだ若手だった黒川紀章横尾忠則などのクリエイターも参加していました。すでに1970年の大阪万博でも、多様な人材を登用していたというわけです。

(3)2010年の中国・上海万博も成功事例として語られている

近年の万博成功事例と言われているのが、2010年に行なわれた中国・上海万博です。当時急激な経済成長を遂げた中国のパワーが集結した上海万博は、入場者数7,300万人歴代万博の中で最高の入場者数を達成経済効果は北京オリンピックの3倍以上、という報道もありました(※7)。中国においても、上海万博をはじめとした国際イベントを自国で開催することによって、プロフェッショナル人材を育成するための教育改革が進んだという意見もあります。

 

 

大阪万博に向けて「TEAM EXPO 2025」プロジェクトが発足

 

「持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会」を目指す大阪万博。

このSDGsの達成に向けて、すでに動き出しているプロジェクトもあります。例えば大阪万博の運営組織は2020年の1月に「TEAM EXPO 2025」プロジェクトの設立を発表しました。

 

「TEAM EXPO 2025」とは、2025年の大阪万博開催に向けて、企業や大学、自治体、NPOなどの団体が1つのチームとなって共創スクラムを組み、SDGsの達成を目指すというプロジェクトです。

具体的には、人材育成や情報通信などさまざまなジャンルの企業7社がプロジェクトパートナーとなって、共創プロジェクトを企画・進行、実際に活動する事業者やサポーターは広く一般から募集するそう。多様な人材のスキルや強みを利用することで、SDGsの解決につなげたいという狙いがあるようです。

 

「TEAM EXPO 2025」の運営団体がイメージしているのは「SDGs甲子園構想」幅広く社会起業家やスタートアップ企業、個人のフリーランスなどに参加してもらい、優れたプロジェクトを表彰、万博化会場で発表するようなことも検討しているそうです。

 

プロジェクトパートナーである7社の中には、クラウドファンディングサイトを運営する「Makuake」も含まれています。

「Makuake」では今後サイト内に「TEAM EXPO 2025」特設ページを設け、SDGsに関連したプロジェクトの募集や告知を行なうそうです。「Makuake」のクラウドファンディングサイトは単に寄付を集めるのではなくて、新製品や新サービスを開発するための資金を寄付で集める、というのがコンセプト。今後SDGs関連のクラウドファンディングによって生まれた新しいプロダクトを、大阪万博でお披露目するという構想も。

 

もうひとつ7社のプロジェクトパートナーで注目したいのが、人材コンサルティング事業を手掛けている企業「リンクアンドモチベーション」です。リンクアンドモチベーションでは「TEAM EXPO 2025」でSDGsの解決に向け、大学生向けの人材育成プログラム作成するプロジェクトの立ち上げを予定しています。

 

SDGsはさまざまな業界や業種が絡んだ複雑な課題も多く、さまざまなジャンルの人材が参加する「共創プロジェクト」が基本となってきます。そのためSDGsのプロジェクトを進めていくためには、多様なプロフェッショナル人材を取りまとめることのできるリーダーが求められているものの、こうした人材が足りないというのが現状です。大学生の人材育成を進めることで、若者がリーダーとなって新しい発想でのSDGs解決プロジェクトが生まれるかもしれません。

 

 

すでに開催!大阪万博関連のプレイベントをチェックしよう

 

「TEAM EXPO 2025」プロジェクトはまだ設立されたばかりのため、具体的なプロジェクトの内容や時期については公開されていません。その一方で、大阪万博関連のイベントなどはすでにもう動き出しているものもあります。

(1)事例を共創するカウントダウンイベント「Let‘s go!万博2025」

大阪万博の開催までSDGsの達成を目指す実証実験を行なう、というのがこのイベントのコンセプト。今後も2025年まで毎年開催される予定です(※8)。2019年11月に行なわれた1回目のイベントでは音楽ライブやダンスコンテストといったエンターテイメントとあわせて、「万博×スタートアップ」「万博×エンターテイメント」などのテーマでパネルディスカッションも行われました。

 

特に注目したいのが「万博×女性活躍」というテーマのパネルディスカッションです。高校2年生で起業した株式会社BOUQUET LABの代表山口真由さんをはじめ、大阪で活躍する女性起業家の方々が登壇。大阪万博が開催される2025年に向けて、女性の活躍がどう変化していくかについて語りあいました。

◆みらいワークスでも山口真由さんにインタビューさせていただきました◆
https://mirai-works.co.jp/interview/m039/

SDGsが掲げる17の目標には「ジェンダーの平等」という項目がありますが、日本は男女平等においてかなり世界に遅れているという現実があります。2019年世界の男女平等ランキング日本は153カ国中121位先進国で最下位という結果もあります(※9)。今後大阪万博に向けた取り組みの中で、女性の活躍やジェンダーの平等は日本にとってますます時対策が必要になってくる課題ではないでしょうか。

(2)クリエイター向けの勉強会「expo study meeting vol.01」

万博では国内外のクリエイターが活躍できる場でもあります。そこで大阪万博の開催を見据えて、クリエイター向けの勉強会を行なう取り組みも始まっています。2019年には、大阪のデザイン事務所とWeb制作会社によるイベント「expo study meeting vol.01」が開催されました。このイベントでは「クリエイターはどうする? 2025大阪・関西万博」というテーマで、万博の有識者として博覧会マニアの二神敦さんと、ミラノ万博にて日本館のアートディレクションを担当した井口皓太さんが登壇しました(※10)。

 

2025年というとまだ先というメージもありますが、すでに大阪万博の開催に向けたプレイベントや勉強会といった動きが進んでいます。こうした情報は、今後ぜひチェックしておきたいところです。

 

 

 

もともと大阪が万博を誘致した背景には、当時関西経済の低迷が深刻になっていたという事情がありました。つまり高い経済効果が見込まれる大阪万博の開催によって、関西エリアの経済が活性化するという大きな期待があります。

2020年4月時点では、新型コロナウイルス感染症の影響によって、しばらくは景気の後退などが懸念されています。とはいえ2025年の大阪万博に向けて中長期的な視点で見ると、大阪など関西エリアの企業によるイノベーションが加速したり、SDGsに関連したプロジェクトが増えたりすることが予想されます。

 

大阪万博の高い経済効果を実現するために、これから多様なプロフェッショナル人材のニーズがますます高まってくると考えられます。プロフェッショナル人材にとって、関西エリアはこれから大きなチャンスが掴める場所になっていくのではないでしょうか。

<出典一覧>
※  1:https://www.expo2025.or.jp/overview/
※  2:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41080230Y9A200C1LKA000/
※  3:https://www.expo2025.or.jp/attract/purpose/
※  4:https://www.makuake.com/project/expo2025/
※  5:https://www.pressance.co.jp/urban/braight/lab/make/detail/id=785
※  6:https://newswitch.jp/p/15486
※  7:http://j.people.com.cn/94476/6972661.html
※  8:https://www.expo2025.or.jp/team/
※  9:https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/121700969/
※10:https://www.event-marketing.co.jp/contents/15992/

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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