コンサルタントよりもフリーランスのほうがコスパがよい!?
当社は、ここ10年くらいに入社した社員がかなりの割合を占めており、6年目の私より社歴の浅い人も結構増えてきました。会社の規模拡大にあわせて、規模にあったシステム開発が必要となりましたが、大規模システム開発をするといってもなかなか人材がいません。大きなプロジェクトに2、3人ずつエース級を割くほどの余裕はありませんでした。
入社前、私は外部コンサルタントとして当社に関わっていた際に、どのプロジェクトでもいつも同じような面々が登場してきました。その後、私のようなコンサルティング業界出身者やシステム業界出身者などの多様な人材が当社に多数入社し、人材は結構増えたと思っていました。ですが、会社が取り組むべきテーマが何倍にも増え、業務がうまく回っているとは思えない部分もあるというのが素直な印象です。
そのため、今後RPAの導入・展開なども考えていますが、全社的にRPAを展開するために当社メンバと連携してプロジェクトを推進する方に参画してもらえないかと考えています。当社担当者およびベンダの担当者とともに、各部門へのRPA教育も含めた導入支援と導入後の全社的な管理業務の仕組みを構築する人材が必要になります。つまり、社内の人間が多様なテーマに取り組んでいる中で、1つの案件にそれほど時間を割けないため、RPAの業務経験がある方に決まった期間だけ来ていただいて、基準や運用ルール作成や教育の部分で当社の一員となってご支援いただきたいと考えています。
ソフトロボの制作やサーバでの運用管理などの技術的な対応に加え、社内の教育プログラム作りなど取り組まなければならないタスクは多々ありますが、現在の状況ではスケジュールが遅延する恐れもあると考えています。一方で、業務イメージが概ね当社サイドにあるため、コンサルタントに頼むという案件でもないように感じています。「マニュアルを作ったら次はこっちをやって」というように、お任せしたいお仕事が当社でははっきりしています。コンサルタントだと「まずは、現状分析が必要なので各部に回ってヒアリング」となってしまうので、遠回りせずに効率的な展開を推進していただきたいと考えています。
みらいワークスさんからご紹介いただく方の使い方を会社サイドではっきり決めることができるのであれば、コンサルティングファームにはない使い方ができると思います。もっとも、具体的なイメージがなくぼんやりしている場合には、コンサルティングファームから来た方にタスクとスケジュールを決めてもらって、進めるやり方もあるかと思います。ただし、当社のようにプロジェクト管理経験者がある程度いる会社であればその工程も省くことが可能なので、早めに自分たちで必要な人材を定義して、外部に頼む業務を何にするか決めてスタートしたほうが、プロジェクトが迅速に運ぶのは言うまでもありません。出身者が言うのも変ですが、コンサルティングファームへの依頼は高額な費用がかかります。そのため、取り組みテーマの目的やタスクが自社で具体化できる場合は、プロフェッショナル人材を派遣していただく方が、コストパフォーマンスが良いと思います。
働き方が変わってきたことで可能性も変わった
みらいワークスさんは登録コンサルタントの人数が7,000人を超えると伺って驚きましたが、それだけのプロフェッショナル人材がいるからこそ、マニアックな専門家が見つかるのだと理解しました。RPA、SAPなどいろんな専門家がいて驚きますね。スピーディーに対応して、取り組み事案を立ち上げることができる。何よりも、当社のチームメンバの一員として活躍してくれるのは頼もしいですね。
これまでは、専門人材といってもスペックが高い人は正社員として組織に属しているイメージがありました。弁護士、会計士、税理士、システム技術者などの資格を持っている人ならわかりますが、特殊な専門性でフリーランスとして働く人もいることにも驚きました。時代が変わってきているのでしょうね。年齢やスキルから見ても、有名企業に普通に入社することができて、おそらくは1,000万円以上の年収を得られるポストに就くことができる人が、あえてフリーランスの道を選んでいるわけです。
人によっては自分で事務所を構えながら、みらいワークスさんに登録されているようですね。空き時間に収入があると安心ですし、そうしたやり方も理解できます。社外取締役などであれば、月に数度出社するくらいなので自分のつてでお仕事を探される方も多いと思いますが、フリーランスのプロフェッショナルとして働く場合、異業種とのつながりが弱く、つてがない会社だったら自分で仕事を探すことが難しく、私たちもそういった方に直接出会う機会がなかなかないので、ご紹介いただけると助かりますね。
フリーランスのコンサルタントの方が入られても、現場で反発されたことはありませんでした。当社プロジェクトに参画いただいた方の人柄もあるのかもしれませんが、プロジェクトを始める際、どういう人材配置で、どこが弱いということを当社のメンバもベンダもわかっていたので、頼もしい「助っ人」としてお迎えできました。思った以上にサポートしてくれ、プロジェクトコアメンバだけでなく、現場担当者クラスの評判も良かったです。
口頭でアドバイスするだけではなく、現場で一緒に手を動かして横で作業してくれることから生まれた信頼関係なのでしょうね。サポートしながら一緒に課題をさばいてくれるわけです。これはさすがに信用しないわけにはいきませんよ、自分たちと一緒に泥水をすすってくれているわけですから。
フリーランスのコンサルタントをチームに入れるのが難しいとしたら、みらいワークスさんに紹介していただく際に社内の整理ができていないためにうまくオーダーできていないか、あるいはメンバへの伝え方や持って行き方がうまくいっていないと言えるでしょうね。もちろん、その方と当社との相性もあるでしょうが。
一緒に手を動かしてくれた仲間として印象に残る存在に
当社が初めてお願いしたプロジェクトでは、ベンダサイドの販売担当、当社サイドの販売担当と、領域ごとに両社から担当を出し合っていました。生産領域では当社サイドのシステム部門が少し手薄だったので、フリーランスのプロフェッショナル人材の方に入っていただいて、工場との連携のしかたを整理してもらうなど、お願いしたい役割がはっきりしていました。
当社は言われたことをきちんと誠実に遂行したいという、まじめな人間が多い会社です。そこに、仕事をまとめてくれて、一緒に捌いてくれる方が来られたので、それはもうまじめに対応しますよ(笑)。しかも一緒に動いてくださるんです。週1回のシステムの進捗会議があって、コの字型にベンダ、コンサル、弊社と列ごとに並んで座った中から、生産領域のチームの代表として、工場長と一緒に進捗を発表してくださり、当社メンバやベンダ担当者とともに熱心に意見交換するような局面もありました。東和の人間としてリスク回避しようとしてくれていたのです。
前回の繰り返しにはなりますが、外部から来ていただいたプロフェッショナル人材は、いつかは去っていきます。それを見据えて、上手に離れる準備をしていかなければなりません。
今後お願いする方に関しても、決して丸投げをしてはいけない、伴走していただくのだと思っています。ただ、当社でもプロジェクト管理経験のある者がいなければ、丸投げしていたと思います。丸投げは、投げた方も投げられた方も不幸になるのでやってはいけないと思っています。クライアントサイドにコーディネーター的な動きのできる人材がいれば、何の問題もなくうまくいきますが、いない場合には、みらいワークスさんでフリーランスのプロフェッショナル人材の方としっかり話し合うことが重要になってくるのではないでしょうか。自分が痛い目に合わないためにも(笑)。
東和薬品は、私が入社するまでは、外部業者を最低限の範囲で利用する程度の会社という印象で、重要な業務はすべて「社員」のみがするという形でした。それが環境の変化を踏まえ、社長も即戦力のプロフェッショナル人材やコンサルティング会社をテーマによってうまく使いこなすのであれば、時間とノウハウを買うということで了承してくださいます。
登録コンサルタントの方々は、きっとみらいワークスさんの大切な財産ですね。
◆◇vol.1◇◆「いるはずがない」と思ってオーダーした人材がチームの空気を変えた