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「人生は実験場」 目的を見失わずに試行錯誤を続けてきた不屈のプロフェッショナルに聞く“人生を楽しむための思考法“

過去の経験を自信に変えられるか、それとも不安の源にしてしまうのか。キーワードは“記憶の解釈”でした。

みらいワークスがお届けする「プロフェッショナリズム」、今回のインタビューは藤田智弥さん。新卒でアクセンチュアに入り、その後ソフトバンクモバイル、ローソン、マクドナルド、アマゾンにてマーケティングに従事。現在はフリーランスのビジネスコーチとして活動中の藤田さんには、9月にIC協会(インディペンデントコントラクター)と合同で開催したイベントにもご登壇いただき、活発な意見交換の場を創出していただきました。
また藤田さんは、以前「プロフェッショナリズム」にご登場いただいた小西みさをさんとアマゾン勤務時代を共に過ごしていらっしゃいます。小西さんが独立を決意した背景には藤田さんの影響も大きかったそうですが、今回の藤田さんのインタビューもまさに、起業を志すビジネスパーソンの背中を押すような力強い言葉が目白押しの内容となりました。

今回のインタビューにご協力いただいたプロフェッショナル人材・コンサルタント

コンサルタント・プロフェッショナル画像
藤田 智弥(ふじた ちひろ)
1967年生 / 東京都在住

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)にて、BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)プロジェクトを中心に、コンサルタントとして5年の実務を経験後、ベンチャービジネスに転じ、2年で単年度黒字、4年で累損を一掃する100億円規模のビジネス立ち上げを経験する。その後、ソフトバンクモバイル、ローソン、マクドナルド、アマゾンと転じ、経営層のマーケティング領域の意思決定をサポート。孫正義氏、新浪剛史氏、原田泳幸氏の意思決定や組織運営を間近にみるなかで、ゴール設定と達成イメージの言語化、視覚化の重要性を体感する。事業会社における経験はトータル19年。慶應義塾大学卒。ビジネスコーチ。アンガーマネジメントコンサルタント(TM)。

◇IC協会(インディペンデントコントラクター協会)イベント開催の様子はこちら:https://mirai-works.co.jp/topics/news051/

◇小西みさをさんインタビューはコチラ:https://freeconsultant.jp/workstyle/w051

 

理想の生き方を実現するために“手段としての独立”を果たす

理想の生き方を実現するために“手段としての独立”を果たす

アクセンチュアでコンサルタントを経験したのち、名だたる大企業でマーケティング領域における経営層の意思決定をサポートし、現在はビジネスコーチやアンガーマネジメントコンサルタント(TM)としてご活躍中の藤田さんですが、独立された理由は何だったのでしょうか?

藤田さん(以下、敬称略):独立した目的は、仕事とプライベートに費やす時間を半々くらいにすることでした。親が高齢になったこともあり「もう少し自分の時間を家族のために使いたい」と思った時に、サラリーマンという働き方ではそれが難しかったので、じゃあ独立しようかなと。理想のライフスタイルを実現するためには時間のコントロールがしやすいビジネスの方がいいと思い、手段としてコーチングの仕事を選びました。

 

実現したい生き方が先にあり、それを可能にできる働き方を選ばれたのですね。具体的な仕事内容としてはコーチング以外の選択肢もあったのでしょうか?

藤田:会社員時代の経験からマーケティングのコンサルティングはできるだろうと思いましたが、時間の融通が利くという点で最終的にはコーチングを選びました。とはいえ、現時点ではまだ親が要介護状態にあるわけではないので、当面は他のことも補完的にやりながら、今後徐々にコーチングだけで食べていけるようになれればいいかなと思っています。

 

なるほど。人生を逆算しながら今やるべきことを計画的に考えていらっしゃるのですね。コンサル出身者ならではという感じがします。

藤田智弥 picR

藤田:でも割と子供の頃からこういう感じですね。高校時代に1年間アメリカに留学していたのですが、それも「志望する大学に行くために短期間で英語を強化したい」という考えで選んだ手段としての行動でしたし、就職する時も、結婚や出産に関するいわゆる“適齢期”から逆算して「今のうちにこういう経験を積んでおく必要がある」という考えで会社を選びましたから。

私たちの時代はまだ「女性は30歳前に子供を産むのが当たり前」という雰囲気が強かったので、キャリアに関しても「40代や50代を見据えて長い目で考えている余裕はない」、「やりたいことは20代のうちに全部やっておかなければ」という気持ちが強かったですね。

 

 

そういう時代背景の中でファーストキャリアとしてコンサルティングファームを選択されたのはなぜだったのでしょうか?

藤田:地元の北海道でキャリアを積むことが難しい以上、大学卒業後も東京に残りたいと思っていたのですが、当時は新卒の給料が安い時代で、日本の一流企業に総合職として入っても一人暮らしができるほどの収入は見込めませんでした。男性の場合は独身寮が完備されている企業も多かったのですが、女性の場合はそれもなく、東京で自活するにはマスコミか外資系に就職するしか選択肢がなかったわけです。

ですので、コンサル業界に進んだのもたくさんの選択肢の中から積極的に選んだわけではなく、「東京で一人でも食べていけて、かつ短い期間である程度大きな仕事をさせてもらえる」という消去法的な選択でした。

 

なるほど、それで結果としてアクセンチュアに入ったと。

藤田:そうですね、結果として。とにかく選択肢が少なかったので、たまたまという感じです。絶対にコンサルタントをやりたい!というわけではなかったのですが、下積み期間が短くて若くてもある程度大きな仕事を任せてもらえそうでしたし、中でもアクセンチュアは希望すれば入社1年目でアメリカに行く機会も与えられるという話だったので、「アメリカにもう一度行きたい」という気持ちがあった私にとってはいろいろな面で条件を満たしている会社でした。私自身も「28歳くらいまでに仕事としてやりたいことは全部やっておきたい」という想いが強かったですし、何より当時はとにかく「目指すキャリアが云々」と言えるような時代じゃなかったですよね(笑)。

 

「望み続けて地道にやっていけば、欲しいものはいつか必ず手に入る」

「望み続けて地道にやっていけば、欲しいものはいつか必ず手に入る」

アクセンチュアには何年くらいいらっしゃったのですか?

藤田:5年強です。最終的にはやりたい仕事もできて充実していましたが、入社当初は希望していたアメリカ行きの話もなくなり、アメリカ本社に自らを売り込んで見つけたポジションの異動話も上司の反対で許可してもらえず、散々な滑り出しでした。

転機になったのは入社3年目。プロジェクトに入っていなかった時期にたまたま引き受けた通訳の仕事でした。アメリカから来たマネージャーと日本のクライアントとのミーティングで通訳をしたのですが、話を聞いているうちにマネージャーが質問しそうなことが予測できてくるので勝手に日本語でそのクライアントへのインタビューを進めていたら、マネージャーに「もう僕じゃなくてよさそうだね、続きは君やってくれない?」と言われて(笑)。それでレポートまで仕上げて報告したところ、「アメリカで一緒にこのプロジェクトをやらないか?」と誘っていただき、アメリカ行きが実現しました。

 

すごいですね(笑)!自力でチャンスを勝ち取ったということですね。

藤田:望み続けて地道にやっていれば、欲しいものはいつか必ず手に入ると実感した瞬間でした。

私の場合、計画通りに進むことはほとんどありませんが、このアメリカ行きの時もそうでしたし、その後B to Cのマーケティングに携わることができるようになった経緯もそうでした。「マーケティングの経験もなく、B to Bのビジネスしかやってきていないのでは、B to Cマーケティングはやらせてもらえないよ」と言われたこともありましたが、「どうすればできるのだろう」と試行錯誤し続けるうちに、ローソン、マクドナルド、アマゾンと働く場が変わっていき、ある時先輩に「結局やりたいことができているよね」と言われ、そういえばそうだなと(笑)。最初は周囲に無理だと言われ、確かに欲しいものはなかなかすぐには手に入りませんでしたが、気づいたら目標にしていたことが達成できていたわけです。

 

「望み続ける」あるいは「試行錯誤し続ける」過程で藤田さんが大事になさっていることは何でしょうか?

藤田:個人的に思うのは、手段にこだわりすぎてしまう人が多いのかなということです。目的が変わっていなければ、それを達成するための手段は「これではダメだ」と思った時点で切り替えていいと思います。「やり抜くこと」はもちろん大切ですが、「ずっと一つの手段でやり抜かなければならない」ということではなく、重要なのは「目的を達成するまでやり抜く」こと。そのためには、手段はフレキシブルに変えてもいいのかなと思います。

 

過去の経験は解釈次第で自信に変えられる

過去の経験は解釈次第で自信に変えられる

実際に独立されて、想像と違ったことはありましたか?

藤田:想像と違ったことだらけです(笑)。ただ私にとってはそれも全部発見で、むしろそのギャップを楽しんでいますね。

私は「人生はずっと実験場である」と思っています。要するに“本番”なんてものはないと。人生を“本番”という概念で捉えると「本番で失敗はしたくない、だから試せない」という思考に陥ってしまうと思うのですが、“実験”と捉えれば、そもそも成功するなんて誰も思っていない、結果がどうなるかを見るためにやるものが“実験”なので、気が楽ですよね。

 

確かにそうかもしれませんね。「人生は実験場である」と考えるようになったのはいつ頃なのでしょうか?

藤田:「やってみないとわからない」と思うようになったのはソフトバンクで孫さんと仕事をさせていただいていた頃からですね。その前はコンサルタントとして「クライアントに失敗はさせられない」という想いでやっていたので、「ある程度の確度にしてから」とか「リスクを洗い出してから」というふうに考えがちだったのですが、孫さんは「100やったってどうせ1くらいしか成功しないのだから、やる前に悩むな」とおっしゃるわけです。やってみて学ぶことの方が大きいし、リスクなんていくら洗い出しても実際にやってみたら想像もしなかったことばかり起きる。テクノロジーの進化も爆発的に速い今、考えている間に新しいテクノロジーが登場したりすることもあるのだから、時間がもったいないと。

ソフトバンクというのはそうやって見切り発車的にチャレンジをさせる代わりに、計画通りにいかなくてもペナルティが与えられない会社ですよね。「ここから自分たちはこんなにたくさんのことを学んだのだ」と解釈する。私の場合も、そういう場で働いたことが「人生は実験場である」という考え方につながっているような気がします。

 

なるほど、私たちにとっても勉強になります。ただ、そういう「まずはやってみる」という考え方をなかなか受け入れられない人も多いと思うのですが、切り替えられる人とそうでない人の違いは何だと思いますか?

藤田智弥 picR藤田:例えば同じように会社を辞めて独立しても、想像とのギャップに直面した時にそれを楽しめる人と楽しめずに落ち込んでしまう人がいると思うのですが、その差は簡単に言えば「どうにかできる自信があるかどうか」「土壇場でひっくり返せる自信があるかどうか」に起因しているのではないかと思います。じゃあどういう人がその自信を持てるのかと言えば、最後は腹をくくるというところに行きつくと思いますが、「自分で何とかした経験が、どれだけあるか」も重要かなと。事実そのものというより「自分の脳が何をどう記憶しているか」の問題なのではないかなと思います。

私の場合であれば、アクセンチュアでアメリカ行きがダメになったり、その後もB to Cの領域にたどりつくまで時間がかかったりしていて、事実だけ見れば自分の思い通りにならなかったこともたくさんあるのですが、自分がそれを「乗り越えた」と記憶しているからこそ自信が持てているわけです。そういう意味では「脳をだます」こと、つまりネガティブな情報もポジティブな経験に変換して頭に入れていくことは大切です。組織の場合は、リーダーがメンバーに対してそういった“記憶の書き換え”をサポートしてあげることも重要なのではないかと思います。

 

「脳をだます」というのは非常に新鮮なフレーズですね。言われてみれば私も自分の脳をだましている時があるような気がします。

藤田:私にはもともと「やったからには絶対に何か勝ち得てやろう」という気持ちがあります。だって周りから「ほら見ろ」とか「だから言っただろ」とか言われたら悔しいじゃないですか(笑)。希望が叶わなかったと認めたくないから「いや、この経験にも意味があったのだ」と考えるわけです。でもそうすると、まさに脳がだまされて、「あの時自分はあれを学んだのだな」という記憶になっていく。その繰り返しで望み通りにいかない体験ですら成功体験に書き換えられて、怖いという気持ちがなくなっていく。

過去の辛かった話ばかりする人もたまにいますが、結局は自分がどの記憶を選んできたのかだと思いますね。生きていく中で味わう苦しみや楽しみは、みんなそれなりに平等だと思うので(笑)。自分の中で何をどう解釈し、経験として記憶していくか。人生を楽しむために大事なのはそれだけだと思います。

 

本日は大変貴重なお話をありがとうございました!

就職活動時の女性ならではのご苦労も、その後B to C領域のマーケティングを志して歩んだ長い道のりのお話も、終始笑いを交えながら話してくださった藤田さん。そのエピソードの数々は、客観的にはご苦労の連続であるものの、「辛い経験はあんまり覚えていないんですよ」と笑顔で話されるその姿は、まさにそのご経験を自信に書き換えながらキャリアを築いてこられたと実感させられる、大変勉強になるインタビューでした。

「目的を達成するためには、手段はフレキシブルに、実験を楽しむべき」という藤田さんの言葉は、起業を志すビジネスパーソンにとっても非常に示唆に富むものなのではないかと思います。私たちみらいワークスはこれからも、その手段の一つを提供することで、未来に向かって挑戦する人々を支えていきたいと考えています。

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