5年後10年後のあなたにとって、今取り組んでいる仕事が重要な転機になっているかもしれません。
~青い鳥は目の前に。ビジネスチャンスを得る最短ルートは、今与えられた仕事をいかに良いものにしていくか、真摯に取り組むこと~
オリンピック、パラリンピックの夏が終わると共に、少しずつ秋の気配が見え隠れしてきました。周囲の方に話を聞いたところ、オリンピック開催時は有給休暇を積極的に取得するよう促したり、交通規制を鑑みリモートワークを推奨するなどさまざまな試みが行なわれた期間でもあったようです。
一方で、自国開催でありながらどこかテレビの中の話、異国で行なわれているような不思議な感覚を覚えたのは、きっと私だけではなかったことでしょう。
今回オリンピック競技として新採用されたスケートボードでは、日本人選手が金メダルを獲得しました。「初代金メダリスト」という記録は今後も色濃く残り続けるはずです。
さてこの金メダルですが、「金メダルを獲得する」ことの意味を今一度考えてみたいと思います。
もちろんアスリートとしてのレベルの高さや並々ならぬ努力の積み重ねなどを一つの形として表すものですが、それ以外にも興味深い考え方を耳にしたことがあります。
それは、知り合いのオリンピックメダリストの方がおっしゃっていた「スポーツをやる人間にとって、メダルを獲得するというのは会社を上場させるようなものなんです」という考え方。非常に印象的でした。
その方は続いて「メダルを獲得しわかりやすいトラックレコードができることで、そこからさまざまな選択肢が生まれるんです。競技には花形とそうでないものがありますが、取り組んでいる種目によって扱いが変わるのは良くない。そういう世の中を変え、次の選手に機会を提供していきたいと思っています。」と説明してくださいました。
人生を変えるターニングポイントはどの世界にもあるものですが、スポーツ選手にとってメダルはわかりやすく人生を変えるもの。だから、狭き門であるメダリストへの道で戦うという側面もあるのだと学びになりました。
では、ビジネスの世界ではどうでしょうか。
ビジネスの世界において、「わかりやすい通過点」はなかなか置かれていないのが現実ではないかと思います。
しかしながら「振り返ってみればあれが転機だった」という仕事は存在しています。その転機によってその後のキャリアが大きく前に進んでいった、高まっていったという話を聞くことも多いですし、ある程度仕事で成果を残していくと、そういった経験をしている方がほとんどなのではないでしょうか。
つまり、意図的にステップアップとなるような出来事を選択して、次のステップへつなげてきたというケースはあまりなく、経験と偶然の積み重ねで、気づけばあの仕事が転機になっていたというケースが多いのではないかということです。
私自身にもそのような転機がありました。
2000~2005年、アクセンチュアに勤めていた頃のことです。ITコンサルタントとして働いていた私は、コンサル歴3年目ながらある案件でPMとして稼働させていただいていました。力不足を感じる日々ではありましたが、クライアント様からは評価をいただくことができ、次フェーズの仕事も獲得することができました。
その経験から、「ITプロジェクトに関して、一通り対応できる力を身に付けられたのではないか?」と思った私はキャリアカウンセラーへ相談。しかし会社は私を戦略グループへと異動させました。「もっともまれてこい」という会社からのメッセージです。
結果として、これが私にとっての転機になりました。アクセンチュアでITから戦略まで経験するケースはあまりないため、5年間で稀な経験をさせていただきました。
この経験は、のちに独立しフリーランスのコンサルタント向け事業を立ち上げた際にも大いに役立つことになります。
しかし、2000~2005年頃の私がコンサル向け事業を自分で立ち上げると思っていたわけではありません。とにかく目の前に来たチャンスや仕事に対して真摯に向き合っていただけで、将来の自分にとって何がどう役立つかなんて見えてはいませんでした。
改めて振り返って考えてみると、やはりチャンスや仕事に真摯に向き合い続けること、その積み重ねが次のチャンスを得ることにつながっているのではないかと思います。私も自分の経験からそう思いますし、他のビジネスパーソンの方々もそうおっしゃる方が多いです。
裏を返すと、目の前にあるもの、今置かれた場所で成果を出せていない人、向き合えていない人には、次のチャンスはやって来づらいものなのかもしれません。
自分が理想とする仕事がすでに存在しているわけではなく、目の前にある仕事をいかに自分にとってより良いものにしていくか、繰り返し取り組んでいくことが、結果として自分が得たいものを手にするための最短ルートになることが多いのではないかと思います。
私自身もそのような気持ちでおり、一つ一つの仕事に真摯に向き合う努力を重ねていく所存です。
みらいワークスで共に働いている仲間も、今取り組んでいる仕事が転機になる人もいるかもしれません。
自分や仲間にとって、5年後10年後に転機だったと言い合えるような仕事を今この場所で皆とやっていけたら、さらに楽しくなっていくのだろうなと思っています。
我々のビジネスモデルは本当に選択肢が多く、アイデア次第で何でもできる可能性を持っています。今ある仕事の延長線上だけでなく、既成概念を取り払った向こうに何があるかを一人一人が考えていったら、その可能性は無限に広がります。そして、個人がやりたいこと、会社がやりたいことの共通項を見つけ出し融合させていくことで、より良い形でみらいワークスを進化させることができるでしょう。
努力次第で、仕事は面白いものにしていくことができるはず。ワクワクするような仕事を自分の力で獲得しながら、後から振り返った時に「あの時の仕事は面白かったね」と笑い合える、そんな仕事を作り出していきたいです。