プロジェクト管理に悩むコンサルタント向け無料ガントチャートツール

作成日:2018/06/04

コンサルタントに必要なスキルのひとつといえば、プロジェクト管理能力です。実は今、プロジェクト管理ツールとして「ガントチャートツール」が注目されているのをご存知ですか?ガントチャートの基礎知識やエクセルで作るガントチャートの問題点をまとめるとともに、便利な無料ガントチャートツールもご紹介します!

 

スケジュールとタスクが一目瞭然!プロジェクト管理に役立つガントチャート

スケジュールとタスクが一目瞭然!プロジェクト管理に役立つガントチャート_1

 

ガントチャートにはスケジュールやタスクの進捗がわかりやすく、クラウド環境でプロジェクトメンバーと情報共有しやすいなどのメリットがあります。プロジェクトといえば、予定通り進まないこともしばしば・・・管理者としてフレキシブルな姿勢が求められます。

 

日程とタスクを管理できるガントチャートツールなら、スケジュールの引き直しもしやすくなります。ちなみにガントチャートはエクセルでも作れますが、なかなかうまく使いこなせていないというコンサルタントの方も結構多いようですし、エクセルでのガントチャート管理はおすすめできません。ガントチャートの基礎知識やエクセルで作るガントチャートの問題点をまとめるとともに、便利な無料ガントチャートツールをご紹介します。

☆あわせて読みたい

『【PMOコンサルタントとは】つまらない?意味ない?キャリアに使えない?向いている人と今後の将来性・年収を解説!』

『【PMOとは】PMとの違い(仕事内容・意味・職種)と向いている人、業務に必要な資格・スキルセットを解説!』

『【フリーコンサル PMO】年収は?必要なスキルや資格は?つまらない?メリット・デメリットも解説』

 

 

■ガントチャートとは?

ガントチャート(Gantt chart)はシステム開発のほか、建築や製造業などさまざまな業種で広く使われている管理表のこと。アメリカの工学者・経営コンサルタントであるガント氏が考案したため、ガントチャートと呼ばれています。ガントチャートでは、縦軸はタスク横軸は時間という構成になっていて、タスクごとにかかる期間を棒グラフで表します。ビジュアル化されているため、プロジェクト全体が一目でわかるというのが特徴。

■ガントチャートを使う目的

例えばシステム開発の場合、あらかじめこの日までにリリースする、というマイルストーンが決まっているケースが一般的です。リリース日までにどのタスクをいつまでに終わらせるか、というスケジュールを組む時にガントチャートがよく使われます。特に多数のメンバーが参加するプロジェクトでは、ガントチャートが便利です。「この人はこの期間空いていない」「この人だと、このタスクはもう少し時間がかかる」など状況に応じて調整することが可能です。

 

また、プロジェクト進行中にも進捗管理をするのに役立ちます。「負荷が特定のメンバーに集中していないか」「遅れたタスクがあったときにどこでリカバリーするか」などをガントチャートをもとに検討できます。

■ロードマップとの違い

目標までにやるべきことをまとめたものといえば、ロードマップもあります。ただしロードマップはプロジェクト全体の方向性やステークホルダー、将来的な計画をまとめたドキュメント。一方ガントチャートは、具体的なタスクに落とした作業工程管理表という位置づけです。基本的に開発などの現場で使うためのドキュメントです。

 

 

エクセルでガントチャートを作るのは2つの問題がある

エクセルでガントチャートを作るのは2つの問題がある_2

 

「プロジェクトの作業工程表ならエクセルでも作れる」と思う方も多いかもしれません。ただしエクセルやGoogleスプレッドシートでガントチャートを運用すると問題が生じやすいのです。

(1)ガントチャートの作成・更新に手間がかかる

エクセルの標準機能としてガントチャート作成機能があるわけではありません。そのため自分でフォーマットを作ろうとすると、それなりに時間がかかります。無料でエクセル用のガントチャートテンプレートを配布しているところもありますが、関数やマクロを含んでいるため、セキュリティ面での心配があります。(こうしたテンプレート利用を禁止している企業もあります)

 

また、一つのタスクが遅れてしまい全体的な見直しが必要になると修正が面倒です。エクセルの修正にばかり時間がかかってしまい、他のことに集中できないという事態に陥るかもしれません。

(2)外部メンバーと共有しづらい

エクセルで作ったガントチャートを外部メンバーと共有するため、メールでやりとりしていませんか?これではどのファイルが最新かわからなくなり、混乱を招きます。こういった問題があるため、エクセルで最初にガントチャートを作っても、結局誰も更新しない…という事態も起こりがち。そのような経験をされた方も多いのではないでしょうか。

 

確かにエクセルは、多くのビジネスパーソンが普段使い慣れているスプレッドシートです。とはいえガントチャートの作成や運用には不向きと言えるでしょう。やはりエクセルではなく、ガントチャートの機能が備わったツールを使いたいところ。最近では無料ガントチャートツールも出てきています。ガントチャートツールならゼロから表を作る必要もなく、作成・更新も簡単。さらにクラウド型のツールも多く、外部メンバーと情報共有しやすいというメリットがあります。

 

 

無料で使えるクラウド型ガントチャートツール

無料で使えるクラウド型ガントチャートツール_3

■みんなでガント.com

「基本機能は全て無料」という、無料ガントチャートツールの代表格が「みんなでガント.com」。大手企業の利用実績もあります。基本的なガントチャート作成・更新機能は網羅されており、機密事項の多いプロジェクトの場合、セキュリティレベルの高い有償オプションを利用することもできます。

参考:みんなでガント.com

■Brabio

直感的な操作でガントチャートが作れる「Brabio」は、クラウド型なので複数企業のメンバーでの共有も簡単です。カレンダー表示や達成率の表示など見やすさが考慮されているほか、エクセルへの出力など機能も豊富。5ユーザーまでは無料で利用できます。

参考:brabio.jp

 

上記の2サービスは、どちらもガントチャートに特化しているのが特徴。なおタスク管理ツール「Trello」などにもガントチャート作成機能はあります。

参考:Trello

 

タスクの洗い出しにはWBSが有効

タスクの洗い出しにはWBSが有効_4

 

ガントチャートを使ってプロジェクト進捗管理をする上で、重要なのがタスクの洗い出し。タスク同士の前後関係もあるため、タスクに抜けがあると全体の工程に大きな影響が出てしまいます。またタスクがおおまかすぎると担当者が曖昧になってしまい、責任の所在が不明確になり作業が滞ることも。ガントチャートにするときは、タスクを細分化してツリー構造にしたWBSを作っておきましょう。

 

WBSは「Work Breakdown Structure」の略で、作業分解構成図と言います。ここでいう分解とは、1つのタスクからさらに細かいタスクを洗い出していくこと。WBSによって大きなタスクを細分化しておけば、見落としが減って担当者が明確になるメリットがあります。またガントチャートで各タスクにかかる日数を算出するときは、できるだけ現場の声を聴くのがポイント。ガントチャートをせっかく作っても、実は実質無理なスケジュールだった・・・ということもあります。理想的なスケジュールではなく、あくまで現実に則したものである必要があります。

 

 

 

プロジェクト管理や生産管理でよく使われるガントチャート。とはいえ実際にはエクセルでの運用は更新が面倒、共有しづらいなどの理由でそのメリットを十分生かし切れていないことも多いようです。コンサルタントとしてプロジェクト管理の業務効率化を図るためにも、ガントチャートツールの導入も視野に入れてみましょう。中小規模のプロジェクトなら、無料ガントチャートでも十分必要な機能は備わっているはずです。

 

ガントチャートツールを選ぶときは「導入コストが抑えられる」「クラウド型であること」「普段使っているツールと連動しやすいか」という3つのポイントをチェックしておくと安心です。タスクの洗い出しに有効なWBS(作業分解構成図)もあわせて導入すれば、さらにプロジェクト管理しやすくなります。スケジュール・タスク管理方法に悩んでいる方、Excelでうまく運用できていないコンサルタントの方、あらためてガントチャートツール&WBSを活用してみてはいかがでしょうか?

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

コンサル登録遷移バナー

 

◇こちらの記事もオススメです◇

「マネジメントに欠かせない!コンセプチュアルスキルとは