CSRとは?メリット・デメリット、企業の取組事例やSDGsとの違い
最終更新日:2024/11/13
作成日:2022/03/07
企業が継続的に成長するためには、環境や社会の発展と維持が欠かせません。企業は自社の利益追求だけに留まらず、環境や社会をよくするために活動する必要があるからです。そのため、多くの企業がCSR活動に取り組んでいます。CSRの具体的な意味、CSRのメリット、デメリット、国内と国際企業の取り組み事例などを紹介します。SDGsやサスティナブル、ボランティアの意味も改めて振り返りながら、CSRとの違いや関係性をわかりやすく解説します。
目次
■CSRが重要視される背景
(1)グローバル化と企業活動の拡大
(2)環境問題の深刻化
(3)企業不祥事の増加
(4)社会の成熟と価値観の変化
■CSRのメリット
(1)取引先との関係性強化
(2)企業のブランディング戦略
(3)従業員満足度の向上
(4)優秀な人材の確保
(5)コスト削減と業務効率化
(6)リスクマネジメントの強化
■CSRのデメリット
(1)人手が必要
(2)一時的な利益の減少
(3)業種によってはコスト増加
(4)効果測定の難しさ
(5)一貫性維持の課題
(6)組織的な負担
■国内企業のCSR取組事例6選
(1)ブリヂストン
(2)富士フイルム
(3)タケダ製薬
(4)ダイキン工業
(5)コマツ
(6)ホンダ
■国際企業のCSR取組事例3選
(1)スターバックスコーヒー
(2)Google
(3)Amazon
■CSRとSDGs・ボランティアの違い
(1)CSRとSDGsとの違い
(2)サステナビリティの意味や役割
(3)CSRとボランティア活動との違い
CSRの意味とは?
CSRとは「Corporate Social Responsibility」を略したもので、日本語に訳すと「企業の社会的責任」という意味です。なお、厚生労働省によるCSRの定義は以下の通りです。
「CSRとは、企業活動において、社会的公正や環境などへの配慮を組み込み、従業員、投資家、地域社会などの利害関係者に対して責任ある行動をとるとともに、説明責任を果たしていくことを求める考えかたです。」
簡単にまとめると、企業が自社の利益追求だけでなく、社会問題や環境保護などに取り組むべきという考え方です。
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CSRが重要視される背景
CSRが重要視されるようになった背景には、企業活動によってもたらされる環境汚染やエネルギーの消費など、さまざまな社会問題に対して消費者やNGOなどの団体から厳しい目を向けられるようになったことが挙げられます。
(1)グローバル化と企業活動の拡大
企業活動のグローバル化に伴い、企業の社会への影響力が著しく拡大しています。例えば、世界各地で事業を展開する多国籍企業が増加する中、特に発展途上国における労働環境や人権問題が深刻な課題として顕在化しています。
さらに企業は事業展開する地域において、税金納付による行政基盤への貢献や雇用創出を通じた経済発展など、経済面以外での影響力も増大させており、社会からは企業が果たすべき責任として、地域社会との持続可能な共生が強く求められる状況となっているのです。
(2)環境問題の深刻化
産業活動による環境負荷の増大を背景に、企業のCSRにおいて環境への配慮が最重要課題の一つとして位置付けられるようになっています。
深刻さを増す地球温暖化や気候変動、天然資源の過剰利用による枯渇の懸念、産業活動に起因する大気汚染など、地球規模で広がる環境課題の解決に向けて、企業には環境技術の革新や事業活動における環境負荷の低減など、より積極的な取り組みが強く求められています。
(3)企業不祥事の増加
製品の品質や安全性に関するデータの改ざん、重大な欠陥の発覚時におけるリコール隠し、投資家の判断を誤らせる粉飾決算、消費者を欺く産地偽装といった深刻な事件が発生する中で、企業には厳格なコンプライアンス体制の確立と、より高度な社会的責任の遂行が強く要請されています。
(4)社会の成熟と価値観の変化
経済的な豊かさが実現された現代社会の成熟に伴い、企業に対する人々の価値観や期待は大きく変化しています。
高度経済成長期には企業の売上高や利益といった業績のみで企業価値が評価されていた状況から、現代では持続可能な社会の実現に向けた貢献度や社会課題への対応力といった要素も重視されるようになっているのです。
企業には従来の経済的価値の創出に加え、環境保全や人権尊重、地域社会との共生など、多様な社会的価値の創造も強く求められる時代となっているといえるでしょう。
CSRのメリット
企業がCSR活動を行なうことによって得ることができる主なメリットについて、詳しく見ていきましょう。
(1)取引先との関係性向上
東京商工会議所が実施したCSRに関するアンケートによると、CSR活動に取り組んだことによるメリットとして、「販売先・納入先との関係強化」と答えた企業の割合が中小企業で6割程度、大企業でも4割程度に確認できます。
CSR活動を推進により消費者からの印象が良くなることで、より商品の売れ行きが上がる傾向があるそうです。結果として、納入先、販売先など取引先との関係性向上にもつながるでしょう。
(2)企業のブランディング戦略
CSR活動を実施することで、消費者や投資家などからの企業に対するイメージが向上する点も大きなメリットです。環境や社会問題に真摯に取り組むことで消費者からの信頼が向上すれば、商品やサービスを利用してくれる可能性が高まります。
また、それにより企業の収益が向上するため、投資家の印象も良くなり、資金繰りなどがスムーズになるなどブランディング戦略に役立つでしょう。なお、先ほどの東京商工会議所のアンケートでも、「企業のイメージ向上」が大きなメリットだという結果が出ています。
(3)従業員満足度の向上
CSR活動の実施によって、従業員満足度が向上する効果も期待できます。従業員自身が企業活動を通して、社会貢献している意識を持てることが理由です。さらに、従業員が自分の会社を誇りにもつことで、離職率の低下や生産性向上といったメリットにもつながる可能性が高くなります。
ちなみに、東京商工会議所のアンケート結果でも「従業員の満足度の向上」にメリットを感じている企業が多いという結果が出ています。
(4)優秀な人材の確保
CSR活動の実施によって、新卒の就活生や転職希望者など優秀な人材を確保しやすくなる点も大きなメリットです。従業員の満足度が向上することで社内の雰囲気が良くなり、口コミサイトなどで情報が共有されることによって、入社希望者が増える効果も期待できるでしょう。
少子高齢化の影響で年々労働人口が減少傾向にあり、企業における採用活動の重要度が高まっています。そのため、CSR活動の実施によって企業イメージを上げておかないと、採用活動で競合他社に後れをとる危険性が高くなることを、プロフェッショナル人材は肝に銘じておきましょう。
引用:東京商工会議所 「企業の社会的責任(CSR)」についてのアンケート調査 結果概要
(5)コスト削減と業務効率化
CSR活動の一環として環境負荷低減に取り組む企業は、省エネルギーの推進やペーパーレス化、廃棄物削減など、様々な取り組みを通じて経費削減を実現可能です。また、業務プロセスの見直しや効率化も並行して進められ、結果として長期的な経営コストの削減につながっています。
さらに、環境マネジメントシステムの導入やCSR活動に関する社内研修を通じて、従業員の環境意識や業務改善意識が高まり、日常業務における無駄の削減や効率化が自発的に進むようになる効果も期待できます。
(6)リスクマネジメントの強化
社会・環境面での取り組みを重視するCSR活動は、企業が直面する様々なリスクの事前把握や対策立案に役立っています。サプライチェーン全体での人権・労働問題への対応や、環境規制への適合状況の確認、地域社会との対話強化など、包括的なリスク管理体制の構築が可能です。
また、CSR活動を通じた情報開示の充実や、ステークホルダーとの対話促進は、企業の透明性向上にもつながり、レピュテーションリスクの低減に寄与しています。企業不祥事が多発する現代において、CSR活動を通じたリスクマネジメントの重要性は一層高まっています。
CSRのデメリット
CSR活動の実施については、デメリットの見通しをたて、リスクマネジメントが必要になるでしょう。CSR活動のデメリットとしてよく挙げられる3つを見ていきましょう。
(1)人手が必要
CSR活動を実施するためには、プロジェクトを推進する人手が必要です。しかし、労働人口の減少が多くの企業にとって課題になっており、CSR活動を実施したくてもリソースが割けないケースを散見します。
東京商工会議のアンケート結果においても、「人手の不足」をCSRのデメリットと感じている企業が多く、根深い問題といえるでしょう。特に中小企業などにおいては切実な課題です。
(2)一時的な利益の減少
CSR活動はドメイン事業とは別の活動になるケースも多く、そのためのリソースが別途発生します。そのため、一時的とはいえ収益悪化につながる可能性が高い点がCSRのデメリットです。
事業が安定しており資金が潤沢にある企業の場合、大きな問題にはならない可能性もあります。しかし、スタートアップの段階にある企業や事業収益が不安定な企業では、CSR活動の実施は厳しいケースも多いでしょう。
(3)コストの増加
先に紹介した東京商工会議所のアンケートでは、8つある回答項目の中で中小・大企業ともにデメリットへの回答結果として「コスト増加」が挙げられています。中小企業の73.8%、大企業の81.1%にものぼり、CSR活動のデメリットとして最も多い項目です。
企業によってはCSR活動によるコスト増加で、収益が減り会社の状況が悪化する場合も。最悪の場合、倒産に至るリスクもあるため、CSR活動を実施する際には、自社の経営状況を確認し影響範囲を考慮したうえで実施を判断しましょう。
(4)効果測定の難しさ
CSR活動の実施において、具体的な投資対効果を数値化することは非常に困難です。というのも、社会貢献や環境保護などの活動は、短期的な業績には直接反映されにくく、長期的な企業価値向上への寄与度を明確に示すことが難しい状況にあるからです。
数値化が難しい活動に対して経営資源を投入することへの社内外からの理解が得られにくく、活動の継続性を担保する障壁となっている企業も少なくありません。特に株主や投資家に対して、CSR活動の意義や重要性を説明する際に苦慮するケースが報告されています。
(5)一貫性維持の課題
CSR活動を開始した後、一定水準の取り組みを継続的に維持することは大きな課題となっています。社会からの期待や要求は年々高まる傾向にあり、活動の質や範囲を段階的に拡大していく必要性に迫られています。
また、経営環境の変化や業績の浮き沈みに関わらず、一度始めたCSR活動を急に縮小や中止することは、企業評価を大きく下げるリスクがあります。社会的責任を果たす取り組みとして始めたCSR活動が、逆に企業イメージを損なう要因となる可能性も指摘されてるため注意が必要です。
(6)組織的な負担
CSR活動の推進には、専門部署の設置や外部専門家の起用など、新たな組織体制の構築が必要となります。また、全社的な取り組みとして定着させるには、従業員への教育・研修プログラムの実施や、部門間の連携強化など、組織全体での取り組み体制の確立が求められます。
中小企業では既存の人員で対応せざるを得ないケースも多く、担当者の業務負荷増大や本来業務への支障が生じるなど、組織運営上の様々な課題が浮上しています。
国内企業のCSR取組事例6選
実際にCSR活動を実施している企業の事例を6つ紹介します。
(1)ブリヂストン
東京都中央区に本社を置く大手タイヤメーカー、「ブリヂストン」は「Our Way to Serve」というCSR方針に基づき、「Mobility(モビリティ)」 「People(一人ひとりの生活)」 「Environment(環境)」の3点を重視した社会貢献活動を世界中で行なっています。
日本では9か所の拠点に森林整備活動区域を設ける「エコピアの森」プロジェクトや、琵琶湖の水環境の保全を支援する「びわ湖生命(いのち)の水プロジェクト」などを展開しています。(※3)また、アメリカでは感染症拡大を防ぐためのタイヤ回収・リサイクル活動を実施しています。
(2)富士フイルム
大手精密化学メーカー「富士フイルム」はグループ全体でサステナブル経営を実現するために、2030年度をゴールとするCSR計画「Sustainable Value Plan(サステナブル・バリュー・プラン)2030(SVP2030)」を打ち立てCSR活動を実施しています。
具体的な活動としては、南阿蘇の「地下水保全活動」や中国、ベトナムの植林ボランティアなど、世界中でさまざまな活動が展開されている状況です。
(3)武田薬品
大手製薬会社の「タケダ」は「Takeda CARE Program(タケダ・ケア・プログラム)」と呼ばれるCSR活動を実施しています。同社のCSR活動は、誰一人取り残さない社会の実現を目標に掲げ、社会的に立場の弱い人々や、被災者に寄り添う活動をサポートしている点が特徴です。
例えば、がん患者さんや、そのご家族を支援する「リレー・フォー・ライフ(RFL)」、東日本大震災への支援など被災者・被災地支援をはじめ、「タケダ・ウェルビーイング・プログラム」や「タケダ・NPOサポートプログラム」といった、長期療養の子どもたち支援する団体へのサポートも積極的に行なっています。
(4)ダイキン工業
空調や空気清浄機を展開する大手メーカーである「ダイキン工業株式会社」も古くからCSR活動に取り組んでおり、2021年には戦略経営計画「FUSION25」を策定し、サステナブル社会へのさらなる貢献を目指しています。
同社のCSR活動は、企業と社会が持続可能な発展に向けた「価値提供のCSR」として「環境」「新価値創造」「顧客満足」「人材」の4テーマを重視している点が特徴です。具体的なCSR活動としては「カーボンニュートラルへの挑戦」や「2050年温室効果ガス排出実質ゼロに向けた活動」が挙げられます。
(5)コマツ
「コマツ」は事業ドメインである建設機械や鉱山機械の事業を介したCSR活動を実施しており、自社とステークホルダーの社会課題解決に取り組んでいます。同社のCSR活動は「生活を豊かにする」「人を育てる」「社会とともに発展する」という3点を重視している点が特徴です。
具体的な活動内容は、チリで社員食堂の廃油を燃料に再利用するプロジェクトや、インドの溶接職業訓練学校を支援するプロジェクト、バイオディーゼル燃料(BDF)プロジェクト、対人地雷除去プロジェクトなど多岐にわたります。
引用:小松製作所ー建築機械のコマツ/コマツについて/環境・社会活動(CSR)
(6)ホンダ
大手輸送機器メーカーのホンダは「2030年ビジョン」を掲げ、2050年に「存在を期待される企業」であるために、CSR活動を実施しています。
2030年ビジョンは「すべての人に、『生活の可能性が拡がる喜び』を提供する ̶ 世界中の一人ひとりの『移動』と『暮らし』の進化をリードする 」という言葉で表現され、「喜びの創造」「喜びの拡大」「喜びを次世代へ」という3つの重点項目に注力する点が特徴です。
同社の具体的なCSR活動としては、里地里山保全活動や車いす陸上競技支援、森林保全活動、Hondaビーチクリーン活動などが挙げられます。
国際企業のCSR取組事例3選
次に国際的な企業のCSR活動の事例も3つ紹介します。
(1)スターバックスコーヒー
世界的コーヒーチェーン店の「スターバックス」は、企業ミッションである「Our Mission and Values(Our Mission:人々の心を豊かで活力あるものにするために一人ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから、Our Values:私たちは、パートナー、コーヒー、お客様を中心とし、Valuesを日々体現します。)」に根差したCSR活動を推進しています。誰もが活躍できる社会の実現と、コーヒーを育む豊かな自然環境を保全することが目的です。
例えば、同社の代表的なCSR活動のひとつである「NO FILTER」プロジェクトは、先入観や思い込み、偏見などのフィルターを除外し、一人ひとりが認め合い、自分らしくいられる「インクルージョン&ダイバーシティ」を体現するものといえるでしょう。
引用:スターバックス コーヒー ジャパン/Social Impact
(2)Google
「Google」のCSR活動は、すべての人が最小限の資源でテクノロジーを最大限に活用できるための取り組みだと定義されています。また、人々が末永く暮らしていける環境を保持するために、毎年大規模な投資を行なっている点も特徴です。
例えば、カーボンフリーエネルギーへの移行や効率的なデータセンターの構築、全世界で6GWにも上る再生可能エネルギーを購入するなど、いかにもGoogleらしいCSR活動といえるでしょう。
引用:Googleのサステナビリティへの取り組み/Sustainability
(3)Amazon
「Amazon」は「地球上で最もお客様を大切にする企業になる」という経営理念を体現するために、CSR活動を実施しています。テクノロジー企業という同社の特性を活かし、革新的な技術やアイディアで社会課題を解決に取り組む点が特徴です。
同社のCSR活動の代表事例である「Amazon Future Engineer(アマゾン・フューチャー・エンジニア)」は、世界中の子どもたちにコンピューターサイエンスを教育するプログラムで、キャリアアップのチャンスを創出することによって経営理念を体現しています。
CSRとSDGs・ボランティアの違い
SDGsやサステナビリティ、ボランティアとCSRは、それぞれ混同されがちです。それぞれの違いを紹介します
(1)SDGsとの違い
「SDGs(Sustainable Development Goals)」は、日本語で接続可能な開発目標と訳されます。2030年までに持続可能で、より良い世界を目指す国際目標として、2015年9月開催の国連サミットにて採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された目標です。
つまり、サステナブルな世界を実現するための国際的な目標がSDGs、企業成長のために企業の社会的責任を果たす企業の活動がCSRというわけです。
(2)サステナビリティの意味や役割
サスティナブルから派生した「サステナビリティ(Sustainability)」とは、持続可能性という意味です。ただし、ビジネスにおいては、自社の利益を追求するだけでなく、地域の人々や周辺環境の維持にも注力するという意味が含まれます。そのため、CSRと近い意味を持つ言葉といえるでしょう。
サステナビリティの要素となるGRIスタンダードは、サステナビリティの3要素である経済、社会、環境から具体的な33のテーマを挙げたものです。企業がサステナビリティ経営を行なうひとつのガイドラインとして利用されています。
サステナビリティ・レポートとは、企業が行なったサステナブル経営のレポートで、社会や環境への貢献活動や事業活動、社内ルールなどを報告するためのものです。ちなみに、CSR活動を報告するレポートはCSRレポートと呼ばれ、企業視点の報告書であるのに対し、サステナビリティ・レポートは社会視点なのが違いです。
引用:外務省 SDGsとは?
(3)CSRとボランティア活動との相違点
CSR活動は地域の人々や環境に対する慈善活動でもあるため、日本ではボランティア活動と混同されるケースも多いのです。しかし、両者はまったく違うものです。
CSR活動は、企業の事業活動を存続させるために、人々や周囲の環境を維持、存続させるための活動です。そのため、CSR活動を行なった結果として企業の収益増加につながらなければ意味をなしません。
一方、ボランティア活動は非営利な慈善活動です。ボランティア活動を行うことで、企業の収益アップを期待するのは、目的が異なるといえます。
CSRで長期的な企業成長を
CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略語で「企業の社会的責任」と訳され、自社の利益追求だけでなく、地域社会や周辺環境の維持に努めるべきという考え方です。
CSR活動を実施することで企業が得られるメリットには、納入先・販売先との関係性向上や企業イメージの向上、従業員満足度の向上、優秀な人材を確保できる点などが挙げられます。しかし、CSR活動の実地には追加リソースやコストが必要になるため、企業によっては、実施したくてもできないケースもあるでしょう。
企業が継続的に発展するためには、地域社会や環境の継続的な維持、発展が欠かせません。そのため、CSR活動は短期的な収益につなげる活動というよりも、長期的視点で企業が成長するための活動だといえます。
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(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)