「何か学ぶべきことがあるはずだ」そう思えるかどうかで、感じ取れることが大きく変わる。

作成日:2018年8月28日(火)
更新日:2018年8月28日(火)

「ゴール」はどこなのか?「何かを学ぶ」ところで終わってはもったいない。得た知識をもとに行動を変化させることが、本当の目的。

 

「目的と手段の取り違え」。

これはよく起きてしまう事ですよね。ゴールを間違えてはならないですし、手段と目的を取り違えてはなりません。

 

では、「読書」の目的とは何でしょうか?これは人によって違うので正解はないかもしれませんが、私の場合は「自らの学びの為」に年間52冊の本を読むと決めています。私自身の読書の「目的と手段の取り違え」については、過去に何度かブログでも書かせていただいていますが(2018年01月24日更新/読書や健康維持を通して見えてきた、人生を豊かにする“私が私自身を律する最善の方法”)、何度も書きたくなるということは、自分自身もこの取り違えをしてしまうことがよくあるということなのだと思います。

 

 

みらい岡本_ブログ_8月

 

これまでにも書かせていただいたので手短に書くと、私の読書の目的は「自らの学び」の為。学びの手段として本を読んでいるので、ただ読んでいい本だったと思うだけでなく、良かった内容や学び得たことを実践し、その知識が「自らの知恵」となって初めて目的を達成したことになります。

 

逆に言うと、学んだことを実践しなければ、そして実践の中から自分なりの学びを得るところまでやらなければ意味がないということです。しかし、そうわかっていながらも「読むこと」そのものに一生懸命になってしまい、実践に移せずじまいになってしまう・・・、典型的な「手段の目的化」が起きてしまうのです。「年間52冊の本を読む」、それを達成するということそのものに気持ちが向いてしまい、そこから学んだことを実践してさらに学ぶというところまで行きつかないのです。

 

正直なところ半分くらいの読書においてはそうなってしまっている気がするので、実にもったいないことです。ここを改善をすることで、自分の学びのスピードはもっと加速するはず。ここの変化に積極的に取り組んでいきたいと思っています。

 

みらいワークス岡本_ブログ

 

たとえば、ビジネスにおける研修やトレーニングなども同じです。研修/トレーニングの目的は、そこで何かを学び、そしてそれを実践に活かすことですよね。「何かを学ぶ」ことは、知識を得るという点では意味がありますが、得た知識をもとに実行が伴わなければもったいないことなのです。セミナーなどに参加し、学んだことを実践に移せる人は数%しかいない、という記事を読んだことがありますが、その数%以外の方はセミナーを受講している時間を十分に活かすことが出来ていないということになります。

 

参加したトレーニングやセミナーが、自分にとっては意味がないと思ってしまう場合もあるでしょう。ビジネスのトレーニングは、業務時間内で受講する社内外トレーニングや、自分のプライベートタイムを使って受講するものなど両方があると思います。自分の人生における貴重な時間を使っているという意味ではどちらも同じ、自らの時間を投資しているということですよね。

 

同じ時間を費やす時に、ただそこに座って時間が過ぎるのを待つだけなのか、それとも主体的に何かを吸収しようとするのか。その意識の違いによって、その時間の意味はまったく変わってきます。会社で上司などから研修を受けるように勧められたということは、何らかの意図があるということです。「何かそこから学ぶべきことがあるはずだ」という姿勢でその時間を過ごすことで、内容の受け止め方が変わり、その時間の価値は何倍にも変わるはずです。

 

人間とは面白いもので、「ここで学ぶことは何もない」「この人から学ぶことは何もない」と考えている時は、本当に何も学ぶことなく終わってしまいます。しかし「ここでどんなことが学べるのだろうか?」と考えている時には、少なくとも1時間程度あれば、ひとつ以上の気づきは得ることが出来るのではないでしょうか。

 

そういった視点で考えると、研修講師やトレーナーの方は、受講者の方に「今日は学びが多そうだ」「この人から学びたい」と思ってもらえる環境作りや意味づけをすることは、とても大切なのかもしれません。

 

プロフェッショナル人材_みらいワークス「

 

話は戻りますが、研修やトレーニングの目的は、「時間を費やすこと」ではなく、そこで学んだことを実践していくことだと考えています。ついつい、私も実践に移せず終わってしまうこともあるのですが、それをいかにして実践に移すか、これからも取り組んで行きたいと思っています。

 

弊社の行動指針“みらイズム”には、『「主体性」:私たちは周りで起きることを自分事として、自ら行動して責任を果たします。』という一説があります。

「自ら行動する」ことが大切で、軸をぶらさず自ら行動し、目的を達成することは素晴らしいことです。その時にも『目的と手段を取り違える』ことがないようにしなければなりません。つまり、手段だけを主体的にこなすことに集中しすぎてしまい、結果として期待していた本来の目的が達成できていなかったら、せっかく起こした行動がもったいない結果に終わってしまうことになるのです。

 

ビジネスの現場では、こういったことがしばしば起きてしまうものです。だからこそ、会社のビジョンやチームの目標、個人のミッションなど、「自分たちの目的は何なのか?」ということを常に意識し続け、チームメンバーと目的について確認しあうことを大切にすべきです。

メンバーそれぞれが日々向き合っている仕事の一つ一つの積み重ねがチームのミッションの実現に繋がり、各チームがミッションを遂行することで会社全体のビジョンの実現へと繋がっていくはずです。良い方向に向かって「主体性」を発揮することに取り組んでいきましょう。