データサイエンティストの役割や求められるスキルとは

作成日:2019/01/16

 

ビッグデータ、人工知能、機械学習・・・ITの進歩は、これまでのビジネスにおいて蓄積されてきたさまざまなデータを活用して経営の意思決定に活かし、それによってビジネス課題を解決することを可能にしました。そこで重要な役割を果たす一人が「データサイエンティスト」です。しかしながら、日本では、データサイエンティストというポジションや期待されている役割が明確に理解され、正しく評価されているとはいえない状況があります。データサイエンティストの役割や彼らの仕事が生む可能性について解説します。

 

データサイエンティストとは

データサイエンティストとは_2

 

ここで改めて、データサイエンティストとは何か、期待される役割はどのようなものなのか、その前提となるデータサイエンスとは、といった点をおさらいしておきましょう。

 

企業が事業活動を日々行なうなかでは、多種多様なデータが生まれていきます。取引先の情報、商品を購入する顧客の情報、その顧客が商品を購入するまでの足取り、営業担当者の行動履歴や売り上げ実績、商品を生産する工場の稼働状況など、生まれるデータを快挙していけば際限がありません。

 

こうしたデータは、コンピュータの進歩やIoT技術などの発展、インターネットやSNSの普及などにより、容易に蓄積できるようになりました。とはいえ、膨大な量の、文字通りビッグデータを人の手と目視で1つ1つ確認し活用するのはとても大変で、蓄積できてもなかなか活用できないということも。

 

そこへきて機械学習技術が発展し、データを機械的に処理するようなプログラミングを行なうことによって、膨大なデータを分析するハードルが下がってきたのです。そうしたビッグデータを、何らかの意味を見出すことができる「情報」に変換・可視化し、傾向を分析するなどしてビジネスにおける数々の課題解決につなげていく活動「データサイエンス」です。

 

そうしたプログラミングやデータ分析は誰でもできるというわけではありません。特にデータ分析を深く行なうにあたっては、統計学などの専門技能を有する人材のスキルが不可欠です。こうした仕事を担うプロフェッショナルの人材「データサイエンティスト」なのです。

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データサイエンティストの仕事とは

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データサイエンティストは、Google、Facebook、Amazonといった米国の名だたるIT先進企業が活用したことで一躍脚光を浴びることになりました。GEのような伝統的企業でもその必要性を認識されるようになっており、ヘルスケアや農業の分野などをはじめとして、データ分析による価値創出が求められる場面は多々あります。

 

たとえば、ECサイトで「あなたにはこの商品もおすすめです」とレコメンドされるのは過去の購入履歴などのデータをもとにしたものですし、ニュースアプリで閲覧した記事に提示される「関連記事」には、それまでに読んでいた記事などから関心のあるジャンルを導き出して提示しているものもあります。

 

日本でとても有名なある日本酒は、従来“杜氏”という限られた職人のみが行なっていた酒造りを、徹底したデータ分析とそれに基づく工程のマニュアルによって可能にしました。同様に、農業の分野においても、センサーやドローンを利用して温度などのデータを収集し、そこから生長に必要なものを判断したり収穫量を予測したりといったことが可能になっています。

 

そのように、データの活用によって可能になることはたくさんあります。データサイエンティストの仕事を端的に言えば、獲得したビッグデータを加工・分析し、そこに洞察や解析などを加えて、ビジネスに生かせる“価値”を提示することです。

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データサイエンティストに求められるもの

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データサイエンティストという職に就くにあたってまず求められるスキルは、やはり統計学やデータ処理に関する専門的な知識でしょう。データを分析して価値を見出すには、データをきちんと処理して統計的に扱うための技術が不可欠です。

 

ビッグデータを機械的に処理するためには、機械学習やプログラミングの知識も求められます。データ解析ツールとしては、商用ソフトウェアの「IBM SPSS」「SAS」、フリーのソフトウェアである「Python(パイソン)」「R(アール)」が多く使われています。こうしたソフトウェアの操作知識も含め、コンピュータや機械学習、プログラミングに関する知識が必要とされる場面は少なくありません。

 

なお、データサイエンティストという職種には、機械学習のシステムを実装する仕事にフォーカスを当てた「機械学習エンジニア」「AIエンジニア」といった仕事もあります。こういった仕事に就こうと思うならば、上記のような知識はより深いものが求められることになるでしょう。

 

そして、データサイエンティストの仕事は、前述のとおりデータを最終的にビジネスに活かすのが一つの“ゴール”です。したがって、データの加工・分析ができればいいというわけではなく、そこからビジネスに活かせる知見を引き出す必要があるのです。

そのためには、業界知識やビジネスに関する理解、マーケティングの理解なども一定以上は得ておくべきでしょう。そうした土壌があってこそ、目の前のデータをどう活かすか、目指したいビジネスの成功地点へ行くためのデータや機械学習の使いこなしなどのアイデアもさらに導きやすくなります。

 

 

 

今や、どのような業種でも、ビッグデータやAI、IoTなどの先端デジタル基盤を活用したデジタルトランスフォーメーションが求められています。かつて「21世紀で最もセクシーな職業」と表されたこともあるデータサイエンティストという仕事は、そうした背景で日々そのニーズを高めています。

経済産業省の発表では、ビッグデータやAI、IoTなどを扱う人材不足は、2020年には日本国内でおよそ4.8万人に拡大するという推計もあり)、データサイエンティストの採用・育成は世界的に急務とされています。

出典:2016年、経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」

データサイエンティストになるには、何か特定の国家資格などが求められるわけではありませんが、業務遂行上必要な専門知識は多分野にわたっています。逆にいえば、そうした深い専門知識を有していれば、さまざまな仕事の獲得に結びつけやすくなるということでもあります。

そして、データサイエンティストの生きる道は、日本だけでなく世界で確実に広がっており、アメリカでは大学の教育プログラムに組み込まれているほど。英語を中心とした外国語の素養があれば、グローバル企業での仕事も考えやすくなるでしょう。

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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