NFTを発行する方法とは?仕組みから発行・売買方法までわかりやすく解説

作成日:2022/06/06

 

NFTは、仮想通貨同様、ブロックチェーン技術を利用することでデジタル資産に唯一無二の価値があると証明する新技術です。2021年以降、NFT市場は急激に投資家や企業からの注目が高まっています。この記事では、NFTの概要・仕組み・発行・売買方法などを解説します。

 

 

目次

 

■NFTとは?注目を集める理由と仕組み
(1)NFTが注目される理由
(2)NFTの仕組み

 

■ NFT取引の主要な仮想通貨について
(1)ETHとENJの特徴
(2)NFTと仮想通貨の技術

 

■NFT関連の用語
(1)メタバースとは
(2)NFTマーケットプレイスとは
(3)トークンとは

 

■NFTの発行・販売方法
(1)オリジナルコンテンツを準備
(2)仮想通貨を購入しウォレットへ入金
(3)NFTマーケットプレイスにコンテンツをアップロード
(4)NFTマーケットプレイスで出品

 

■NFTの購入方法
(1)仮想通貨を用意
(2)仮想通貨のウォレットを作り入金
(3)NFTマーケットプレイスとウォレットを連携しNFTを購入

 

■資産形成の新しい選択肢「NFT」を試そう

 

 

NFTとは?注目を集める理由と仕組み

NFT イメージ

 

NFTは「Non Fungible Token」の略で、日本語に訳すと非代替性トークンという意味です。非代替性は「替えが利かない唯一無二のもの」を表しています。

 

たとえば、市販で売られているものやお金は「代替性があるもの」つまり、替えが利きます。一方で、直筆サイン入りのものや有名画家が描いた絵などは、非代替的「替えが利かないもの」です。NFTを発行し、デジタル資産と結びつけることで、デジタル資産の価値と所有者を明確にできる新しい技術なのです。

 

(1)NFTが注目される理由

今までは、デジタル資産はコピーや改ざんが容易でした。そのため、現物資産(宝石・絵画など)よりも、資産価値が劣るとされていました。しかし、NFTの技術が進歩し、デジタル資産に現物資産と同等の価値があるとみなされるようになりました。


その結果、デジタル資産を中心とした新しいビジネスチャンスが生まれ、NFTが投資対象として注目されています。

(2)NFTの仕組み

NFTは、暗号資産に使われているブロックチェーン技術を利用しています。あとで詳しく説明しますが、ブロックチェーンはデータを暗号化し、チェーンのように連結させて時系列で保管するデータ管理技術です。

 

世界中でデータを分散管理することで、情報の改ざんが困難な環境を生み出しています。

 

 NFT取引の主要な仮想通貨について

NFT通貨

 

実際にNFT取引に利用されている主要通貨として、以下の2種類が挙げられます。

  • ・イーサリアム(ETH)
  • ・エンジンコイン(ENJ)


それぞれの仮想通貨がどのようなものなのか、またNFTや仮想通貨に付随する用語についても簡単にご説明していきます。

 

(1)ETHとENJの特徴

ETH(イーサリアム)はビットコインに次ぐ知名度、仮想通貨時価総額を誇っているのでご存じの方が多いでしょう。(時価総額ランキングは今後変動の可能性あり)ETHはNFTだけでなく、仮想通貨取引はもちろん、公共料金の支払いなどにも使用可能です。つまり、ETHは一般的な通貨のように使えるほど市民権を得ており、今後も伸びる可能性の高い通貨といえるでしょう。

 

一方、ENJ(エンジンコイン)はおそらくETHほどの知名度はないので、今初めて聞いた方も多いかもしれません。ENJは、時価総額のランキングも50位以降なので、NFTの発行が可能なことから知名度が上がった仮想通貨といえます。NFTの知名度に連動する形でENJも時価総額を伸ばしています。

(2)NFTと仮想通貨の技術

仮想通貨とNFTは、ブロックチェーン技術を活用する点で共通しています。しかし、仮想通貨とNFTでは明確な違いもあります。それは、NFTが非代替的であるのに対して、仮想通貨は代替的なことです。

 

NFTはデジタル資産を唯一無二のものにしますが、仮想通貨はあくまでも通貨。代替的である必要があります。一方でNFTと仮想通貨は同じブロックチェーン技術を用いているためNFT取引に仮想通貨を利用できます。

 

ちなみに、ブロックチェーン技術とは取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげ、正確な取引履歴を維持しようとする技術です。NFT取引を仮想通貨で行った場合、NFT側でも仮想通貨側でもブロックチェーン技術によって正確な取引記録を残すことが可能です。これによって不正な取引を防止しています。

 

 

NFT関連の用語

仮想資産管理のイメージ

NFTに関する用語は真新しく、まだ耳慣れなかったり、内容についてはうろ覚えだったりする人もいるでしょう。NFTについて話すときに欠かせない用語について解説します。

 

(1)メタバースとは

NFTと関連する用語の一つにメタバースがあります。メタバースとはデジタル上の仮想空間のことです。ゲームやオンライン会議で、仮想空間の中で他のユーザーとやり取りできるものなどはメタバースの一例としてわかりやすいでしょう。


メタバース内では、デジタル資産のやり取りが生まれる可能性があり、NFTが役立ちます。なぜなら、NFTの技術を用いることでメタバース内のデジタル資産を唯一無二のものにできるからです。

(2)NFTマーケットプレイスとは


NFTマーケットプレイスとは、NFTを売買するためのプラットフォームのことです。NFTを売りたい人と買いたい人がNFTマーケットプレイスに集まり、そこでNFTの売買を行います。

(3)トークンとは

トークンを直訳すると印という意味です。認証のためのワンタイムパスワード、仮想通貨などのデジタルデータ、大きなプログラムの中の最小単位の小さなプログラム、などがトークンと呼ばれます。

 

このようにトークンの意味合いは幅広いですが、NFTは非代替性トークンの略称、つまりNFTもトークンの一種です。NFTは代替できない唯一無二の価値を持つトークン、言い換えるとデジタル資産ということです。

 

 

NFTの発行・販売方法

NFTコンテンツ制作のようす


NFTの発行・販売は、手順さえわかっていればそれほど難しくありません。プログラミングなどの専門知識が必要なイメージがあるかもしれませんが、まったく不要です。NFT発行、販売の手順を解説します。

 

(1)オリジナルコンテンツを準備

まずは、NFTで取引可能なオリジナルコンテンツを準備します。NFTの対象コンテンツは幅広く有形無形を問わず、ほぼすべてのアイテムがNFTの対象です。


自分では気づかないうちに、すでにNFTの対象となるオリジナルコンテンツを保有している方も多いでしょう。また、自分自身でコンテンツを制作できない場合は外注も可能です。

(2)仮想通貨を購入しウォレットへ入金

NFTを購入する際だけでなく、出品する際にも仮想通貨が必要です。なぜなら、NFTの出品手数料は仮想通貨で支払う必要があるからです。仮想通貨取引所に登録して仮想通貨を購入したあと、仮想通貨管理のためのウォレットに仮想通貨を入金するのが出品の準備に欠かせません。

 

利用する仮想通貨取引所は仮想通貨取引をしたい人と同じです。代表的な仮想通貨取引所としては、Coincheckが挙げられます。仮想通貨取引の場合は、頻繁に取引することを考えて各仮想通貨取引所の手数料比較などが重要ですが、NFTの出品だけが目的であれば、比較に時間をかける必要はありません。


また、仮想通貨を保管するためにはウォレットを持つ必要があります。ウォレットの代表的な例としてはMetaMaskが挙げられます。

(3)NFTマーケットプレイスにコンテンツをアップロード


手数料の用意ができたら、NFTマーケットプレイスにNFT管理のためのフォルダ(コレクション)を作成します。用意したフォルダにNFTにしたいコンテンツの詳細データを入力してアップデートします。代表的なNFTマーケットプレイスの例としては、OpenSea、Coincheck NFT(β版)などが挙げられます。

(4)NFTマーケットプレイスで出品

最後にNFTマーケットプレイスで出品を行います。NFT発行まで完了していたら、管理画面からの操作だけで出品できます。管理画面からNFTを販売する手順は以下の3通りあります。

 

  • ・Set Price(固定価格)
  • ・Highest Price(オークション)
  • ・Bundle(グループ販売)

 

販売方法は自由に選択可能で、また販売価格も自由に設定できます。

 

 

NFTの購入方法

メタバースでのNFTコンテンツのイメージ

NFTの販売方法をご紹介しましたが、次にNFTの購入方法をご紹介します。NFTの購入は販売時同様仮想通貨が必要なので、仮想通貨の購入からNFT購入までの流れを解説します。

 

(1)仮想通貨を用意

NFTは仮想通貨でしか取引できないので、NFT購入には仮想通貨が必要です。すでにNFTを購入するための仮想通貨として、ETHとENJをご紹介しました。

 

どちらでもNFTを購入することは可能ですが、仮想通貨取引の経験がない場合や、特にこだわりがない場合はETHがおすすめです。ENJはもともと草コインと呼ばれる時価総額が低い状態から急激に価値を伸ばしました。

 

つまり、言い換えればそれだけ暴落するリスクなども含んでいるということです。ETHはすでに長年代表的な仮想通貨としての地位を築いているので、暴落などのリスクは少ないでしょう。そのため、迷ったらETHを選ぶべきといわれています。


ちなみに、投資対象として選ぶ場合も、ENJは新しい分価値が急騰する可能性もあります。仮想通貨の種類が決まったら、仮想通貨取引所で口座開設し、仮想通貨を購入します。ETHであればほとんどの仮想通貨取引所で取り扱っています。

(2)仮想通貨のウォレットを作り仮想通貨を入金


NFTマーケットプレイスを利用するには、資金管理のためのウォレットを用意する必要があります。代表的なウォレットはMetaMaskです。MetaMaskはChromeの拡張機能からも使用可能で、使いやすくお手軽です。ウォレットを作成したら、仮想通貨を入金します。

(3)NFTマーケットプレイスとウォレットを連携しNFTを購入

ウォレット内の仮想通貨を使用するためには、連携作業が必要です。NFTマーケットプレイスで使用する場合、NFTマーケットプレイスとウォレットを連携します。またNFTの購入にはネットワーク手数料(ガス代)がかかるため、購入時は注意が必要です。

 

仮想通貨の手数料、ガス代の「ガス」とは仮想通貨の数を表す言葉です。仮想通貨取引には、取引の検証やセキュリティ担保のため労力が発生します。ガス代はこの労力に対して発生すると考えておきましょう。


Coincheck NFT(β)・HEXAなど、ガス代がかからない取引所もあります(2022年6月現在)
が、販売手数料が高めに設定されているケースもあります。ガス代だけでなく販売手数料もよく確認しましょう。

 

 資産形成の新しい選択肢「NFT」を試そう

仮想通貨で資産形成中のイメージ

 

NFTとは「Non Fungible Token」の略で、日本語では非代替性トークンのことです。今までデジタル資産はコピーされるリスクなどから実物よりも価値が低いとされていました。しかし、NFTの技術によりデジタル資産も唯一無二の価値を持つようになり、高値で取引されるようになりました。NFTの取引には仮想通貨が用いられており、特にイーサリアム(EHJ)はNFTとの関連が深いです。

 

今後、仮想通貨でNFTを取引するためには仮想通貨取引所での口座開設、仮想通貨ウォレットの準備が必要になります。専門的な知識がなくても取引可能で、NFTに関する情報が増えれば新しい資産形成の形としてより浸透していくでしょう。

 

 

(株式会社みらいワークス FreeConsultant.jp編集部)

 

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