副業(複業)を始めるIT人材が失敗しないために知るべきこと

作成日:2020/08/21

「働き方改革」が日本に広まるにつれ、ますます副業(複業)に取り組む人が増えています。副業経験者はすでに50%を超えている、という調査結果もあるほど(※1)。特に、このコロナ禍において本業がリモートワークに切り替わったり、事業計画の見直しなどで以前に比べて時間のゆとりができたことから、自然と副業に目が向くようになったなどという、環境の変化も大きく影響しているでしょう。

ITエンジニアやSE、ITコンサルタントといったIT系職種の方の中にも「これから副業(複業)にチャレンジしたい」と考えている方は多いのではないでしょうか?実際のところアプリ開発やWebサイト開発など、エンジニアやSEなどIT系職種の方が副業として始めやすい仕事も多いと言われます。

 

ちなみに、収入アップを目指して本業のほかに持つ仕事のことを、一般的に「副業」と呼びます。一方で「複業」はパラレルワークとも呼ばれ、本業となる複数の仕事を並行して進めるスタイル。もともとは収入をちょっと増やす「副業」が主流でしたが、最近は複業にも注目が集まっています。フリーランスの方が新たなキャリアを目指して「複業」を実践するケースもあれば、会社員の方でも転職や起業を目指して「複業」にチャレンジする人もいます

 

とはいえ副業や複業は、誰でもうまくいくとは限りません。  IT系ならではの課題も実はあります。そこで「これから副業や複業を始めたい!」と考えているITエンジニアやSE、ITコンサルタントの方に向けて、知っておきたい現状や失敗しないためのコツをまとめました。

 

 

目次

■エンジニアの副業(複業)の実態は「副業をしたいけど時間がない」

 

■ITエンジニアに向いている副業(複業)とは?

 

■副業や複業って稼げる?気になるお金の話
(1)副業での収入の平均額
(2)「スキルアップ」を目的にした副業も多い

 

■ITエンジニアやSE、コンサルタントが副業(複業)を探す方法とは
(1)クラウドソーシングサービス
(2)エージェントサービス

 

 

エンジニアの副業(複業)の実態は「副業をしたいけど時間がない」

 

実際、エンジニア関連の職種の人はどのくらい副業を実践しているのでしょうか?

人材派遣会社が2019年3月に行なった調査(※2)によると、エンジニア(IT・機電領域エンジニア)で副業をすでに実施している人は6.6%にとどまっています。非エンジニアの11%と比べて4ポイントも低く、意外にも副業をしていない人が多いという状況が見えてきます。

 

こうなると、なぜ副業をしないのか気になりませんか?副業をしない理由については、エンジニアでは「時間がない」が38%でトップ。非エンジニア系で副業をしない理由として「時間がない」と答えた人は26%なので、いかにエンジニアが時間を理由に副業にチャレンジできていないか、ということがわかります。一般的に副業や複業ができない場合、「会社が副業を認めていない」という理由が多いのですが、エンジニアは事情が異なるようです。

 

同じ調査結果によると「副業はしていないけれど、興味はある」という人は、エンジニアで約43%もいます(非エンジニアは41%)。つまりエンジニアは「副業に興味はあるけど時間がなくてできない」という状況が見えてきます。

 

この「時間がない」という問題は、深刻な事態になることも。

日本経済新聞でもITエンジニアが副業のために過重労働に陥り、本業に支障が出てしまったという事例が紹介されています(※3)。そもそもSEなどのITエンジニアやITコンサルタントといった職種は、もともと本業が長時間労働になりがち。時間管理がうまくできないまま副業を始めてしまい、生活が破綻するといったケースが多いようです。

 

時間のやりくりをして、どう副業や複業に取り組むか。ここがIT人材とって大きな課題と言えます。この課題をクリアするためには、大きく3つのポイントがあります。

 

(1)ムリなく副業(複業)に取り組めるように、仕事内容や働き方を選ぶ
(2)副業(複業)でどのくらい稼げるかなど、お金のことを把握しておく
(3)収入や時間など、自分の希望にあう副業(複業)を効率的に探す方法を知る

 

それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

 

※新型コロナウイルスによって社会情勢は大きく変化しています。ご留意の上お読みください。

 

ITエンジニアに向いている副業(複業)とは?

 

副業としての仕事には大きく2つのパターンがあります。

 

①本業と同じ仕事
②本業と関連はあるものの、内容は異なる仕事

 

SEやエンジニアの場合は、①の本業と同じ仕事をするパターンも多いかもしれません。しかしそうなると、やはり時間のやりくりに苦労することも多いようです。あるSEの方は、副業で本業とほぼ同じ開発業務を請け負い、週末の時間を副業に充てているそうです(※4)。週末を副業の時間に充てていて、月間で副業をするのは20~30時間になると言います。これはやや過重労働と言えるでしょう。このSEの方のように週末をほぼ副業に充ててしまうと、休息の時間が取れなくなってしまいます。

 

本業が忙しい、でも副業や複業も試してみたい、という方は②本業と関連しつつ異なる仕事の方がおすすめです。時間のコントロールがしやすいものから始めると、負担も少なく本業への支障が少ないでしょう。

 

例えばIT系で最近よくあるのが、SEなどを目指す人へプログラミングなどを教えるオンラインスクール講師の仕事。オンラインで生徒とやりとりをするため、場所の制約もほとんどありません。空いた時間を使ってできるという点でも始めやすいメリットがあります。

 

また開発そのものではなく、企業や個人へITコンサルティングを副業として取り組む、という方法もあります。大企業のシステム開発といった大規模な案件ではなく小規模なコンサルティングなら、短期のため副業でも対応できます。直接クライアント先へは訪問せず、リモートでコンサルティングをする案件なら副業としてチャレンジしやすいのではないでしょうか。

 

特にIT系人材が常駐していない中小企業では「ちょっとITの専門家に相談したい」というニーズが高まってきています。こうした短期のコンサルティング案件は「スポットコンサル」とも呼ばれていて、市場が伸びています。

 

本業の経験や知識を生かしながら他の仕事に取り組めるというのは、実は副業や複業のメリットでもあります。転職や独立などキャリアチェンジのきっかけにもなります。

 

 

副業や複業って稼げる?気になるお金の話

(1)副業での収入の平均額

副業や複業を考えたとき、どのくらい収入が増えるのかという点は気になる人も多いはず。

ある調査で現在副業している人に副業で得た収入を聞いたところ、平均月収は6.8万円、平均時給は1652.1円という結果が出ています(※5)。ただIT系は専門職のためIT系の副業に絞ると、この月収や時給といった数字はもう少し高くなることが予想されます。もちろん職種や仕事内容によっても違いますし、報酬の高い仕事を探せるかどうかによっても差が出てくるでしょう。

(2)「スキルアップ」を目的にした副業も多い

とはいえ、平均収入を見て「思ったほど稼げない…?」と感じる方も多いかもしれません。副業や複業で単に収入アップだけを狙っていくと、なかなか続けるのが厳しいとも言えそうです。収入以外のメリットにも目を向けていくことで、副業や複業のモチベーションが上がっていくのではないでしょうか。

例えば転職や独立に向けて、人脈を広げられる点は副業や複業の大きなメリット。また副業や複業にチャレンジすることでスキルアップのきっかけになることもよくあります。こうしたメリットは長期的に見れば収入アップにつながる可能性もあります。

 

なお副業や複業で収入が増えると、お金の管理も必要になってきます。特に正社員の方が個人的に副業や複業で収入を得ると、確定申告など必要な手続きも増えます。このあたりも手間がかかることを認識しておきたいところです。

将来フリーランスになることを検討している方にとっては、独立前にお金管理について実地で知識を得られる良い機会としても役立つことでしょう。

 

 

ITエンジニアやSE、コンサルタントが副業(複業)を探す方法とは

 

時間のコントロールがしやすく、それなりの収入につながる副業や複業を始めるには、仕事の探し方も重要なポイント。一般的に副業や複業と言えば、友人や知人の紹介で始める方も多いようですが、実はこの方法は要注意。直接取引となると、トラブルが起こったときにすべて自分で対応しなければなりません。また価格についても、友人や知人となるとなかなか価格交渉がしづらいのも事実。つい安価で受けてしまったというケースもよくあります。

 

こうした友人知人からの紹介以外で副業や複業を探す方法としては、現状クラウドソーシングサービスと、エージェントサービスという2つが一般的です。それぞれメリット・デメリットを理解した上で使っていきましょう。

(1)クラウドソーシングサービス

副業や複業を探す方法として、日本でも定着しつつあるのがクラウドソーシングサービス。Webサイトを通じて、仕事を請けたい人と発注したい人を仲介するのがクラウドソーシングサービス。フリーランスや副業をしたい会社員、主婦など幅広い人が利用しています。働き方が多様化する中、現在日本のクラウドソーシングの市場規模は急成長しています(※6 )。

 

クラウドソーシングサービスで扱われる仕事は短期間の小規模案件が中心です。そのた副業として始めやすい仕事が多いのが特徴。IT系ではWebサイトやアプリ開発サーバー構築といった案件が中心。またテクニカルライティングなど、開発以外の案件も掲載されています。

 

手軽に副業が探せる一方、報酬はやや低めの案件が多いという点はデメリットでしょう。またクラウドソーシングサービスの中には、仕事を受注する側が仲介手数料を負担するケースもあるのであらかじめ確認しておきたいところ。もうひとつ注意したいポイントは、発注する側のハードルも低い、企業だけではなく個人も発注できることもあり、多種多様なクライアントがいます。どんなクライアントか事前にしっかり確認しておきましょう。

(2)エージェントサービス

クラウドソーシングサービスは受注側と発注側が直接やりとりするのが基本ですが、キャリアコンサルタントなどが自分に合う案件を選んで紹介してくれるのがエージェントサービスの特徴。

従来は転職・人材派遣関連のエージェントサービスがほとんどでしたが、最近はフリーランスへIT関連の案件を紹介するサービスも増えていて、副業や複業を探す場合にも利用されています。さらに、地方での副業に特化して案件紹介を行なうエージェントサービス(https://www.skill-shift.com/も登場しています。

 

こうしたエージェントサービスを利用するメリットは、やはり自分で案件を探す手間が省けるという点。またエージェントサービス側で、ある程度案件を選定しているため安心感があります。サイトにも案件情報は掲載されていますが、キャリアコンサルタントに相談しながら選ぶことも可能。キャリアアップしたいというような、希望にあう案件を探しやすいでしょう。また単価が高い案件が多く、価格交渉などもエージェントサービスが代行してくれるなどのメリットがあります。

 

ただし優良な案件の紹介を受けるには、やはりプロフェッショナルとしてのスキル・経験が求められます。クラウドソーシングサービスは誰でも登録できますが、エージェントサービスはより高度な人材向けのため、登録のハードルは高いと言えます。またクラウドソーシングサービスを使うと、案件を受注した当日から仕事を始められることも多いのですが、エージェントサービスは契約などの手続きがあり、実際に仕事をスタートさせるまでそれなりの時間がかかります。

 

 

副業を解禁するIT系ベンチャー企業も出てきている中、エンジニアやSEなどのIT系職種の方は副業しやすいイメージがあるかもしれません。しかし現状を見ると、忙しくて時間が取れないということが大きなネックになっていることがわかります。中には副業に取り組んだ結果、過重労働に陥ったというSEの方の事例も。こうなると本業だけではなく生活にも支障が出てしまいます。

 

IT系の場合、短期的な収入アップを狙うより、まずは無理のない範囲でできる副業や複業から始めるほうが現実的です。そのためには本業のような開発業務よりも身軽にできる仕事にチャレンジするのも一つの方法。講師やコンサル業であれば、将来転職やフリーランスとして独立するキャリアにも大きく役立ちます。うまく自分の状況にあう副業や複業を選ぶのが成功のポイントです。

 

自分にあう副業や複業を探す方法も、今は増えてきました。「探す時間がない」「人脈がないし…」「営業は苦手」という人でも、全く問題ありません。クラウドソーシングサービスやエージェントサービスなどを使えば、新たな仕事に出会えるチャンスはたくさんあります。外部サービスを活用して、副業や複業にチャレンジしてみましょう。

 

※1参照:https://bit.ly/3giVgRk
※2参照:https://bit.ly/2YhV0vC
※3参照:https://s.nikkei.com/34jDf2N
※4参照:https://bit.ly/32frMyv
※5参照:https://s.nikkei.com/3hj4Swu
※6参照:https://bit.ly/3himXei

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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