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意外と理解されていない「Quick & Dirty」な仕事の進め方

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「Quick & Dirty」とは何か?

「Quick & Dirty」とは何か?-1

 

「Quick & Dirty」とは、一体何のことでしょうか?

外資系企業やコンサルティングファームなどに勤務する方以外は、まだまだ聞き慣れない言葉かも知れません。素直に日本語にすれば「早く、そして汚く」となりネガティブな意味になりますが、ビジネス現場の実態に則して意訳すると、「多少完成度は低くても構わないから、極力早くカタチにする。」という意味になります。

 

プロフェッショナルとして仕事をする以上、最終段階のアウトプットには高いレベルの完成度が求められることは言わずもがなですが、そこに至るまでのプロセスの在り方、仕事の進め方として使われている言葉です。

 

一般的な傾向として、アウトプットの完成度の高さにばかり意識が向くと、迅速性が疎かになりがちです。これは、ビジネスの状況やクライアントの期待値によっては、大きく信頼を損ねる結果になりかねません。

そんなときに「Quick & Dirty」の仕事スタンスが必要となります。もちろん「Quick & Dirty」な仕事の仕方が適している場合と、そうでない場合とがありますが、この仕事の進め方を意識しておくだけで、あなたにとってきっと大きな武器となるに違いありません。

 

 

できる人は「Quick & Dirty」を取り入れている

できる人は「Quick & Dirty」を取り入れている-3

 

“仕事ができる”と称される人間、つまり社内・社外を問わず信頼されるコンサルタントやビジネスパーソンは、納期に対してのアプローチが、一般のビジネスパーソンと異なっている場合があります。

 

一つ例を挙げてみます。

 

ある月曜日のランチ後、T君は上長のNさんから突然「急ぎで悪いけど、明日の朝9時までにJ社向けのERPの提案資料を作っておいてくれる?出社したらすぐ見せてもらうから。」と仕事を頼まれました。

 

この依頼を受けた時に、T君にはどんな考えが浮かぶでしょうか?

下記のような二つが考えられます。

 

「明朝9時までに仕上げれば良いなら、今仕掛かり中の作業を先に片付けてしまえるな。J社向けERP提案資料は終業時間後にやっつけよう。」

「仕掛かり中の作業は急ぎではないのでひとまず中断しよう。今日の業務時間内に一度ラフな提案資料をNさんに見てもらった方がいいな。万一お互いの認識ズレが見かっても、対応する時間は十分に確保できる。」

 

前者の考えが誤っているわけではありませんが、後者の方が、双方にとってより良い進め方と感じられたのではないでしょうか。この例のように、“本来の「納期」よりも早い時点で「摺り合わせ」を実施する”。これが「Quick & Dirty」な仕事の進め方であり、この方法が生み出す大きなメリットの一つです。

 

 

「Quick & Dirty」な仕事の進め方に潜む落とし穴

「Quick & Dirty」な仕事の進め方に潜む落とし穴-4

 

前述したように、「Quick & Dirty」な仕事の進め方は、上長の信頼を勝ち取り生産性高く業務を行なうことができます。内容がパーフェクトである必要はなく、極力早い段階で、最低限、提案資料の構成案(全体の骨組み)の承認をもらうということです。こうすれば、完成形の資料が大きく上長のイメージと乖離してしまう心配はありません。提出時に加筆訂正の要望が多少入るにしても、修正のためにお互い大きな工数を割く必要はないでしょう。

 

しかし、逆説的に言うならば優秀な人間ほど陥りやすい、大きな落とし穴が存在します。「Quick & Dirty」な仕事の進め方で提案資料を作成する場合、提出前に忙しい上長の工数をレビューに割いてもらわねばなりません。加えて、完成度の低い資料を上長の目に晒すことにもなります。「いやぁ、これはそうじゃなくてね。大丈夫かな?」と上長が反応してくる可能性も多分にありえます。

 

常に高評価を受けている優秀なコンサルタントほど、評価者である上長のネガティブな反応を見るのが苦痛に感じるものです。そして、自身にとってリスキーな場面を避けようとする意識が働く可能性があります。「途中であっても、突っ込み所が少ないパーフェクトに近い状態のアウトプットを上長に見せるべきだ」。そのような意識が強い方は、自身の作業状況を少し俯瞰してみると良いでしょう。「Quick & Dirty」な仕事の進め方ではなくなっているかもしれません。

 

 

上長の立場から見た部下の仕事の生産性を高める方法

上長の立場から見た部下の仕事の生産性を高める方法-5

 

ここまでは、部下の立場から上長の信頼を掴み、生産性の高い仕事をする方法を見てきました。他方、上長の立場から部下の仕事の生産性を高める方法にも、「Quick & Dirty」の考え方が応用できそうです。

 

例えば、部下のアウトプットが自分のイメージとは異なる場合。基本的に上長が口頭で問題点・改善点を伝え、部下に全てを修正させて再提出してもらうことを繰り返す方法が、多くの日本企業で見られるマネジメントスタイルだといえます。それは「責任を持ってやり遂げさせることが部下のためにもなる」という考え方であり、「Quick & Dirty」な仕事の進め方とは反対のスタイルともいえます。この方法はお互いの工数の浪費となる場合が少なくありません。

 

反対に、上司自身でさっと加筆訂正して仕上げ、その後部下にしっかりとフィードバックする方法。これは、自分がどこをチェックして、どこを修正したのかを確認させキャッチアップさせるスタイルです。“次回への期待”もしっかりと部下に伝えます。

 

もちろん一概に何が正解とは言えませんし、「そんなマネジメントスタイルでは、部下の力が伸びないのではないか」といぶかしがる向きもあるかも知れません。しかし、これは自分たちが育てられたマネジメントスタイルとは異なる違和感から、危惧している可能性が高いともいえます。日本企業の生産性の低さが問題視され、業務効率化が叫ばれる今日、よりベターなマネジメントスタイルとは何であるか、マネジメント層は常に自らに問い続けることが必要なのかも知れません。

 

 

 

「Quick & Dirty」な仕事の進め方。「まだまだ自分では実践できていないな」「同じグループの〇〇さん、この「Quick & Dirty」の仕事の進め方を取り入れている」など、さまざまなご感想があったのではないでしょうか。

「Quick & Dirty」な仕事の進め方は、コンサルタントやビジネスパーソンとしての評価を高めることにも大きくつながるため、純粋な“業務効率化のため”はもとより、周りからの信頼を勝ち取るためにも、この仕事スタイルを意識する価値はありそうです。

 

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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