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本当の豊かさとは何なのか? 元外資系コンサルタントがポスト資本主義となりうる新たなコミュニティ創造に挑む

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自分らしい生き方とは?働き方とは? この深遠なる問いに対する答えのヒントはこのインタビューの中にあるかもしれません。

みらいワークスがお届けする「プロフェッショナリズム」、今回のインタビューは山下悠一さん。コンサルティングファームでは知る人ぞ知る3日で12万PVをたたき出した伝説的なブログ「僕がアクセンチュアを辞めた理由」の筆者であると共に、2017年4月28日にオープンしたSHIBUYA CAST. APARTMENTの共同生活コミュニティ「Cift」のメンバーでもある山下さん。外資系コンサルティングファームを抜け、新しい価値観・世界観を持つコミュニティプラットフォームを運営する山下さんが考える自分らしい働き方とは?生き方とは?
独立・起業を目指す方のみならず、21世紀型の新しいライフスタイルに興味のある方にとって、刺激的で新鮮な価値観に出会えること間違いなしです。

今回のインタビューにご協力いただいたコンサルタント

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山下 悠一(やました ゆういち)
1978年生 / 男性 / 神奈川県在住

早稲田大学理工学部卒業後、2002年新卒で外資系コンサルティングファーム「アクセンチュア」に入社。10年以上に渡りコンサルティングファームの第一線で活躍。2008年にはコンサルタントとして活躍する傍ら、個人事業として鎌倉にて「ヨガサロン青空空間」を開業。2015年、アクセンチュアを退職後、資本主義システムの限界を痛感し、これからの生き方や社会への提言とともに鎌倉で自給的生活を始めることを宣言した「僕がアクセンチュアを辞めた理由」が大きな反響を呼び話題に。現在は、渋谷に新たにオープンしたSHIBUYA CAST. APARTMENTの共同コミュニティ「Cift」のメンバーであるとともに、東京と鎌倉のデュアルライフを楽しみながら、新しいライフスタイル、新しいコミュニティ創造、そしてこれら新たな創造者たちと企業との新しい共創モデルを構築し、実践している。

<共同コミュニティCift>
  http://www.cift.co/

ポスト資本主義社会を目指す実験的コミュニティをネットワーク化

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2015年に外資系コンサルティングファームのアクセンチュアをご退職された山下さんですが、現在はどのような活動を中心に行なっているのでしょうか?

山下さん(以下、敬称略):昨今、シェアリングエコノミーに代表されるように協働主義型の考え方が浸透してきていますよね?それは、労働をシェアする、住まいをシェアする、車をシェアするという個別的なものだけではありません。生活そのものを協働する、共創するという考え方のポスト資本主義となりうる「共同コミュニティ」が、現在全世界で300ヶ所程度登録されています。今僕らは日本全国を回って30ヶ所程度の実験的共同コミュニティを見つけ出し、それらをすべて可視化し、ネットワーク化することで、そういった協働主義型の新しいライフスタイルを体験できるようなプラットフォームを米国企業と提携して準備してきました。近年、シェアリングエコノミーの考え方が急速に普及していますが、いうなればエコビレッジのAirbnbといえばイメージしやすいかもしれませんね。

そのような自給自足型のエコビレッジ的なライフスタイルを求める動きは加速しているのでしょうか?

山下:日本も東日本大震災の折に、電気がなくなると東京でもコンビニやスーパーの在庫が3日しか持たないという事実を目の当たりにし、生活する上で実は東京の方がリスキーだということに気付き始める人が出てきました。本来、田舎で自給自足的に協働主義社会をつくれば、もっと豊かな生活ができるのではないか、と。そういった気付きを背景として、ポスト資本主義の社会を小さい単位の実験場所として“インテンショナルコミュニティー”、つまりはそれぞれが「俺はこういったビジョンの社会にしたい!」という意図を持ったコミュニティ創りの動きが各所で出始めているということだと思います。巨大なシステムに依存せずに、自分たちで自分たちの暮らしを手の届く範囲でつくるという実験ですね。

そういった共同生活を魅力的に感じる一方で、実際の生活を考えるとプライバシーの問題や共同生活だからこそ軋轢とかも生まれてきますよね?

「僕がアクセンチュアを辞めた理由」山下:もちろんそれはあると思います。ただ、それは共同体である以上は、やはり話し合いながら一つずつ解決していくものだと思いますよ。この「Cift」もそうですが、今の時点ではまだみんな「楽しいねー」とか言いながら過ごしている感じですが、そのうちイライラしてくると思うので(笑)。ある意味、家族ってそういうものなんじゃないですかね。仲良くなりすぎて、だんだん嫌いになる、それでもそこからますます繋がりが深まるといったこともあるじゃないですか。それは、こういったコミュニティも会社の組織も一緒だと思っています。

Facebookもそうですけど、最近ではどんどんプライバシーが丸裸になっていますよね。ただ、それによってサービスが個人にとって最適化されていっているわけです。自分がどんどん情報を提供することによって、自分の趣向に合った広告が表示されたり、情報がもらえたり。社会的にもそれは一緒で、プライバシーをどんどん開放することで、それによるベネフィットが得られる仕組みになっていく。あとはその線引きをどこにするかという問題だと思っています。今まではプライバシーを厳守して、個人を分断化していましたが、それによるさまざまな弊害、例えば無駄な消費孤独化が発生していたわけで、今はそのバランスがまた揺り戻している状況かなと思っています。

今後、山下さんが力を入れてやっていきたいことは、やはりこういった生き方・働き方を広く進めていきたいということなのでしょうか?

「僕がアクセンチュアを辞めた理由」山下:正直、そういった価値観は僕が広げていかなくても今の時代勝手に広がっていくものだと思っています。僕の使命として考えているのは、こういったまだオルタナティブな人たちがやっていることの魅力や必要性を「マスに繋げていく役割」だと思っています。

例えば、千葉のいすみ市にマクロビオティックの第一人者である中島デコさんが始められたコミュニティがあるのですが、そこでは自分たちで米や野菜はもとより、醤油や味噌なども自給しながら、ツリーハウスをつくったり、カフェを運営したりもしています。ここには財団やさまざまな人たちが支援していて、古民家をゲストハウスに改修しながら運営しているのですが、今度9月に僕が、ビジネスマンや起業家に対して、そのコミュニティで新しいライフスタイルを体験してもらいながら、自分自身のライフスタイルを見つめると同時に、そういった体験で感じる豊かさをビジネスの問題としてどう解決するのかを考え、共創するリトリートをやることになっています。

このような形で、オルタナティブ世界と既存の世界の接点を見つけて、それを繋げる活動を中心にやっていければと思っていますね。

それはいわゆる現在国が推し進めている「地方創生」の取り組みともつながるところはあるのでしょうか?

山下:その通りです。ただ、今の流れの地方創生は長続きしないと思っています。地方創生のあり方における問題の一つは、「移住者人数」をKPIを設定してしまい、地方自治体の施策は、それに縛られることで「自分のところには何人移住してきました」といったパイの取り合いの施策になりがちなことだと思っています。今後の日本は地方に限らず、東京ですら人口は減少していくことが見えているという中で、パイの奪い合いをやっていても本質的な解決にはならないはずです。だから僕らは「多拠点化」というのを志向しています。僕自身もこの渋谷のコ・リビングスペースである「Cift」で活動しつつ、自宅は鎌倉にあって、Ciftメンバーの拠点やネットワークしている各地のコミュニティに寄り添いながら国内外のどこでも居場所になる、という考え方と在り方を広めていければと考えています。

「ビジネスは大きい小さいではない」ことを教えてくれた鎌倉の地

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↑キッチンで、パスタを作ってくださる山下さん。とても手際よくおいしいお料理を作ってくださいました。

鎌倉に自分の生活拠点を置いたのはどういった経緯からだったのですか?

山下:そもそも僕はアクセンチュア時代からずっと鎌倉から通っているんですよ。その頃から朝はサーフィンしてから出勤するというライフスタイルでしたね(笑)。鎌倉に移住したきっかけは本当になんとなくなのですが、29歳くらいの時にマネージャーに昇格し、ある程度収入も増えてきて、色々なことに満足し始めた頃でした。そうなると次の目標がなくなって悩んでしまったんですよね。コンサルタントとして社会的に意義のある仕事をしている自負はあったものの「自分のライフスタイルは本当に満足するに値するのか?」ということを考え始め、その時に、自然との調和を求めてサーフィンが頭の中に浮かんできて、その流れで鎌倉に行きました。

行ってみたら自分でもびっくりするくらい幸せを感じたんですね(笑)。普段行くローカルのお肉屋さん一つとっても人と人との繋がりを感じられるようなあたたかいコミュニケーションがあり、まさに自分の求めるものがここにはあるような気がして、すごく感動したのを覚えています。そこから鎌倉が一気に好きになりましたね。

鎌倉に住み始めることで、変化した仕事観や人生観は何かありましたか?

山下:鎌倉では、はじめは男4人でシェアハウスをしていたのですが、平日は東京、週末は鎌倉という2拠点生活を続けていました。ただ、自分の生活スタイルを考えると、もうこれは東京の生活はいらないなと。東京の家賃分を減らしたお金で十分に鎌倉からの交通費にあてることもできましたし。そこから地域の自治会の役員になってみたり、そのシェアハウスでコミュニティの実験的なものを始めました。

その後、今の奥さんと出会い、ヨガのインストラクターをしていたこともあって、一緒にヨガサロンの経営を始めたんですよ。それもやっぱり地域のコミュニティに貢献したいというのが一番の理由でしたね。いわゆるファミリービジネスのような形で、他のインストラクターもお客さんも含めて一つの家族みたいな関係になっていって。それまではアクセンチュアで大企業を相手に大きな額のお金が動くビジネスに携わることが多かったのですが、そういった地域に根ざしたスモールビジネスの経験を通じてビジネスは大きい小さいじゃないな、そしてそこから生まれる幸せに大小は関係ないんだな、ということに気付きましたね。また、人と人とが繋がることに携わるビジネスの魅力に気付いた時期でもありましたね。

ワークライフポートフォリオで考えるライフスタイル

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山下さんのお話を伺っていると、「働き方」と「生き方」というのをどのように捉えているのか興味深くなるのですが、何か自分の中で整理している答えはありますか?

「僕がアクセンチュアを辞めた理由」山下:最近、やらせていただいている講演等では「ワークライフポートフォリオ」というフレームワークを伝えさせていただいています。広く伝わっている「ワークライフバランス」という考え方から抜け出し、縦軸に「お金が儲かる」「お金が儲からない」、そして横軸に「個人的」か「社会的」をとった4象限で自分の時間や労力というものをうまく分散して、そのバランスを自分で設計するべき、という考え方です。

人によっては、「自分はこの1つの領域だけで十分満足だ」という人もいると思います。例えば、儲からなかったとしてもすごく個人的な趣味だけに没頭することで人生が幸せだという考え方ももちろんありです。でも、多くの人には一定の欲深さがあるので、儲かることもやりたいし、儲からないけど趣味もやりたいし、という全方位的に求めるのが一般的だと思うんですよね。大事なのはそこに目をつぶらないことだと思っています。「社会貢献のためにNPOで頑張りたい!」とか「ヨガの先生になりたい!」といって会社を辞めてはみたけど、やっぱり全然儲からなかったからもう一回会社勤めをしよう、とかよくある話ですよね。そういった自分の欲求をきちんと全部プロットしてみて、自分のライフスタイルを考えようという話をしています。

なるほど。このフレームワークに当てはめることによって、自分自身の欲求を曖昧にせずに、求めるライフスタイルを見つめ直すということになるのですね。

「僕がアクセンチュアを辞めた理由」山下:更にいうならば、ライフプランもさまざまに成長していくものだと思っています。例えば「儲からない」とプロットされた自分自身の欲求に基づいた趣味のようなものでも、最高に情熱を注げてワクワクできることであれば、それを続けていくことで個性が磨かれセルフブランディングに繋がっていきます。そうすると徐々に「俺もそれが好き」「私も好き」といった仲間が出てくるじゃないですか。ニッチかもしれないけど、いつの間にか仲間ができてそれがコミュニティとなり、結果としてビジネスにつ成長する可能性が出来てくる。昨今は、こんな経路をたどるスモールビジネスの事例も多く出てきていると思います。

今までの社会はどちらかというとお金を稼ぐために、社会的に意義があるかどうかはわからないけどとりあえず生活のために稼ぐ、みたいな働き方によってストレス抱えている人が多かったと思います。結果として「儲かる」の領域のみで自分の時間を使い切ってしまい、趣味や自分自身がワクワクできるような何かがない、という人も多かったと思います。まさに僕の父の世代とかはそういった人が多く、仕事を辞めた途端に燃え尽きてしまったり。今は所属している会社がいつ倒産するかが分からないような時代です。そんな時代においては、このポートフォリオを自分自身でうまく設計し、バランスをとりながら生活していくことで、自分に適したライフスタイルを手に入れてほしいなと思いますね。

 

 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!

インタビューの最後、「最終的になりたい姿は?」という質問に対して、「すごく平和な家庭のお父さん」と屈託のない笑顔で答えてくれた山下さん。外資系コンサルティングファームにおいて長くビジネスの最前線で活躍され、現在はある意味それとは対称的な世界観の普及を目指している、そんな両方の価値観に触れてきた山下さんだからこそ、自分自身の人生の本当の豊かさとは何かに気付き、得られた答えなのだろうなと強く感じました。

自分にとって幸せな生き方とは何なのか?働き方はどうあるべきか?と悩んでいるビジネスパーソンにとって、新しい価値観に触れる刺激的なインタビューになったのではないでしょうか。

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