外部コンサルタントのメリットに企業が注目!ニーズの高い外部コンサルとは?

最新更新日:2024/10/02

日本国内のビジネスコンサルティング市場は大きな伸びを見せています。コロナ禍による経済への影響が大きい一方で、企業のDX推進は継続。ビジネスコンサルティングに対する需要は再度伸びていくことが予想されます。

例えば会社の事業戦略や経営戦略といったプロジェクトの場合、社内のメンバーだけで推進しようと思えば不可能ではありません。それでも高いコストをかけて外部のコンサルタントに業務を依頼するのは、外部だからこそのメリットを企業が感じているからこそでしょう。

 

つまりコンサルティング市場で求められる人材になるためには、企業が外部コンサルタントに対して「何をメリットと感じているか?」「どんな人材やスキルを求めているか?」について認識しておく必要があります。

企業が外部のコンサルタントを活用する時、コンサルティングファームとフリーランスのコンサルタントに大きく発注先が二分されますが、ファームに対するニーズとフリーランスに対するニーズには若干違いがあるようです。

本記事では、企業が外部コンサルタントを活用するメリットや外部コンサルタントに求められるスキルについて解説します。

 

目次

■外部コンサルタントとは?

 
■企業が外部コンサルタントを活用するメリット
専門性の獲得
スピード感と生産性の向上
客観的な視点の獲得

 

■企業が外部コンサルタントに依頼する際に注意したいポイント
具体的な目標設定
5W1Hの整理
専門性の確認
規模感の一致
評価基準の設定

 

■外部コンサルタントに求められるスキル
論理的思考力
問題解決能力
分析力
質問力・傾聴力
プレゼンテーション能力
コミュニケーション能力
プロジェクト管理能力
柔軟な思考
業界知識

 

■外部コンサルタントに人を育てる力が重視され始めている

 

■外部コンサルタントとして、専門性を高めるためには?

 

 

 

外部コンサルタントとは?


 
外部コンサルタントとは、企業が一時的に業務委託等で雇う外部の専門家のことです。主に業務改善や経営戦略の策定などを目的として起用されます。
 
外部コンサルタントを活用することで、組織が硬直化している場合や、新たな成長戦略が必要な時に改善を期待することができます。企業の状況や目的に応じて、適切なタイミングで起用することが重要です。

 

 

企業が外部コンサルタントを活用するメリット


専門性の獲得

専門性の獲得は、外部コンサルタントを活用する最大のメリットです。企業内部に不足している専門知識や経験を、外部から取り入れることができます。特にAIやRPAなどの新技術、経営戦略、マーケティング、新規事業開発といった分野での専門性が求められています。社内にスペシャリストが少ない新しい分野ほど、外部コンサルタントへのニーズが高まる傾向にあります。
 
また高い専門性を持つ外部コンサルタントを、プロジェクト単位の期間限定でアサインできる点も会社にとって大きなメリットと言えるでしょう。専門性の高い人材を自社の社員として雇用すると、相当の人件費がかかるという課題があります。また、社員を自社で教育するという選択肢もありますが、それもかなりの時間と労力を要します。
 
そんな時コンサルティング企業を活用すれば、即戦力の人材を必要な期間だけすぐにアサインすることができるというわけです。加えてフリーランスのコンサルタントの特長の中に、コンサルティングファームの利用と比べて、コストパフォーマンスが高いというメリットもあります。

スピード感と生産性の向上

スピード感と生産性の向上も、外部コンサルタント起用の重要な利点です。多くの企業での経験を持つコンサルタントは、その知見を活かしてプロジェクトを効率的に進行させることができます。
 
企業は外部コンサルタントに対し、迅速なプロジェクト推進、高い生産性、強力なリーダーシップを期待しています。

客観的な視点の獲得

客観的な視点の獲得も、外部コンサルタントを雇う大きな理由の一つです。社内の人間では気づきにくい課題や改善点を、外部の目線で指摘できることが重要視されています。新たな視点を取り入れることで、企業は自社の状況をより客観的に評価し、効果的な改善策を見出すことができます。
 

 

企業が外部コンサルタントに依頼する際に注意したいポイント


具体的な目標設定

具体的な目標設定は、プロジェクトの成功に不可欠です。依頼の目的と解決したい課題を明確にし、具体的な目標を設定しましょう。曖昧な依頼では期待する成果が得られない可能性があります。例えば、「売上を増やしたい」という漠然とした目標ではなく、「1年以内に新規顧客を20%増加させる」といった具体的な目標を立てることが重要です。

5W1Hの整理

5W1Hの整理は、プロジェクトの全体像を把握するのに役立ちます。Why(理由)、What(問題)、Where(場所)、When(期限)、Who(対象)、Goal(目標状態)を整理し、コンサルタントと共有することが重要です。
 
両者の認識のずれを防ぎ、効率的なプロジェクト進行が可能になります。また、プロジェクトの進捗状況を確認する際の基準にもなります。

専門性の確認

専門性の確認は、適切なコンサルタント選びの鍵となります。コンサルタントの得意分野や過去の実績を確認し、自社の課題に適した専門性を持つ人材を選びましょう。
 
単に有名な企業での経験があるだけでなく、自社の業界や直面している課題に関連する具体的な成功事例を持っているかどうかを確認することが大切です。

規模感の一致

大企業向けか中小企業向けかなど、コンサルタントのターゲット層と自社の規模が合っているか確認が必要です。企業規模によって直面する課題や適用できるソリューションが異なるため、自社と類似した規模の企業での実績を持つコンサルタントを選ぶことで、より実践的なアドバイスを得られる可能性が高まります。

評価基準の設定

「いつまでに」「どのレベルまで」課題を改善するかなど、具体的な評価基準を設定しましょう。例えば、「6ヶ月以内に顧客満足度を10ポイント向上させる」といった明確な基準を設けることで、プロジェクトの進捗や成果を客観的に評価できます。
 
また、この基準はコンサルタントとの契約内容にも反映させるべきです。

 

 

外部コンサルタントに求められるスキル


 
ここからは、外部コンサルタントという職種・仕事内容に興味がある方に向けて解説します。まず、外部コンサルタントに求められる具体的なスキルとしては、以下のようなものが挙げられます。

論理的思考力

論理的思考力は外部コンサルタントの基本的なスキルです。複雑な問題を整理し、因果関係を分析して解決策を導き出す能力が不可欠となります。問題の本質を見極め、筋道立てて考えることで、効果的な提案が可能になります。

問題解決能力

問題解決能力も重要な要素です。企業の課題を的確に把握し、最適な解決策を提案・実行する力が求められます。単に問題を指摘するだけでなく、実行可能な対策を立案し、その実現をサポートすることが期待されています。

分析力

分析力は外部コンサルタントの仕事の根幹をなすスキルです。市場動向や競合分析、財務分析などのデータを適切に分析する能力が重要です。正確なデータ解釈と洞察力により、クライアントに価値ある情報を提供できます。

質問力・傾聴力

質問力・傾聴力はクライアントとの信頼関係構築に欠かせません。クライアントの真の課題を引き出すための高度な質問スキルと、相手の話を深く理解する傾聴力が必要です。表面的な問題の背後にある本質的な課題を見出すことができます。

プレゼンテーション能力

プレゼンテーション能力は提案内容を効果的に伝えるために重要です。分かりやすく説得力のある形で情報を伝える能力が求められます。クライアントの理解と協力を得るために、明確で印象的なプレゼンテーションが不可欠です。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は多様な関係者との協働に必須です。クライアントや社内の様々な立場の人々と良好な関係を構築し、円滑に協働する力が重要です。異なる背景や考えを持つ人々との効果的なコミュニケーションがプロジェクトの成功につながります。

プロジェクト管理能力

プロジェクト管理能力は複数の案件を同時に扱う上で必要不可欠です。複数のプロジェクトを同時に進行させ、適切に進捗管理する能力が必要です。時間とリソースを効率的に配分し、期限内に成果を出すことが求められます。

柔軟な思考

柔軟な思考は変化の激しいビジネス環境で重要です。予期せぬ状況変化や要望に対して柔軟に対応し、適切な代替案を提示できる能力が求められます。固定観念にとらわれず、新しいアイデアを生み出す創造性も含まれます。

業界知識

業界知識はクライアントの事業を深く理解するために欠かせません。クライアント企業の業界や市場トレンドに関する深い知識が必要です。最新の動向や将来の展望を把握することで、より的確なアドバイスを提供できます。

 

 

外部コンサルタントに人を育てる力が重視され始めている


 
外部コンサルタントに対して、「社内メンバーへの教育を期待する」という企業も増加しています。その理由は、コンサルタントがいなくなっても社内で滞りなく業務を推進できるようにするためです。
 
外部コンサルタントはプロジェクト期間中のみの契約のため、プロジェクトが終わり次第契約は終了。その後、社内にいるスタッフが業務内容を引き継ぎ自社で運用していくことになります。
 
社内に知見がないため外部人材を頼りプロジェクトを推進するわけですが、プロジェクト推進と並行して「外部コンサルタントの持つ知識や情報を、できるだけ社内メンバーに吸収してほしい」と企業は考えているわけです。

 

人手不足に悩む企業が増える中、社内メンバーで業務を推進できるようにしたいというニーズは高いでしょう。外部コンサルタントには、高いコンサルティング能力だけではなく、人材を育成するスキルも求められ始めているのです。
 
人材育成のジャンルもトレンドは変化しています。過去に人材教育に携わった経験を持つ人も、あらためて人材関連のコンサルティング術やコーチングなどに関する講座を受けるなどして、常に情報をアップデートする姿勢が大切。
 
こうした活動が人材育成力アップにつながり、外部コンサルタントとしての活動の幅を広げることに役立つでしょう。

 

 

外部コンサルタントとして、専門性を高めるためには?


 
フリーのコンサルタント側から見ても、専門性の部分は大きなチャンスと言えます。特殊なジャンルや業界であればあるほど「コンサルティングファームを探しても最適な人材がいない!」という課題があります。専門性を強みにできれば、コンサルティングファームや他のコンサルタントにはないメリットとして差別化できるはずです。
 
フリーコンサルタントが専門性を武器にしていくためには、もちろん経験や情報も重要ですが、さらに資格を取得することでその信頼度もまた武器になるでしょう。
 
例えばプロジェクト管理者として活躍するためには、PMO関連の資格を持っておきたいところ。プロジェクト管理者として必要なスキルや知識があることが客観的にわかり、クライアント側の信頼も高まるはず。またITコンサルタントならSAPなどの資格はIT業界での評価も高く、案件によっては必須条件である場合もあります。経営コンサルティングや戦略コンサルティングをメインにする人でも、あえて付加価値を付ける目的で他の分野の資格を持つという方法もあります。
  
こうした資格を持っておくことで、自分の専門性を証明することができます。できるだけ早い段階で自分の進みたい方向を見極め、関連する資格にチャレンジしてみましょう。
 
◆こちらもどうぞ:プロジェクトの成功を支えるPMO人材とは?役割とメリット・デメリット

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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