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フリーランスとして業務委託で働くことのメリットとデメリット

最終更新日:2020/11/20
作成日:2020/06/04

通常、会社員やパートタイム、アルバイトで働いている方は、会社と雇用契約を結んでいます。

それに対して「雇用契約」を結ばない働き方もあります。契約にはさまざまな形態がありますが、今回ご紹介するのは「業務委託」という契約形態。「聞いたことはあるけれど、具体的にどんな仕組みなのかわかっていない」という点もあるかもしれません。

 

この記事では、まず「業務委託とはどのようなものか」をお話しした上で、主にフリーランスのコンサルタントとして業務委託の形態で働く場合のメリットとデメリットについて解説します。

 

目次

■業務委託とは何か?
(1)請負契約
(2)委任契約(準委任契約)

 

■契約形態だけでなく、働く場所もさまざま。「常駐型」と「リモート型」
(1)常駐型
(2)リモート型

 

■業務委託で働くことのメリット
(1)自分に合った仕事を選ぶことができる
(2)スキルや成果によって、高い報酬が得られる
(3)常駐型の場合、得られる有力情報が多い
(4)自分自身のWLBを設計できる

 

■業務委託のデメリット
(1)労働法が適用されない
(2)税金や保険関係は自分で
(3)常に仕事があるとは限らない

 

※本コラムは、2020年11月20日に「業務委託やフリーランスのメリットとデメリットを知り、雇用から脱却!」を再構成したものです。

 

業務委託とは何か?

 

「業務委託契約」という言葉は、ビジネスでよく用いられますが、民法上この名称の契約は存在しません。民法で規定されている働き方は、「請負」「委任(準委任)」「雇用」の3種類で、一般的に業務委託契約と呼ばれるのは、「請負」と「委任(準委任)」の2種を指します。

 

フリーランスとして仕事をする場合の、この2つの違いを確認しましょう。

(1)請負契約

請負契約とは、「約束した期日までに完成した物を納品すること」で完了する契約です。この契約の場合は、請け負った業務を完成させる義務があります。

請け負った業務を約束した状態に仕上げられず納期までに納品できないと、報酬は支払われません(納品状態や納期遅れに関する判断の詳細は、契約内容により異なります)。過程よりも結果を求められる契約といえるでしょう。

(2)委任契約(準委任契約)

委任契約とは、約束した業務を約束した期間行なうことで完了する契約です。

成果の可否や優劣は関係なく、あくまでも行なった業務に対して報酬が支払われる仕組み。そのため、万が一完璧に仕事を仕上げることができなかったとしても、契約違反にはなりません。

 

わかりやすい例が弁護士です。弁護士は訴訟委任契約を結んだ際、依頼人のために最善を尽くしますが、裁判で勝てなかったからといって責任を問われることはありません。

 

なお、委任と準委任の違いは、業務内容が法律行為か否かによります。例えば、弁護士など特定の士業が行なう業務は委任になり、法律行為に関係しないコンサルタントなどは準委任となります。

 

会社の従業員として働く場合には、入社時や仕事を始める際に雇用契約を結ぶだけで、その後は雇用契約自体を意識することなく勤務を続けるのが通例ですが、業務委託やフリーランスとして仕事をする場合には、まず何らかの契約を交わすことになります。その場合に、結果の責任を問われる請負契約で契約するのか、それを問われない委任契約(準委任契約)で契約をするかは、とても重要な要素になります。

 

業務委託やフリーランスで仕事をする場合、口約束で仕事をするなどはもってのほかですが、できる限り請負契約は避け、委任契約(準委任契約)で契約することを心掛けるのが一般的。契約書のタイトルは業務委託契約でも、書面内にいずれの契約か分かるような文面を記しておく必要があります。

 

クライアントの期待に応える成果があれば、業務委託料の支払いで揉めることはまずありません。しかし話し合いになった場合には、契約書の内容はその判断の基準になるため、契約内容には細心の注意を払わなければなりません。

 

 

契約形態だけでなく、働く場所もさまざま。「常駐型」と「リモート型」

 

昨今の「働き方改革」を受けて、WLB(Work-Life Balance:仕事と生活を調和させるライフスタイル)に注目が集まる中、さらに新型コロナウイルス禍で人の動きが制限される中、最近では「全員テレワーク、オフィス常駐者はゼロ」という会社も出てくるなど、働くスタイルは年々多様化してきています。

フリーランスは、ノマドワーク(時間と場所にとらわれない働き方)でどこでも働けるというテレワーク(リモートワーク)の先駆けというイメージもあるかもしれません。

実際は、参画する案件の内容によって、フリーランスにも「常駐型」「リモート型」、その両方を採用している場合などさまざまな働き方があります。

(1)常駐型

「常駐型」とは、企業のオフィスに常駐し、そこで働く社員と同じように出社する形の働き方です。プロジェクトによっては、専用の部屋と席が設けられ、そこでメンバーと共に仕事をすることもあります。クライアント企業の関係者と対面ですぐコミュニケーションが取れるため、確認事項や相談ごとなどをすぐに解決でき、業務を進めやすいのが特徴です。

 

常駐型は、オペレーション改善システム導入新規事業立ち上げのように、クライアントと細かくコミュニケーションを取る必要がある場合や、現場に入って直接的に改善・支援をする必要がある場合に向いています。

また、セキュリティ対策が厳格な企業では、情報漏洩を防ぐために常駐型を採用している場合もあります。

通常、常駐型の場合、契約期間中はクライアント企業の稼働日には出勤を求められるケース(=稼働率100%)が多くなります。契約期間中の稼働率は安定するものの、その間はそれ以外の活動が制限される点に注意が必要です。

(2)リモート型

一方「リモート型」は、時間や場所を問わない働き方。比較的小規模な案件やチーム体制をとらないプロジェクトでは、この形を採用しているケースもあります。

もともとは常駐型のニーズが比較的高く案件数が多いのですが、特に最近では新型コロナウィルスによる緊急事態宣言をきっかけに、様子が少しずつ変化してきました。

コロナ禍でテレワーク導入へと踏み切った企業が出てきたことは皆さんもご存じの通り。ポストコロナの社会になっても、このテレワークの文化はさらに進むのではないかとする声もあります。

 

また、常駐型の案件とリモート型の案件に並行して参画しているフリーランスもいます。たとえば、稼働率60%(週に3日程度)の常駐型案件を担当しながら、空いている時間を利用してデータ分析などリモート型が中心のスポットコンサルティングの仕事を持つという形です。

自身のライフステージに合わせた働き方や、専門領域、得意領域に特化して同時にさまざまな案件に参画できるのがフリーランスの魅力と言えます。

その一方で、業務委託での仕事量が増えてくると、時間や場所の制約がゆるやかな分、稼働率が高くなってしまうケースもあるようです。体調管理を含め仕事のペースを維持することも気を付けたいところ。

 

 

業務委託で働くことのメリット

(1)自分に合った仕事を選ぶことができる

会社員として雇用される働き方の場合、上司または会社から仕事を割り振られ、依頼された(割り当てられた)仕事をすることが多いでしょう。しかし、業務委託の場合は、プロジェクト単位で契約を結ぶため、その仕事を受けるか否かは自分で決めることが可能です。業務内容や契約内容によって、交渉したり、断るという選択肢を手に入れることができるのです。

 

自分に見合った案件なのか、自分のスキルやキャリアプランに合う仕事なのかなどをもとに取捨選択することができるため、より「自分の強み」を発揮でき、さらに高いレベルでスキルを磨けるような仕事や働き方を実現しやすくなります。

(2)スキルや成果によって、高い報酬が得られる

業務委託の魅力的な点のひとつとも言える、報酬に関するメリット。もちろんスキルやキャリアにもよりますが、それらを活かせる仕事を受託することで、パフォーマンス次第で高い報酬で契約を結べるかもしれません。

(3)常駐型の場合、得られる有力情報が多い

常駐型の業務委託の場合は、クライアントの会社にしっかり入り込んで支援を行なうため、現場や関係者の生の情報・生の声を得やすく、それらが問題解決のために役立つことも多くあります。事業会社の考え方や雰囲気を知ることもまた、今後のビジネスにおいてプラスになるでしょう。

また、リモート型の場合は悪い意味で「お客さま」という扱いからなかなか出られない面もありますが、常駐型は、クライアントの企業風土を肌で感じることができ、またコミュニケーション量も自然と増え、一体感も生まれやすくなるでしょう。反面、常にクライアントから見られる状態になるため、どんなときでもプロフェッショナルとしての振る舞いが求められます。

(4) 自分自身のWLBを設計できる

業務委託やフリーランスで働く最大の魅力は、仕事を自由に選択できることと同時に、時間や場所に左右されず、自分自身でライフスタイルを組み立てられる点です。

例えば、春から秋にかけて業務委託を受けて都心で生計を立て、冬は趣味を兼ねてスキー場でインストラクターとして働くなどといったライフスタイルは、少々羨ましさを感じる方も多いのではないでしょうか。

最近話題のサブスクリプション住宅(全国の賃貸物件に自由に住み替えることができる定額サービス。※1)を活用し、全国津々浦々を転々としながら生活するといった暮らし方も、リモート型の業務委託に徹することで実現可能かもしれません。

 

 

業務委託のデメリット

 

自分の強みを活かした案件を選べるため、そこに多くの魅力を感じますが、業務委託とは、自由な一方で責任を伴う契約形態ともいえます。ここでは、デメリットについても見ていきましょう。

特にフリーランスのスタートアップ期には、収入が得られない時期が続くこともあり得ます。ここでご紹介するデメリットは覚悟する、あるいは前提として行動する必要があることを理解しておかなければなりません。

(1)労働法が適用されない

雇用契約に基づく労働者の場合、労働法による保護の対象となりますが、業務委託契約の場合は、労働者でなくあくまで個人事業主のような自営業と同様の形態をとるため、労働法が適用されません。

 

そのため、1日8時間・週40時間以内の法定労働時間の制約がなく、残業の概念がありません。また、賃金規制や解雇規制もないのも特徴です。

さらに、労働保険がないため、企業から(契約条項が法令に基づいた形で)突然、契約を解消されて仕事がなくなったとしても、失業保険はなく、仕事上で怪我をしたとしても労災保険の給付はありません。会社員とは違い、全てが自己責任となるため、自分自身が不利になるような契約を結ばないように注意する必要があります。

※本来は、対象外となる個人事業主などにも加入を認める仕組みとして、労災保険の特別加入制度があります。特別加入制度に加入し、保険料の支払いを行なえば、業務中の怪我の治療費や休業補償の給付などが受けられます(※2)。

(2)税金や保険関係は自分で

会社員だと人事部や経理部が処理してくれていた税金や社会保険にまつわる事務処理を、業務委託やフリーランスの場合は、個人事業主として全て自分でやらなければなりません。そのため、これらに関する知識を身に着けておく必要があります。

税金に関しては、個人事業主の場合、1月から12月までの1年間の事業成績に基づいて2月中旬から1カ月以内に確定申告をする必要があります。

確定申告をするためには、事業期間中の資金の動きを正確に記録する必要があり、かつ申告業務を怠ることはできません。本業以外の必須業務として負荷がかかることはあらかじめ想定しておいた方が良いでしょう。

 

社会保険に関しては、会社員であれば、所得額に応じて負担すべき年金保険料と健康保険料の半額(半額は会社負担)が給与から天引きされているので、自分自身で面倒な計算や申請をやる必要はありません。

しかし個人事業主の場合は、自ら年金保険料と健康保険料を計算し申請をした上で、指定の出納機関に支払わなければなりません。

 

また会社員の場合、年金保険料や健康保険料は会社が半分負担してくれていますが、個人事業主では全て自己負担になるので、保険料の負担が重くなることもあらかじめ覚悟しておきましょう。

 

このように、税務申告や社会保険料の申請にはある程度の業務負荷がかかるため、業務を効率化する工夫と知識が必要です。

経済的に余裕があれば、税理士をつけるのも手。また、今は「freee(※3)」「やよいの青色申告オンライン(※4)」「マネーフォワードクラウド(※5)」など、一定の機能を無料で使える会計ソフトもあります。全ての機能を無料で利用できる「フリーウェイ経理Lite(※6)」「やよいの白色申告オンライン(※7)」を使ってみるのもおすすめです。

(3)常に仕事があるとは限らない

毎月、決まった日に決まった額が口座に振り込まれる雇用契約とは異なり、業務委託の場合、契約ごとに報酬が手元に入ります。

 

経済的な安定を得るためには恒常的に案件がある状態が望ましいですが、自分がやりたいと思える案件や魅力的な報酬の案件が常にあるとは限りません。生きていくための収入を得ることと、キャリアプランのバランスをとることも必要でしょう。

特に独立したて、起業したてで事業が軌道に乗らず、人脈も少ない時期は案件獲得に苦しい状態があるかもしれません。

 

そのような事態に備える策として、独立する前に会社に勤務しながらやるべきことがあります。

1つめは、規律ある生活を心掛けて、資金を蓄えることです。

2つめは、独立後の成功確率を高める手段として、必要なスキルやノウハウを徹底的に身に付けることです。特に資格が必要な仕事で独立を目指すのであれば、独立前に確実に資格取得を終えておく必要があります。

3つめは、今の仕事と同じもしくは近い業種で独立する場合、独立後の取引先や情報収集先になることを想定して、あらかじめ人脈を作っておくことです。

 

このほか、独立する業種にもよりますが、副業を認めている会社に勤務している場合は、週末起業などのステップを踏むことも有効です。もし、週末起業などで上手く行かなければ、独立を諦める、あるいは当面見合わせることも検討すべきでしょう。

 

業務委託やフリーランスとして成功すれば、あなたの理想のライフプランが築けることでしょう。しかしながら、実際にその道で成功する人は、せいぜい2割程度と思われます。転ばぬ先の杖ではありませんが、あらかじめ独立後のマイルストーン(一定の期間経過後の達成目標)を定めておいて、達成できなかった場合は、潔く会社員に戻る勇気を持つことも必要です。特に、配偶者や子供がいるライフステージにある人は、独立をするのも会社員に戻るのも、慎重な判断が求められるでしょう。

 

 

 

業務委託での働き方は、自分自身が積み上げてきたキャリアやスキルが報酬に直結しやすく、勝負できるフィールドで活躍できれば、キャリアアップや高収入も目指せる、挑戦しがいのある働き方だといえます。

 

一方で、選択や決断の結果については自己責任という厳しい世界。もしあなたがこの先、業務委託契約を結んで働く場合は、まず、税金や社会保険のことをしっかりと把握しましょう。その上で、クライアント側と業務内容、期間や関わり方、報酬額などの詳細を契約時に明確にすることが肝要です。

<参照>
※1:https://biz.mynavi.jp/contents/13
※2:https://bit.ly/2HhR34L
※3:https://www.freee.co.jp/
※4:https://www.yayoi-kk.co.jp/products/aoiro_ol/
※5:https://biz.moneyforward.com/
※6:https://freeway-keiri.com/
※7:https://www.yayoi-kk.co.jp/products/shiroiro_ol/index.html

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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