BS JAPANに出演して学んだ、トップの覚悟と挑戦
「挑戦」の真っ最中、挑戦の軌跡についての話を生で聞けることは何よりの勉強。
今週、BS JAPAN「人生が変わる人事の話」の収録に行ってまいりました。昨年の8月からこの番組に出演させて頂いていますが、この仕事で一番良かったことは、さまざまな挑戦をしている方々の話を生で聞けることです。「挑戦」の真っ最中の方もいますし、さまざまな挑戦をしてきた方々の軌跡について話をする方もいますが、そこから学ぶことがとても多い。この仕事をさせて頂いて、何よりも自分が勉強させてもらっているな、と毎回のように感じています。
2週前の3/3(金)の放送のゲストは、MKタクシーの青木信明社長でしたが、今回学ばせて頂いたことは、世の中を変える、ルールを変える、カルチャーを変える難しさと大切さです。
日経プレジデントの接客好感度ランキングで、「東京ディズニーリゾート」「ANA」に次いで、第三位に輝いたこともあるMKタクシー、素晴らしいサービスを提供している会社という印象を持っていました。車がとまったらドアは自動で空かず、ドライバーは助手席をするっと華麗に通り抜けて助手席のドアを降りて、後部座席を手動で開けてくれるというあの独特のサービス、初めて乗った際は衝撃でした。タクシーに乗車するにあたり、一番の目的は目的地にたどり着くことです。道が詳しい、運転が丁寧といった、ドライバーに基本的に求められることは高水準であることに加えて、さらにおもてなしの心で対応するというあの姿勢は素晴らしいなと以前より思っておりました。
しかし、青木さんが社長に就任された当時は、タクシーはサービス業とは呼べる状態ではなかったそうです。乗車拒否は当たり前、おつりすら用意しないようなドライバーがいる状況から、日本第三位の接客レベルまで上げるには、言葉にできないくらいの苦労があったことでしょう。禁煙タクシーを始めた際にはドライバーの禁煙がなかなかすすまずに隠れて煙草を吸う人が多かったそうですが、その時期には京都中を自らパトロールして回ったそうです。トップの本気度は言葉だけでなく、行動と姿勢があって、初めて伝わるものだと思います。1.5時間ほどの収録時間を30分番組に編集するので、放送では一部しか使われませんでしたが、青木社長はまさにそれを体現されてきたのだなと感じました。
一人一人の意識を変えるために、何度も何度も伝える、伝え続けることはとても大切です。このことを認識している経営者は多いと思いますが、実行できている人は少ないのではないでしょうか。青木社長の話を聞いていて、伝える方法や手段は工夫のしようがあるな、と思いました。MKタクシーでは、自動販売機で飲み物を買うと、社長の声でさまざまなメッセージが流れるようになっているそうですが、これもひとつの工夫ですよね。コミュニケーションをどうやって増やしていくか、こういったところにクリエイティビティを発揮していきたいなと感じました。
以前、地域ごとに統一された運賃体系が常識だった時代に、MKタクシーは当時の運輸省相手に運賃の値下げを要求する裁判を起こしているそうです。より一層の顧客サービスの向上を目指し、より安い価格でサービスを提供したいという想いをもっての行動だったと思われますが、既存のルールにとらわれず、お客様の為になると思ったら世の中の仕組みすら変えようとする。うまくいくかわからない、敵をつくることになる、それでもやるべきことであれば勇気をもって前に進む。それこそが挑戦ですよね。
さまざまな人から聞いた挑戦の軌跡と、そこから感じ取った事を、みらいワークスのみらいに活かしていきたいなと、改めて感じました。
本日17日(金)も、23:00から放送予定ですので、お時間がある方、ぜひご視聴下さい。
※上記放送は終了しました。