SNSはもはやビジネスの常識!フリーランス向け活用
最終更新日:2020/02/14
作成日:2017/07/10
TwitterやInstagram、Facebookなど、SNSを通じて仕事を獲得し人脈を広げ成功につなげたビジネスについて、たびたび耳にする時代になりました。業界によってSNSに向き・不向きはあるものの、自分のビジネスでのSNS活用法が知りたい人もいるでしょう。SNSが日常に溶け込み、ビジネスでの活用価値やチャンスが日に日に増している今だからこそ「フリーランスならでは」のSNSを利用したマーケティングやビジネス展開について詳しくご紹介します。
目次
■ビジネスにつながりやすいSNSとは
(1)SNSの定義とは?
(2)代表的なSNSの特徴
(3)SNSをビジネスで利用するためには
■過去事例から見るビジネス上でのSNS使用方法
(1)無印良品
(2)上澤梅太郎商店
(3)ハーゲンダッツ
■フリーランスがSNS経由で案件を受注するためには
(1)SNSはフリーランスのセルフプロデュースの場
(2)どのSNSでビジネス展開させるのかを明確にする
(3)SNSでフォロワーを増やすためには
(4)プロフィールを充実させること
■フリーランスがSNSをビジネスで使う時の注意点
(1)あまりにビジネス色を出してしまうとうまくいかないことも
(2)SNSへの投稿時間にも注意
■まとめ
※本コラムは、2020年2月14日に「今さら聞けないSNSのビジネス活用法」を再構成したものです。
ビジネスにつながりやすいSNSとは
(1)SNSの定義とは?
ネット社会の現代。パソコンや携帯を使いこなす世代において、どのSNSも利用していないという人は少数派となってきました。Twitter、Facebook、instagram・・・これらのいずれもしくは複数に登録をしている人が、ほとんどではないでしょうか。
これらのどこまでがSNS(ソーシャルネットワークサービス)に含まれるのかという疑問ですが、Twitter、Facebook、instagramなどに関しては多くの人がSNSである認識を持っていることでしょう。加えて、LINEやコメントのトラックバックが可能なブログやホームページなども、SNSと呼ばれることが多いようです。
ただし、Twitter社のエンジニアリング担当のAbbott氏が「われわれはソーシャルネットワークではない。情報ネットワークだ」と、自らSNSであることを否定しており、SNSの定義はあくまで曖昧です。
定義について総務省でも見解を公表しており、SNSは「登録された利用者同士が交流できるWebサイトの会員制サービス」であり、「ある程度閉ざされた世界にすることで、密接な利用者間のコミュニケーションを可能」にしているものとしています。つまり、Web上で社会的ネットワークが構築できるシステム、ブログ、ホームページのすべてがSNSである、ということもできるのです。
(2)代表的なSNSの特徴
では、代表的なSNSの特徴をそれぞれ簡単にご紹介しましょう。
Facebookは世界全体の月間アクティブユーザーが、約23億人という非常に巨大なSNSです。日本国内の月間アクティブユーザーは約2,600万人。基本的には本名で登録をするため、繋がった相手の情報は比較的確かであるとされています。ビジネスで知り合った人たちと「友達」としてつながることを繰り返していくと共通の知り合いが見つかるなど、知り合いが知り合いを紹介してくれる、人脈を広げる手段としても活用できます。
新しく取り組んでいる活動について投稿すれば、同じ分野に興味がある知り合いが声を掛けてくれるかもしれませんし、いわば情報を豊富に抱えた名刺のように活用して使っている方もいます。また、Facebookは他のSNSに比べて、いわゆるホワイトカラーの人々もビジネスツールとしても利用していることが多い傾向があるため、ビジネス展開するメインSNSとして運用するのも良いでしょう。
世代別に考えるとFacebookをもっとも利用しているのは40代。次いで、50代、30代と続きます。他のSNSと比較すると若年層の利用が少なく、男女比はほぼ半々。ただし50代以上に限定すると男性6割女性4割と、やや男性が多い傾向です。
次にTwitter。日本国内の月間アクティブユーザーは約4,500万人とFacebookの約2,600万人よりもかなり多いですが、世界全体でのユーザー数は、Facebookの約23億7,500人に対し、Twitterは約3億3,500万人です。ユーザー数からも分かるようにTwitterは、日本人好みのツールなのかもしれません。
主な利用者の層は20代から40代で、Facebookと比べると圧倒的に世代が若く、10代の利用者も多いのが特徴的です。男女比はほぼ半々ですが、若年層ではやや女性が多く、30代以上になると男性の比率が女性の比率を上回るようです。どのような人が自分のフォロワーで、どのようなツイートに多くの人が反応したのかも調べられるので、webマーケティングに向いているシステムと言えるでしょう。
Twitterは約140文字という限られた文字数しか投稿できませんが、それがかえって「短文でどうやっておもしろおかしくわかりやすく表現するか」を考える場となり、結果的に、文章のセンスを磨きアピールする機会となります。コピーライターなど文章作りに関わる職種の方が活用するのにおすすめのSNSといって良いでしょう。
そして、Instagram。写真を載せるのがメインのSNSです。他のSNSにも写真は投稿できますが、Instagram=写真であり、「インスタ映え」という言葉がそれを象徴しています。日本国内の月間アクティブユーザーは約3,300万人。20代から40代の利用者が多いのが特徴的です。
また、男女比率は女性のほうが多く、10代から30代までは利用者の6割以上が女性。若い女性に人気があり、インスタ映えする写真が撮れるモノや場所を求めて行列ができ、さらなる流行が生まれるという新たな社会現象も生まれました。写真がポイントになるSNSですから、無形より有形のサービスを展開するビジネスを行なう場合の宣伝媒体として活用できます。
最後にLINE。今や「電話番号は知らないけれど、LINE(のアドレス)は知っている」という人間関係も珍しくはないほど普及しているSNSです。国内のアクティブユーザー数は約8,200万人以上と非常に多いですが、全世界のアクティブユーザー数は約2億1,700万人とそこまで多くはありません。その理由は、KakaoTalkなどの、LINEと同じような役割を果たすSNSが他にもあるからでしょう。利用者の世代は30代から50代が多いのが特徴。男女比は、全世代を通じてやや女性のほうが多めです。
(3)SNSをビジネスで利用するためには
登録者数の多い4つにソーシャルサービスについて、それぞれの特徴をご紹介しましたが、どのSNSをどう活用するかは、自身のビジネスで扱う商品やサービス、仕事のターゲット層に合わせて使い分けましょう。
同じ会社、同じ人でも、ターゲットに合わせて見せる顔を変える場合もあります。「人」が話している感覚や、瞬発力がものをいう場面ではTwitterを使い、Instagramでは一貫して商品紹介をする、告知関係はFacebookなど、それぞれの媒体による効果的な使い分けもおすすめです。
SNSではフォローしたりフォローされたりして人脈を広げていくわけですが、繋がった人達は全員将来のクライアント候補。すぐに何かが起きなくても、大切に育てていきましょう。※各SNSのアクティブユーザー数等は、2019年12月時点での数値。
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過去事例から見るビジネス上でのSNS使用方法
企業も、SNSをビジネス戦略の新たなアイテムとして活用しています。ここでは、過去に企業がどのような方法でSNSを活用し、自分達のビジネスに役立てたのかを見てみましょう。
(1)無印良品
食品や雑貨、衣料品などを中心に販売している無印良品は、シンプルなデザインと品質の良さで人気の企業です。無印良品がSNSで展開したビジネスマーケティングは「タイムセール」でした。
Twitterの企業アカウントで「タイムセールなう」と呟くことで、リアルタイムでのお得な情報を発信したのです。このツイートを見たフォロワーは自分にメリットがあることを充分に理解したのでしょう。普段よりも積極的に無印良品で買い物をし、その結果、売上げは上昇しました。
他にも、SNS上でユーザーが得をするクーポンを配る戦略などは、今や他の多くの企業に真似されています。現在のTwitter上で企業広告が多く見られるのは、無印良品の影響が大きいのかもしれません。
(2)上澤梅太郎商店
日光みそのたまり漬けを販売する上澤梅太郎商店は、社長自らがFacebookに「贅沢ではないが豊かな朝食」をイメージした写真を投稿し続けました。この写真が同企業にとっての良き名刺がわりとなったのでしょう。
その結果、30歳前後の女性と50歳前後の男性を中心に支持を集めて売り上げを伸ばしています。SNS活用の目的は「新たな顧客の獲得」と「既存顧客との関係維持」。Facebookのファン数は約1500人、Twitterのフォロワー数は約2万3000人と言われています。
(3)ハーゲンダッツ
ハーゲンダッツでは過去に販売され、今では販売されていない「過去の商品」を対象に人気投票を行ない、抽選で投票数が最も多かった味のアイスクリームをプレゼントするというイベントを行ないました。このイベントは、Twitter、Facebook、mixiにて展開され、16万以上の票が集まったそうです。
このように、SNS上でアンケートや人気投票を実施しながら、webマーケティングも並行して行なう手法は多くの企業で真似されています。特に、Twitter上でこの手法が重宝されているようです。
フリーランスがSNS経由で案件を受注するためには
(1)SNSはフリーランスのセルフプロデュースの場
企業のさまざまな事例をご紹介しました。「企業はマーケティングに長けているから、SNSを上手に利用してサービスや情報を発信できる」と考えてしまうかもしれませんが、フリーランスの方もSNSをビジネスに活用したいところ。
むしろ、フリーランスにこそもっとも身近かつおすすめのセルフプロデュースの場であるとさえ言えます。名刺代わりにSNSを上手に使えば、新規のクライアントから仕事の案件を受注することも期待できます。
(2)どのSNSでビジネス展開させるのかを明確にする
主要SNSの利用者の特徴は前述した通りですが、「自分の仕事はFacebook向きかも」「自分が提供するサービスはTwitter向きかも」と想像してみましょう。同業の人々がどのようにSNSを活用しているのかを探ってみるのも良いヒントになります。
複数のSNSを使い分けられればそれだけ顧客獲得、人脈拡大のチャンスが生まれますし、自分が得意とする形態のSNSに特化して使い込むのもまた効果的です。自身に合う方法でのSNS運用を目指しましょう。
(3)SNSでフォロワーを増やすためには
企業アカウントとは違い、フリーランスのSNSのアカウントはあくまで個人アカウント。そのため、まずはフォロワーの数を増やさなければなりません。またSNSの特徴として、フォロワー数もひとつの判断基準となります。そのため、フォロワー獲得活動も大切なタスクです。
アカウントを持っている人ならお分かりの通り、フォロワーを増やそうと思っても自然に増えることは稀です。記事や手がけたデザインやスキルなどの情報を発信して、SNSを見ている人に興味を持ってもらわなければ、なかなか人とは繋がれません。では、フォロワーを増やすためにどのような情報を発信するべきなのでしょうか?
基本的には、フリーランスであるあなたがどのような人なのかがわかりやすい情報発信を定期的にし続けること。たとえば、フリーランスのイラストレーターならば自分がデザインしたイラストをSNSに載せるなど、過去の実績なども積極的に公開していきましょう。それを見て興味を持ってくれた人が新たなフォロワーとなり、仕事の受発注へとつながる可能性が生まれます。
(4)プロフィールを充実させること
せっかく興味を持ってくれる人が現れ「仕事を依頼したい」と思ってくれたとしても、窓口が不透明だと依頼が来る可能性は随分と下がります。こうした機会損失が起きないように、自分のプロフィールに「仕事の依頼はこちら」とわかりやすく明記しておきましょう。
プロフィールにブログのURLを貼っても良いですし、SNSのDM(ダイレクトメール)を窓口にしても良いでしょう。いずれにしても、名刺を配った相手にどこが仕事の窓口なのかをわかりやすくしておくことが大切です。
フリーランスがSNSをビジネスで使う時の注意点
(1)あまりにビジネス色を出してしまうとうまくいかないことも
基本的にSNSは、個人の交流のために作られたもの。そのため、たとえ個人でもSNSをビジネス流用することを好まない人は大勢います。ですから、TwitterでもFacebookでも、あくまで個人のアカウントであることを念頭に置き活用したほうが運用が軌道に乗る場合が多いようです。
個人としてSNSを楽しんでいると見せるためには、投稿する記事内容や発信する情報をビジネスの話ばかりにしないことが大切です。名刺代わりのアカウントではありますが、ときには自分のプライベートの内容を投稿すると良いでしょう。そうすれば、フリーランスのあなたである前にあなた個人が受け入れられやすくなります。
(2)SNSへの投稿時間にも注意
同じ労力で、効率の良い情報発信を心がけたいところ。そのためには、一般ユーザーがSNSをチェックする頻度が高い時間帯を覚えておくと良いでしょう。
一般ユーザーがSNSをチェックする頻度が高い時間帯は、お昼休憩の12:00~13:00、そして仕事後に帰宅し入浴や食事を済ませた後の一息ついている22:00~23:00と言われています。人がSNSを良く見ているこの時間帯を狙って記事の投稿をすれば、ユーザーの目にもつきやすく、クライアント獲得により効果的と言えるでしょう。
時々他の時間帯にも更新して、広くさまざまなユーザーに見られるよう工夫します。24時間いつでも記事を更新できるのがSNSのメリットでもあるので、そのメリットを最大限に活かしましょう。
SNSや自分のサイトやブログを通じて自身のスキルをアピールすることは、マーケティング活動の一環。この活動の大きなメリットは、ほとんどコストがかからないことでしょう。フリーランスの方で広告や宣伝にコストがかけられる人はほんの一部のはず。無料で使えるアイテムとして、自身のサイトやブログを有効活用してみてはいかがでしょうか。
(株式会社みらいワークス FreeConsultant.jp編集部)
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