データサイエンティストにおすすめの資格12選!取得のための勉強方法も解説
作成日:2024/12/24
「データサイエンティストの業務に活かせる資格は何?」「データサイエンティストが資格を取得するとどんなメリットがあるの?」という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
- ・データサイエンティストが資格を取得するメリット
- ・データサイエンティストにおすすめの資格12選
- ・資格取得のための勉強方法
の順に解説します。
データサイエンティストとして働く方に役立つ記事です。ぜひ最後までご覧ください。
目次
■データサイエンティストとは
データサイエンティストの仕事内容
■データサイエンティストが資格を取得するメリット
体系的な知識が身につく
キャリアアップ・収入アップにつながる
モチベーションの維持に役立つ
就職・転職でのアピールになる
■資格を取得する時の注意点
自分のレベルに合う資格を選ぶ
目的に合わせた資格を選ぶ
資格取得後も継続した勉強が必要
資格取得が就職・転職で有利になるとは限らない
■データサイエンティストにおすすめの資格12選
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
データベーススペシャリスト試験
G検定
E資格
データサイエンティスト検定
統計検定
Python 3 エンジニア認定データ分析試験
オラクルマスター
画像処理エンジニア検定
OSS-DB技術者認定試験
Professional Data Engineer
Open Certified Data Scientist
■資格取得のための勉強方法
独学
スクールに通う
オンライン講座
認定団体のプログラムに参加する
データサイエンティストとは
データサイエンティストとは、データを分析して、その結果をビジネスに活用する職種です。
分析に使われるデータはさまざまです。例えば、自社製品・サービスの評価を分析することで、改善点を洗い出したり、SNSや口コミから顧客となる層のトレンドを把握し、新製品の開発に活用したりします。
近年はビッグデータの重要性が認識されていることから、膨大なデータを分析するために、統計学や機械学習などの幅広い知識が求められています。
データサイエンティストの仕事内容
データサイエンティストは、データの収集と整理をした後に分析し、仮説の立案を行います。
分析結果を基に仮説を検証して、正しければレポートにまとめます。もし分析結果と仮説が一致しなければ、改めて仮説を立案し、再度検証することが必要です。
最後に、クライアントの課題を解決できる具体的な提案をレポートにまとめて、クライアントに提出します。
データサイエンティストの平均年収
データサイエンティストの平均年収を転職サイト「doda」で調べると、2023年の会社員のデータサイエンティストの平均年収は約532万円でした。
dodaによると、2023年のITエンジニアの平均年収は約452万円となっていることから、データサイエンティストの年収の高さが分かります。また、データサイエンティストのフリーランス求人を調査したところ、平均単価は83万円、最高単価は200万円でした。
平均単価の案件を毎月獲得したと想定すると、フリーランスのデータサイエンティストの平均年収は約996万円となり、これは会社員の約1.9倍にあたる金額です。
フリーランスが安定して案件を獲得するには、経験・スキルの証明ができるかが重要です。客観的に知識・スキルを証明できる資格の取得が案件獲得に有効になるでしょう。
データサイエンティストが資格を取得するメリット
データサイエンティストが資格を取得するメリットは複数ありますが、ここでは、主なメリットを4つ解説します。
体系的な知識が身につく
1つ目のメリットとして、体系的な資格が身につくことが挙げられます。
資格取得に必要な勉強をすると、基礎から段階を踏んで高度な知識を身につけられるので、理解が深まります。
知識や技術への理解が深まると応用力も身につき、想定外の事態への対応力も上がります。
キャリアアップ・収入アップにつながる
会社が推奨する資格を取得した場合、報奨金や資格手当が支給される場合があります。さらに、評価が上がって昇進や昇給にもつながるでしょう。
昇進して管理職としての経験を積み、結果を残せば、さらなるキャリアアップ・収入アップも目指せます。
モチベーションの維持に役立つ
データサイエンティストの業務に活かせる資格は複数あり、取得するには計画的な学習と根気が必要です。
長期間、高い学習意欲と根気を維持するのは簡単ではありません。
取得難易度が高い資格に絞って学習する方法もありますが、最初に難易度の低い資格を取得すると、その他の資格取得に向けたモチベーションの維持に有効です。
就職・転職でのアピールになる
資格は、就職活動・転職活動をする際にアピールになります。
データサイエンティストとして実務経験がなくても、資格を取得していれば、業務において必要な知識・スキルがあることを証明できるので、無資格の応募者よりも就職・転職に成功する確率が上がります。
自分の市場価値を高めるために、アピールに使える資格の取得を目指しましょう。
資格を取得する時の注意点
自分のレベルに合う資格を選ぶ
難易度の高い資格は就職・転職、社内評価アップに有効ですが、最初から難易度が高い資格取得を目指すのは得策ではありません。
不合格が続くとモチベーションが低下しやすくなるため、自分のレベルに合う資格の取得から始めて、資格取得へのモチベーションを維持しながらステップアップを目指しましょう。
目的に合わせた資格を選ぶ
データ分析スキル、データベースの構築、プログラミングスキルなど、資格によって何を勉強するかが変わってきます。
どのような知識を身につけたいのか目的を明確にして、自分の目的に合う資格を選びましょう。
資格取得後も継続した勉強が必要
資格を取得した後も、継続した勉強が必要です。IT技術は進化のスピードが速いため、知識を更新し続けなければなりません。
データサイエンティストとしての評価・需要を維持するためにも、継続して学び続けて、最新の知識を身につけましょう。
資格取得が就職・転職で有利になるとは限らない
資格取得は就職活動・転職活動においてアピール材料になりますが、企業のニーズと必ずマッチするとは限りません。
就職・転職で資格をアピール材料にするには、企業がどのような知識を持った人材を求めているのかを理解した上で、最適な資格を選ぶ必要があります。
資格の人気や難易度の高さだけでなく、企業の求めるスキルを有していると証明できるかどうかも重視して、取得する資格を決めましょう。
データサイエンティストにおすすめの資格12選
データサイエンティストにおすすめの資格や検定について解説します。
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
基本情報技術者試験と応用情報技術者試験は、独立行政法人情報処理推進機構(以下IPA)が認定する国家資格です。
基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門の資格と呼ばれており、ITに関する基礎知識を持っていると証明できます。
応用情報技術者試験は基本情報技術者試験の上位資格で、ITの知識を応用できる高度なIT人材であることを証明できます。
2024年の社会人の平均合格率は、基本情報技術者試験は42.8%、応用情報技術者試験は23.6%でした。応用情報技術者試験はかなり難易度が高いため、きちんと学習計画を立てて取得を目指しましょう。
データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験も、IPAが認定する国家資格です。データベースの構築、データ管理の知識・スキルがあると証明できます。
データベースの管理者とシステムエンジニア向けの資格とされていますが、データを分析し、ビジネスに活用するデータサイエンティストにも有効です。
難易度が高い資格なので、高度な知識・スキルのアピールにも使えます。
G検定
一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定するのがG検定です。ディープラーニングをはじめ、AIに関する技術と、ビジネスへの活用法の基礎知識の両方を証明できます。
ビジネスへの活用では、関連する法律や倫理の知識も身につきます。2024年に開催されたG検定の合格率は約75%と、難易度はそれほど高くありません。
ディープラーニングとAI技術の基礎知識を固めたい方におすすめの検定です。
E資格
G検定の上位となるのがE検定です。
G検定がディープラーニング、AI技術、ビジネスへの活用に関する基礎知識の証明をするのに対して、E検定はディープラーニングの理論の理解と、実装スキルに関するAIエンジニア向けの資格です。取得すれば、データサイエンティストとして活躍の幅が広がります。
E検定を受験するには、JDLA認定のプログラムを試験日から2年以内に修了している必要があります。2024年に開催されたE資格の合格率は70%を超えていますが、油断して試験対策を怠らないようにしましょう。
データサイエンティスト検定
データサイエンティスト検定は、一般社団法人データサイエンティスト協会が認定する検定です。データサイエンティストに必要となるデータサイエンス力・データエンジニア力・ビジネス力が備わっていることを証明できます。
4つのレベルがあり、下から2つ目のアソシエートを取得すると、データサイエンティストとして、プロジェクトの全体を担当できる知識・スキルを身につけられます。
上位資格の「フル」「シニア」は目安となるスキルレベルが高いため、自分のレベルに合わせて段階的に取得を目指しましょう。
統計検定
統計検定は、一般財団法人統計質保証推進協会が認定しています。統計学に関する知識やスキルを有していると証明できる検定です。
検定は10種類あり、準1級以上を取得すると、ビジネスで活かせる統計学の知識身につけられます。
データサイエンスに関する検定は、基礎・発展・エキスパートの3つがあります。データサイエンティストを目指す人は、エキスパートを取得するのがおすすめです。
ただし、これらの資格は難易度が高いため、計画的に学習して試験に臨む必要があります。統計学に必要となる知識は、データサイエンティストにとって欠かせません。資格を取得することで、統計学の専門的な知識があることを証明できるでしょう。
Python 3 エンジニア認定データ分析試験
Python 3 エンジニア認定データ分析試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会の認定資格です。
データサイエンスの現場で使用頻度の高いプログラミング言語「Python」の知識と、Pythonを使用したデータ分析の知識・スキルを持っていると証明できます。
この資格は、Pythonの基礎知識があることが前提なので、基礎知識から身につけたい場合は「Python3エンジニア認定基礎試験」を取得しましょう。基礎知識を固めてから、Python 3 エンジニア認定データ分析試験に臨むとスムーズです。
オラクルマスター
オラクルマスターは、日本オラクル社の認定資格です。オラクル社のデータベースの構築・運用・管理、SQLに関する知識・スキルが証明できます。
ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4つのレベルがあり、以前はブロンズから順番に取得する必要がありましたが、現在はシルバーから受験可能です。
また、シルバー以上は国際基準の資格とされています。
オラクル社のデータベースは世界シェアが高いため、海外でも通用する知識・スキルが証明できます。
画像処理エンジニア検定
公益財団法人画像情報教育振興協会(CG-ARTS)が認定するのが、画像処理エンジニア検定です。
画像処理、画像信号処理、パターン認識の他に知的財産権に関する知識も証明できます。
画像処理の知識は、データサイエンティストと関係性が低いように思われるかもしれませんが、画像もデータの1つです。
基礎知識が証明できるベーシックと応用力の証明のエキスパートの2つがあり、2024年後期に開催された画像処理エンジニア検定ベーシックの合格率は約72.3%、エキスパートは約32.8%と変動なっています。
OSS-DB技術者認定試験
OSS-DB技術者認定試験は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパンの認定資格です。
オープンソースデータベースは、商用のデータベースに見劣りしないレベルまで進歩しており、ITシステムの開発効率アップ、コストダウンにも対応できます。
そのため、オープンソースデータベースの開発、運用に関する知識は就職・転職、社内評価アップに有効です。
この資格は、難易度によってシルバーとゴールドの2レベルに分かれています。実務能力のアピールには、応用力を証明できるゴールドが有効です。
Professional Data Engineer
Professional Data Engineerは、Googleの認定資格です。この資格は、Google Cloudでのデータ処理システムの設計、構築、運用、機械学習モデルの運用、ソリューションの品質の保証に関する知識・スキルが証明できます。
近年、Cloud上でデータサイエンスの基盤を構築することが増加しています。難易度の高い資格なので、データサイエンティストとしての市場価値の向上につながります。
また、この資格は2年間の有効期限が設定されており、更新時には再認定試験に合格しなければなりません。資格を保有し続けるには、継続した学習が必要です。
Open Certified Data Scientist
Open Certified Data Scientistは、アメリカのThe Open Groupが認定する国際資格です。
The Open Groupは、IT関連の技術を中立的に標準化、認証開発を行う団体です。IBM、インテル、富士通などが加盟しています。
この資格は試験ではなく、審査官との面談で認定されます。これまでの経歴とポートフォリオの内容から、データサイエンティストに必要なスキルが備わっているか判断されます。
資格取得のための勉強方法
独学
参考書などを購入して、独学するのが1つ目の方法です。独学は自分のペースで勉強できて、費用を安く抑えられるメリットがあります。
デメリットは、質問できる相手がいないため、分からない部分があると勉強が止まる可能性があることです。1人で勉強するため、モチベーションを保つのが難しいこともデメリットとして挙げられます。
スクールに通う
資格取得に特化したスクールに通い、講師から学ぶのも有効な勉強方法です。講師から学べるので独学と違い、分からない部分で勉強が止まることはありません。
デメリットは受講料がかかることと、時間と場所の制約を受ける可能性があることです。地域によってはスクールがない場合もあります。
オンライン講座
オンライン講座は、スクールと同じように受講料がかかりますが、通学時間と交通費が不要というメリットがあります。
講座が録画であれば、都合の良い時間に勉強できます。また、講座とは別に分からない部分を質問できる場合もあるので、勉強が止まりにくいのもメリットです。
認定団体のプログラムに参加する
資格の認定を行っている団体のプログラムに参加する方法もあります。認定団体が行っているプログラムなので、資格取得に必要な知識を効果的に身につけられます。
ただし、すべての団体が行っている訳ではないので、プログラムが開催されているか事前の確認が必要です。
まとめ
データサイエンティストには、統計学やビジネス知識など、幅広いスキルが求められます。
実務で役立つ資格を取得すれば、就職や転職の強みとなり、フリーランスのデータサイエンティストとして案件を獲得する時にも、アピール材料として有効です。
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(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)