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「とにかく新規事業を沢山創りたい」 圧倒的な実績を誇る新規事業プロとして、大企業~ベンチャー企業支援

日本に数少ない“新規事業創出の専門家”は、どのように生まれ、どこを目指しているのか―。

「コンサルタントのワークスタイル」、今回のインタビューは守屋実さん。
さまざまな事業に「自分の会社」として関わる新規事業創出のプロフェッショナル。その輝かしい実績を生み出す背景にある圧倒的な行動量、そしてシンプルな想いには、一度でも起業を考えたことのある人であれば心打たれること間違いなしです。

今回のインタビューにご協力いただいたプロフェッショナル人材・コンサルタント

コンサルタント・プロフェッショナル画像
守屋 実(もりや みのる)
1969年生 / 東京都在住

明治学院大学卒業後、株式会社ミスミ(現ミスミグループ本社)に入社。新市場開発室にて新規事業の開発に従事。2002年には、新規事業の専門会社である株式会社エムアウトを、ミスミ創業オーナーの田口氏とともに創業、複数の事業の立ち上げおよび売却を実施。2010年に独立し、守屋実事務所を設立。設立前および設立間もないベンチャーを主な対象に、新規事業創出の専門家として活動。自ら、投資を実行、役員に就任、事業責任を負うスタイルを基本とする。ラクスル株式会社、ケアプロ株式会社の立ち上げに参画、副社長を歴任後、メディバンクス株式会社、株式会社ジーンクエスト、株式会社サウンドファン、株式会社SEEDATA(博報堂DYグループ)、ブティックス株式会社等の各社取締役や顧問を兼任、株式会社リクルートホールディングス等の各社アドバイザーを歴任。

 

新規事業案件
 

サラリーマン時代から独立後に至るまで、一貫して新規事業の立ち上げを手掛ける

サラリーマン時代から独立後に至るまで、一貫して新規事業の立ち上げを手掛ける

-株式会社ミスミに約20年間お勤めになった後、新規事業を創出するプロフェッショナルとして独立され、現在もご活躍中の守屋さんですが、新規事業立ち上げのプロというのは他にはなかなかいらっしゃらないですよね。

守屋さん(以下、敬称略):ミスミでは創業者の田口さんのもとで仕事をさせていただいたのですが、田口さんには最初から「新規事業のプロになれ」と言われていました。法務や経理、広報のプロがなぜ存在するのかというと、専門分野のことを追求しているからだと。一方で新規事業のプロが日本にいないのは、成功すればその事業の責任者になってしまう反面、失敗すると二度とアサインされないからだと。だから「君はずっと新規事業をやりなさい」と言われていました。

-なるほど。当時はどれくらいのサイクルで新規事業を立ち上げていらしたのですか?

守屋:大体3年くらいですね。ただ、2002年にエムアウトという新規事業専門の会社に移ってからは、同時に複数の事業を立ち上げていました。複数の事業を並行して立ち上げた方が最終的に優れた事業ができあがるというのが田口さんの考えだったのだと思います。

北区の赤羽で訪問歯科事業を立ち上げと、新宿の伊勢丹に女性向けのアパレル店舗をオープンを同時に構想していたりしたので、エムアウト時代以降は「何年おきに立ち上げる」というより「走れる限り走り続ける」という感じでしたね。

-すごい行動量ですね! 何案件くらい同時に担当されていたのですか?

守屋:事業の段階にもよるので数え方難しいのですが、いろいろ含みおいて、3つくらいでしょうか。初期であればあるほど複数を走らせ、そこから絞り、定めていく、という感じです。

-そのように複数の仕事に同時に関わる場合、頭の中の切り替えというのはどのようにされていたのですか?

守屋:それに関しては、田口さんから「君はひとつのことしかやっていない、なぜなら新規事業しかやっていないのだから」とずっと言われていました(笑)。いくつもやっていると思うな、経理だっていろんな部署のP/Lを見ているのだから、自分が特別なことをしていると思うなと。まぁ本当にどの事業も同じことをするだけだったのかと聞かれると「違う」というのが、自分レベルでの結論なのですが(笑)。

-これまで多くの新規事業を見てきたことで、成否を見分けるコツのようなものは、見えてきたのでしょうか?

守屋:なかなか難しいです。ただ、以前はとことんやり尽くさないとよくわからなかったのですが、最近は早い段階で「あ、このままじゃダメだな」ということがわかるようになってきました。やってみないとわからないというのは同じなのですが、経験値が増えてきたからなのか、なんとなく「これはまずいかもしれない」「うまくいくかもしれない」というようなことがわかるようにはなってきましたね。成否を分ける具体的なポイントは、まずはやはり立ち上げている本人がどこまで本気でやりつくすか。基本的にはその事業以外のすべてを捨てているというくらい熱狂的に頑張っている人でないと、立ち上がらないと思います。そもそも新規事業なんてうまくいかないことが前提のものなので。

次に、その人の頑張りによって周囲から人が集まってきているかどうか。本人だけが熱狂しているのではなくて、その熱狂によって人が巻き込まれているかどうか、そこが見えるか否かが大事です。

もうひとつは事業が骨太であるということですね。短期的な儲け話のような事業では求心力も弱いですし、最終的には人は寄ってこないと思います。やはり何らかの錦の御旗があってこそ人も集まるし、多少うまくいかなくても簡単には離れない関係性になれるので。いくら見た目のきれいな資料を見せられても、本気度や事業の骨太さがなければ、絵に描いた餅となってしまうと思うので。

外部のアドバイザーではなく自分の会社として事業に参画

外部のアドバイザーではなく自分の会社として事業に参画

-ミスミやエムアウトで事業を立ち上げていらした頃と、独立してプロとして活動されている現在とで、事業への思い入れという点で異なる部分はありますか?

守屋:あまりないです。僕は今でも、外部のアドバイザーというスタンスではなく、基本的には自分の会社というスタンスを取るようにしています。だから立ち位置としても取締役兼株主になることが多いですし、過去に関わった事業についても株は売らずに持ち続けています。自分で立ち上げた自分の会社の株は、売らずに持ち続けることって、一定、自然だったりしますよね。なので、事業への思い入れも以前と変わらずですし、そうでありたいなぁ、と。

ただ、本当に思い入れを持って参画できる会社かどうかを最初から簡単に見分けることは難しいので、初めは報酬もいただかず、どちらかと言えば勝手につきまとっているような感じで関わることが多いです(笑)。そうやって自分ができることを全部やってみると、その過程で会社側も僕のことを評価してくれますし、僕としても、自分は役に立てるのか、そして、本当にその会社のことを好きで居続けられるのかがわかってきます。

でも、基本的にはそんなにうまくいかなくて、年に10事業案くらいに関わらせてもらうと翌年1社か2社、参画できる感じなので、単純に数だけ見れば失敗や役に立てない方が多いですよ。

-事業が立ち上がらないパターンとしてはどういうケースがあるのでしょうか?

守屋:代表者の心が折れてしまったり、そこまでいかなくても熱量が落ちてしまったり、そういったことから、全体の士気が下がってきてスピードに乗らない、メンバーが離散したとか、それこそ何となく立ち消え…とか、そういうケースが多いですね。そんなにきれいには立ち上がらないです、現実には。

あとは、例えば有資格者を巻き込んだりするとその資格にこだわってしまったり、顧問あたりに“お偉いさん”がいるとその人の意向が強く働いてしまったりしてビジネスが曲がってしまうことも多い。いくらでもあると思います、失敗の数だけ原因がある、という感じ。いろんなことが起きる中でどううまくやっていくのかという話だと思いますし、現存する事業ではそういったことがたまたまうまくいったというだけの話で、多くの場合はうまくいかないものだと思います。

あとはやはり、熱量と冷静さをバランスよく持っておく必要もあると思います。「この事業は絶対的に大事だ」と揺るぎない想いを持つことが大事である一方、世の中の消費者はあらゆる選択肢を持っており、その事業は多様な選択肢の中の一つでしかない、もっと言えば、消費者は何も選択しないという選択肢さえも持っている訳ですから。

-なるほど。守屋さんのクライアントの中には大企業も多いと思うのですが、大企業の中で新規事業を立ち上げる場合の難しさというのはありますか?

守屋:個人的には日本の大企業が日本人らしい方法で新規事業をうまく立ち上げられるようになるといいなと思っています。もちろん日本にも孫さんや柳井さんというような素晴らしい起業家もいらっしゃいますが、そういった個人の力に依存するのではなく、大企業なのですから大企業らしく、どちらかといえば組織力を活かして立ち上げる方が良いのではないかと。そういった新規事業の立ち上げスキームができればいいなと。

ベンチャーの起業についても、今までは自分で立ち上げてオーナーシップを持ってIPOを目指すという一本道しかありませんでしたが、最近は大手企業に新規事業を売却するという道もあったりしますよね。そういった実績を作りたいベンチャー起業家のための仕組みでもあり、大手企業からすると責任者が自分の経歴にバツを付けずに事業を立ち上げられるような仕組みでもある。そういったスキームをうまく作れたらいいなと思っていて、既に色々な企業と話をしています。うまくいくかはわかりませんが、とにかく日本の大企業には、日本らしい起業の仕組みを作った方がきっとうまくいくと感じています。

「やればやるほど未着手の案件が増えていく」という感覚があるうちは現役でいたい

「やればやるほど未着手の案件が増えていく」という感覚があるうちは現役でいたい

-独立後の営業活動はどのようになさっているのでしょうか?

守屋:最近いちばん多いのは、講演の仕事をした時にその会場に来ていた企業の方にお声がけいただくというパターンですね。今日ここに来る前に打合せしていた会社の場合、事業開発部の部長さんが新規事業のセミナーに行ったら講師が僕だった、ということが3回あったそうで、「3回も聞いたということはこの人とは縁があると思った」というのが始まりでした(笑)。

ただ、以前からお世話になっている、フリーランスのための仕事紹介会社からの紹介案件も大名だな、と思っています。直接ご依頼いただくケースが増えているとはいえ、それだけやっていては自分の守備範囲が狭まってしまうので。

-なるほど。しかし、ここまでうまくやっていらっしゃる個人の方というのはなかなかいらっしゃらないですよね。

守屋:そう言われることもあるのですが、そこまでうまくいっているかは分かりません。ただ、少しでもうまくいくように、努力はしているつもりです。例えば、フリーランスはピン芸人のようなものなので、だとしたら、自らの芸風を確立して且つそれを訴えないと、仕事は来ないと思うんですよね。芸風が分からない芸人は、キャスティングのしようがないじゃないですか。だから、自分の芸が何なのかをキチンと宣材資料にまとめるべきだと考えています。

自分の特徴を示すことで、相手に期待されるものと自分が提供できるものがピンポイントでマッチングできるようにもなります。自分のパフォーマンスが相手の期待値に届かないとお互いに不幸ですよね。僕は自己紹介資料を作ったことによって「受けない仕事」も明確にすることができたので、それ以降、不得意な分野の依頼を受けた場合は、仮に以前からお付き合いのある企業であったとしても、他の人に紹介することにしています。

ベンチャーの立ち上げの場合も同じことが言えます。僕は新規事業の専門家なので、成長期に入ったら役に立たないわけですが、会社側からすると「どうしてこれからという時に抜けるのか」ということになりますよね。ところが、初めから専門分野を明確にしていれば、専門性を活かせるフェーズが終わったら抜けるということを明確にした上で協力できるわけです。「自分は誰なのか」、「何が得意なのか」ということをきちんとまとめて、相手にもそれを伝える、つまり得意の切り出しをするのが専門家だと思うのですよね。我々は就職するわけではなくて、期間雇用される人間ですから、専門家として第一想起してもらうためには自分の宣材を作ってわかりやすく伝えないといけないと思います。

-新規事業のプロとして、最終的に挑戦してみたいことはありますか?

守屋:今やっていることがまさにそれですね。「新規事業をたくさん創りたい」、それだけです。僕がそうしたいというより、ミスミ時代にそういうふうに育てられたからこうなっただけだと思っています。つまり、僕自身が最初から新規事業を作りたかったかと言われても今となってはもうよくわからなくて、田口さんに20年間そのように育てられたから今こうなっているとしか思えません。

基本的に、新規事業をひとつ立ち上げると、その隣接地帯でまた新たな事業が見えてくる。「やればやるほど未着手の案件が増えていく」という感覚があり、この感覚があるうちは引退せずにやっていこうと思っています。もしこの先、「やればやるほどやるべきことが減っていく」という感覚になったら、それは新規事業の専門家としての感性が弱ってきていることを意味すると思うので、今のような「やればやるだけ手が回らなくなる」という感覚があるうちは、自分自身が創業役員として関わるというチャレンジを続けようと思っています。

 

 

-本日は本当に勉強になる刺激的なお話をありがとうございました!

素晴らしい実績を残していらっしゃるにも関わらず、「ミスミ創業者の田口さんに育てていただいただけ」、「目の前のことに必死に取り組んでいただけ」と謙虚に語る守屋さん。成功した仕事にばかり注目してしまいがちですが、その裏には失敗もたくさんあるというお話も印象的でした。

また、守屋さんは「今は大企業であっても倒れることはあるし、企業の内戦に巻き込まれ続けるのも大変なこと。得意技のある人は、それだけで勝負した方が、社会の価値であり、相手も喜び、自分も儲かって三方良しだと思います。なので、そういう道で生きていけている人もいるということはもっと発信していった方がいい」ともおっしゃっていました。まさにみらいワークスの考えと通ずるものがあり、みらいワークスも情報の発信者として、これからも“みらい”につながるさまざまなワークスタイルをお伝えしていきます。

 

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