低金利時代に知っておきたい個人事業主の株式投資の始め方

作成日:2016/11/07

 

株式投資により「お金に働いてもらう」という考え方

個人事業主にとっての収入源

個人事業主にとっての収入源は、宝くじなどで大当たりした場合は別として、通常、個人事業主の方は自分が行った事業に応じた収入に限られているかと思います。ここで、もし、メインとなる収入源に加えて、別の収入源からも収入が得られるとしたら、とても嬉しい話ですよね。そんなこと言っても、もう目一杯プロジェクト稼働しているし、これ以上コンサルタントとして副収入を稼ぐなんて無理!と思われる個人事業主やフリーランスで活躍されている方も多いかもしれません。

でも、ちょっと発想を変えてみてください。

みなさんは預金を銀行に預けられているかと思います。ただ、残念ながら今の低金利の時代では、1年で付く利息はほんのわずかにすぎません。もちろん預金は流動性が高い金融資産であるので、いざという時の予備として非常に大切です。しかし、当座使わないお金については、預金として置いておくよりも利回りの高い投資機会に充てた方が、資産はより早く成長していきます。

そうです、もうお気づきかと思いますが、「自分で働く」のではなく、「お金に働いてもらう」のです。そのための手段の一つが株式投資です。株式投資は、証券会社で口座開設さえすれば、数万円単位から始めることができるので、不動産投資などに比べると始めるためのハードルはかなり低いといえますし、厚生年金に加入していないため将来の公的年金の受給額が低くなってしまう個人事業主やフリーランスで活躍されるコンサルタントの方にとっては、老後のための資産づくりとしても嬉しい方法です。

そこで今回は、低金利時代だからこそ知っておきたい株式投資の基礎知識についてご紹介します。

☆あわせて読みたい

『【PMOコンサルタントとは】つまらない?意味ない?キャリアに使えない?向いている人と今後の将来性・年収を解説!』

『【ITコンサルタントとは】激務?学歴や資格は必要?未経験からなるには?仕事内容や年収、SIerとの違いを解説!』

 

まずは証券口座を開設しましょう

株式投資は初めに証券会社で口座を開設

株式投資を始めるには、まずは証券会社で口座を開設します。証券会社選びについては、個人でインターネット環境下にて取引をするだけであれば、ネット証券会社で十分かと思います。さまざまなネット証券会社があるので、まずは手数料の水準や、後述するミニ株投資ができるかどうかなど掲載情報を検討して、ご自身に合いそうな証券会社を選んでみましょう。

口座を開設するのはどのネット証券会社でも簡単で、口座開設書類に必要事項を書いて、本人確認書類などの必要書類を添えて送るだけです。数日でIDとパスワードが発行され、取引を開始することができます。

もし、仮にいますぐ株式投資を始めないにしても、証券口座を開設しておくことで、取引開始にかかる諸手続きによるタイムロスを防ぐこともできますので、興味がある個人事業主の方は口座開設しておくといいでしょう。なお、口座開設にあたって、口座の種類を(1)「一般口座」、(2)「特定口座・源泉徴収なし」、(3)「特定口座・源泉徴収あり」の3種類から選ぶことになりますが、(3)の「特定口座・源泉徴収あり」を選ばれることをおすすめします。

(3)の「特定口座・源泉徴収あり」であれば、証券会社側で支払う税金について処理してくれるので、確定申告が一切不要となるメリットがあります。

☆あわせて読みたい

『【PMOとは】PMとの違い(仕事内容・意味・職種)と向いている人、業務に必要な資格・スキルセットを解説!』

『【フリーコンサル PMO】年収は?必要なスキルや資格は?つまらない?メリット・デメリットも解説』

NISA口座も開設しましょう

みなさんは「NISA」という言葉を耳にされたことはありますか?通常、株式投資で利益が出た場合、現在であれば、利益に対して20.315%の所得税が課税されます。しかし、NISA口座を開設してその口座で取引をした場合、年間120万円までの株式投資の利益に対する課税が最長5年間にわたりなんと非課税、すなわち0%になってしまうのです!

これは使わない手はないですよね。なお、NISA口座は開設までに時間がかかりますので、取引までに余裕をもって開設されることをおすすめします。

 

少額で株式投資にチャレンジしてみましょう

証券会社に口座を開設し、株式投資にチャレンジ

証券会社に口座を開設して、指定された口座に入金が完了すると、入金した金額の範囲内でいよいよ株式投資が可能になります。

でも、ちょっと待ってください。気持ちははやるかもしれませんが、株式投資をするにあたって、投資経験がないのにいきなり多額のお金を運用するのは危険です。まずは少額で株式投資を始めてみるのが得策です。

株式投資はお金をたくさん持っている資産家でなければできない、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。少額でも株式投資をする方法はいくつかありますが、今回は株式投資初心者にとって始めやすい方法を2つご紹介したいと思います。

●日経平均株価に連動する株式投資信託を買う

TVやインターネットのニュース情報などで「日経平均株価」という言葉を毎日耳にしますよね。日経平均株価は、東京証券取引所第1部(東証1部)に上場している代表的な225銘柄(日経225)の平均株価を指します。この動きに連動した投資信託を買えば、日経平均株価の算定に採用されている225銘柄を保有している場合とほぼ類似した株価の動きが期待できます。日経225に連動する投資信託は、株式を買うのと同じ要領で買うことができます。たとえばダイワ上場投信-日経225(証券コード1320)や日経225連動型上場投資信託(証券コード1321)であれば、1単位から買うことができます。

すなわち、例えば日経平均株価が16,000円であればほぼ同じ16,000円で買うことができるので、初めての株式投資でどの銘柄を買ったら良いのかわからないような場合におすすめの方法です。日経平均株価は225社の企業の株価の平均値ですので、万が一225社の中のある企業の株価が突然下がったとしても、他の企業の株価の上昇で相殺されるので、分散投資によりリスクが緩和されることもメリットです。

ここ数年の日経平均を振り返ると、2013年の年初にはおよそ10,000円でしたが、2015年には20,000円を超す局面がありました。その後は下落基調にあり、2016年は16,000~18,000円の間で推移しています。たとえば、2013年の年初に10,000円で買って、2015年に20,000円で売ることができた場合、2年程度で資産を倍増させることができたことになります。すごいことですよね。

一方で、2015年に20,000円程度で買ってしまった場合、2016年時点では資産が目減りしてしまう結果になってしまうのは言うまでもありません。。。株式投資はタイミングが非常に重要なのがおわかりいただけるかと思います。

●ミニ株投資

通常株式を買う場合は1株単位で買うのではなく、1単元という、100株なり1,000株なり、銘柄ごとに決まっているある程度のまとまった単位で買うことになります。

たとえば、ユニクロを展開するファーストリテイリング(証券コード9983)の株を2016年7月末に1単元買おうとするケースを考えてみると、2016年7月末の株価は33,430円で、同社の1単元は100株ですので、33,430×100=3,343,000円となり、300万円以上のお金が必要になってしまいます。これは結構しんどいですよね。

でもミニ株を取り扱っているネット証券会社であれば最低1株から取引できます。1株であれば3万円程度にまで値段が下がるので、取引するハードルは違ってくると思います。もし、この企業の株を買ってみたい!という企業があるにもかかわらず、1単元あたりの投資金額が大きそうなのでちょっと、と思ってしまうような場合にはミニ株投資を検討してみるといいと思います。

いかがでしたでしょうか。

株式投資というとハードルが高いと感じられる方も多いかもしれませんが、決してそんなことはなく、日経225投信やミニ株を使えば少額でも株式投資が始められます。最初は少額でも株式投資を始めてみることで、株式投資や経済情報の動きに興味を持っていただくことができるので、ビジネス上でプラスの効果も期待できます。

そして、最終的に余剰資金に「働いてもらう」環境をつくることができるようになれば、個人事業主やフリーランスで活躍されている方にとっては強い味方となってくれることでしょう。

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

コンサル登録遷移バナー

 

◇こちらの記事もオススメです◇

「成長戦略の一翼を担うキャリアコンサルタントの国家資格化」