キャリアコンサルタントとはどんな仕事?資格の概要と養成講習の内容

最終更新日:2025/11/06
作成日:2016/11/02

働き方の多様化や人生100年時代を迎え、個人が自分らしいキャリアを築くことの重要性が高まっています。

 

そんな中で注目されるのが「キャリアコンサルタント」という専門職です。キャリアコンサルタントは、相談者一人ひとりの能力や関心、価値観を深く理解し、キャリアプランの設計や実現を支援する専門家です。

 

本記事では、キャリアコンサルタントが何をするのか、資格の概要や取得方法、養成講習で学べる内容について詳しく解説します。

 

目次

■キャリアコンサルタントとは
(1)キャリアコンサルタントの定義
(2)キャリアコンサルタントの役割
(3)キャリアコンサルタントを支える団体と育成の取り組み

 

■キャリアコンサルタントの具体的な仕事内容
(1)相談者の自己理解を深めるための対話
(2)キャリアプランの設計・助言
(3)組織や制度を活かした支援
(4)長期的な伴走によるサポート

 

■キャリアコンサルタント資格を取得するメリット

 

■キャリアコンサルタントになるために必要な資格要件
(1)試験を受けるための受験資格
(2)養成講習(キャリアコンサルタント養成講座)の概要

 

■キャリアコンサルタント試験の内容と難易度
(1)学科試験の出題傾向
(2)実技試験の内容と評価ポイント
(3)試験対策と注意点
(4)合格率と難易度の目安

 

■キャリアコンサルティング技能検定との違い
(1)キャリアコンサルティング技能検定とは
(2)試験内容と資格のレベルの違い

 

■キャリアコンサルタントの活躍の場
(1)企業(社内キャリア支援・人材育成)
(2)人材紹介・派遣会社
(3)大学・専門学校など教育機関
(4)公的職業支援機関(ハローワーク・自治体など)
(5)独立・開業してのキャリア支援

 

■キャリアコンサルタント資格の更新制度
(1)更新の周期と手続きの流れ
(2)更新講習の内容と要件
(3)継続学習が求められる理由

 

■キャリアコンサルタントの今後の展望

 

■まとめ

 

キャリアコンサルタントとは

こちらを向くビジネスパーソン3人

キャリアコンサルタントとは、個人の能力や関心、価値観を理解し、その人らしいキャリアを一緒に考え、実現を支援する専門家です。

 

2016年4月から国家資格となっており、資格を持ち、専門的な知識と技能を持つ者だけがキャリアコンサルタントと名乗ることができます

 

ここでは、キャリアコンサルタントとは何か、どんな役割を持ち、どのように社会で活躍しているのかについて解説します。

 

キャリアコンサルタントの定義

厚生労働省は、キャリアコンサルタントをキャリアコンサルティングを行う専門家としています。(引用:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」)

 

また、職業能力開発促進法では、キャリアコンサルティングを労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことと定義しています。(引用:職業能力開発促進法

 

資格を持たない者は「キャリアコンサルタント」を名乗れない名称独占資格であり、国に認められた専門性と信頼性を保証します。

 

キャリアコンサルタントの役割

キャリアコンサルタントの役割は、相談者が自己理解を深め、キャリアに関する課題解決や意思決定ができるよう支援することです。対話を通じて興味・価値観・能力を明確にし、職業情報や労働市場の動向を提供します。

 

また、キャリアプランの作成や必要なスキル習得に向けた助言を行い、個人が主体的にキャリアを選択できるよう伴走します。

 

企業内では従業員のキャリア自律を促し、組織全体の活性化にも寄与します。

 

キャリアコンサルタントを支える団体と育成の取り組み

キャリアコンサルタントは専門性が求められる職業であり、資格取得後も継続的な学びが欠かせません。

 

そのため、日本キャリア開発協会(JCDA)やキャリアコンサルティング協議会(CC協議会)など、厚生労働大臣に登録された登録試験機関が、国家試験の実施や講習・研修を通じてキャリアコンサルタントの育成を支えています

 

特にJCDAでは、傾聴力や自己理解支援など実践的スキルを磨く研修を実施し、資格取得後も成長を支援しています。

 

また、女性や高齢者、外国人労働者など多様な人材に対応できる支援者の育成も進められており、こうした取り組みがキャリア支援の質と社会的信頼の向上につながっています

 

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キャリアコンサルタントの具体的な仕事内容

対面で会話するビジネスパーソン

キャリアコンサルタントの仕事は、相談者のキャリア形成を支援するのが中心です。ここでは、具体的にどのような業務を行っているのかを詳しく解説します。

 

相談者の自己理解を深めるための対話

キャリアコンサルタントは、まず相談者との面談を通じて、その人の興味・価値観・能力・経験などを丁寧に引き出します。質問やワークを用いて自己理解を促し、相談者自身が自分の強みや課題を整理できるようサポートします。

 

これにより、キャリア選択や今後の行動方針を明確にする基盤を作ります。

 

また、相談内容や状況に応じて、厚生労働省が示す指針やJCDAの研修で学んだ専門知識を活用し、理論に基づいた信頼性の高いアドバイスを行います。

 

キャリアプランの設計・助言

キャリアコンサルタントは、相談者の目標や希望に基づき、現実的かつ実行可能なキャリアプランを設計します。

 

また、必要な資格やスキルの取得計画、業務経験の積み方、転職やキャリアチェンジのタイミングなどを具体的に助言します。

 

単に方向性を示すだけでなく、相談者が主体的に行動できるように計画の落とし込みや優先順位の整理も行い、実践的な支援を提供します。

 

組織や制度を活かした支援

企業内では、従業員のキャリア形成を支援する研修やセミナーの企画・運営、人事評価制度や教育制度の整備への関与なども重要な仕事です。

 

教育機関では学生に対して就職活動支援やキャリア教育の授業運営を行い、公的職業支援機関では求職者の能力や希望に応じた職業紹介や職業相談を担当します。

 

これらの活動は、相談者個人の成長だけでなく、組織や社会全体の人材活用にも貢献する役割を担います

 

長期的な伴走によるサポート

キャリアコンサルタントは、相談者の人生全体にわたってキャリア形成を支える伴走者として機能します。転職や昇進、ライフステージの変化などキャリアの転機に応じて助言を提供し、状況に合わせたキャリア調整を支援します。

 

また、JCDAの認定制度や研修で得た専門的スキルを活用し、科学的根拠に基づくアドバイスを継続的に行うことで、相談者が長期的に主体的なキャリア形成を行えるようサポートします。

 

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キャリアコンサルタント資格を取得するメリット

ファイルを手に話し合うビジネスパーソン

キャリアコンサルタント資格を取得する最大のメリットは、専門的な知識と技能を公的に証明できる点です。

 

資格取得によって、企業や教育機関、公的機関などでキャリア支援に関わる際に信頼性が高まり、実務上の権威として活用できます。

 

また、資格取得の学習過程では他者への支援スキルだけでなく、自分自身のキャリアを見つめ直す機会にもなり、将来の職業選択やキャリア形成の方向性を整理できます

 

さらに、資格保有者は企業内での人材育成やキャリア研修の担当者としての役割を担えるほか、学校や公的機関での就労支援活動にも従事できます。

 

経験を積めば、独立・開業して個人でキャリア支援を行うのも選択肢として考えられます。

 

キャリアコンサルタントになるために必要な資格要件

本の上に置かれた電球

キャリアコンサルタントとして活動するためには、国家試験に合格し、キャリアコンサルタント名簿に登録する必要があります

 

国家試験を受験するためには、厚生労働大臣が認定する養成講習を修了する、もしくはキャリアコンサルティングに関する一定の実務経験を有するなど、定められた受験資格を満たすことが求められます。

 

ここでは、キャリアコンサルタントがどんな仕事なのか、制度の概要と各要件について詳しく見てみましょう。

 

試験を受けるための受験資格

キャリアコンサルタントの国家試験の受験資格には、大きく分けて3つの条件があります。

 

1つ目は、厚生労働大臣が認定する養成講習を修了することです。これは、実務経験がない方が資格を取得するための代表的なルートです。

 

2つ目は、労働者の職業選択や職業生活設計などに関する相談業務で、3年以上の実務経験を有していることです。ここには、企業の人事部門での面談業務や大学のキャリアセンターでの相談業務などが含まれます。

 

3つ目は、キャリアコンサルティング技能検定(キャリアコンサルティング職種)の1級または2級、もしくはその学科試験または実技試験に合格していることです。これらのいずれかの条件を満たすと、国家試験への挑戦が可能になります。

 

養成講習(キャリアコンサルタント養成講座)の概要

キャリアコンサルタント養成講習は、実務経験が十分でない方が国家試験を受けるために必要な厚生労働大臣認定の講座です。

 

講習時間は合計150時間以上と定められており、キャリアコンサルティングの理論やカウンセリング技法、関連法令、労働市場の知識などが体系的に学べます。

 

講習は座学での理論学習と、面談スキルを養う演習(ロールプレイング)で構成されており、実践力の向上を重視しています。

 

受講形態は、週末や夜間に通学するコース、オンライン学習と通学を組み合わせたコースなど多様で、働きながらでも受講しやすい環境が整っています。

 

この講習を修了することで、国家試験に必要な知識と実践的な技能を身につけ、キャリアコンサルタントとして活動するための土台を築けるのです。

 

参考:厚生労働省「キャリアコンサルタントになりたい方へ

 

キャリアコンサルタント試験の内容と難易度

書類を見ながら悩む女性

キャリアコンサルタント国家試験は、学科試験と実技試験の2つで構成され、両方に合格する必要があります。

 

ここでは、学科試験と実技試験の内容や評価のポイントを順にみていきましょう。

 

学科試験の出題傾向

学科試験は、50問の四肢択一マークシート方式で行われ、70点以上で合格となります。

 

出題範囲は大きく四つの分野に分かれます。「キャリアコンサルティングの社会的意義」「必要な知識」「必要な技能」「キャリアコンサルタントの倫理と行動」です。

 

具体的には、キャリア理論、カウンセリング技法、労働市場の動向、労働関連法規、メンタルヘルス、自己啓発法など、多岐にわたる知識が問われます。

 

過去問題を分析し、傾向を把握しつつ、各分野の要点を正確に理解することが重要です。

 

実技試験の内容と評価ポイント

実技試験は論述試験と面接試験(ロールプレイング)の2種類で構成されます。

 

論述試験では、逐語録を読み相談者の課題を把握し、支援方針を論理的に記述する能力が評価されます。

 

面接試験では、15分間のロールプレイングと5分間の口頭試問で行われ、主訴の把握、展開の具体性、傾聴などの観点で評価されます。単に知識を示すのではなく、相談者中心の姿勢で対話できるかがポイントです。

 

相談者が自らの課題に気づき、解決に向け主体的に行動できるよう促すスキルが求められます

 

試験対策と注意点

学科試験対策では、過去問分析による傾向把握が不可欠です。自分の弱点分野を特定し、重点的に学習しましょう。関連法規や制度は改定される場合があるため、最新情報の確認も重要です。

 

実技試験では、論述試験は逐語録の読み取りと支援方針の記述練習、面接試験は傾聴・質問技法・相談者への共感的対応の練習が必須です。

 

家族や友人に相談者役を依頼して模擬面談を繰り返すことや、自分の面談を録音・録画して改善点を確認する方法が有効です。

 

試験範囲が広いため、計画的な学習が合格の鍵です。直前になって慌てて詰め込むのではなく、日々の学習習慣を身につけ、知識とスキルを着実に定着させるのが重要です。

 

合格率と難易度の目安

キャリアコンサルタント国家試験の合格率と難易度について、令和6年11月実施のデータをもとに見ていきましょう。

 

先述したように、試験は学科試験と実技試験の2つで構成され、両方に合格しなければなりません。

 

学科試験では受験者5,516人のうち3,295人が合格し、合格率は59.7%でした。一方、実技試験では受験者5,544人中3,737人が合格し、合格率は67.4%となっています。

 

また、学科・実技試験を同時に受験した4,430人のうち、両方に合格したのは2,231人で、合格率は50.4%でした。

 

この数字から、キャリアコンサルタント国家試験は国家資格の中では比較的挑戦しやすい側面もありますが、決して簡単に取れる資格ではなく、両試験を通じて実践的な知識と技能が求められることがわかります。

 

養成講習で学んだ内容を活かし、計画的に対策を進めるのが合格への近道と言えるでしょう。

 

参考:厚生労働省「第27回キャリアコンサルタント試験結果の概要

 

キャリアコンサルティング技能検定との違い

開いたノートと積みあげられた書籍

キャリア支援の分野には、「キャリアコンサルタント」と「キャリアコンサルティング技能検定」という2つの公的資格があります。 どちらも国が関与していますが、位置づけは異なります。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

 

キャリアコンサルティング技能検定とは

キャリアコンサルティング技能検定は、キャリア支援に関する専門知識と実践スキルを、より高い水準で証明する国家検定です。

 

等級は1級と2級に分かれており、2級は個人に対して質の高い相談支援を行える「熟練レベル」、1級は他のキャリアコンサルタントの育成や組織支援も担える「指導レベル」の技能を証明します。

 

この資格は、キャリアコンサルタントとしての実務経験を積んだ後、さらなる専門性の向上やキャリアアップを目指す人にとって、大きなステップアップの目標となる資格です。

 

試験内容と資格のレベルの違い

キャリアコンサルタント国家資格が「基礎から標準レベルの知識と技能」を評価するのに対し、キャリアコンサルティング技能検定では、より実践的で高度な専門性が求められます。

 

たとえば、技能士2級には、複雑な課題を抱える相談者に対して、課題の本質を見抜き、多面的な視点から支援できる力が求められます。

 

これは、表面的な問題解決にとどまらず、相談者の価値観や人生観にまで踏み込んで支援するスキルを意味します

 

一方、技能士1級は、個人支援だけでなく、企業や教育機関などの組織におけるキャリア開発プログラムの設計や、他のキャリアコンサルタントを指導・育成する役割も担います。

 

いわば、キャリア支援の現場をリードする「プロフェッショナル中のプロフェッショナル」と言えるでしょう。

 

このように、キャリアコンサルタント資格がキャリア支援の入り口となる基本資格であるのに対し、キャリアコンサルティング技能検定は、その上位段階として、より高い専門性と実践力を備えた人材を育成・証明するための資格です。

 

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キャリアコンサルタントの活躍の場

笑顔の男女5人

キャリアコンサルタントの資格を活かせるフィールドは多岐にわたります。さまざまな分野で、どのような役割を担うのかを見ていきましょう。

 

企業(社内キャリア支援・人材育成)

企業内のキャリアコンサルタントは、人事部門や人材開発部門などに所属し、従業員一人ひとりのキャリア形成を支援します。 主な業務は、キャリア面談の実施やキャリアパス相談、自己申告制度の運用などです。

 

また、個人対応にとどまらず、キャリア開発研修の企画・実施や管理職向けの部下育成研修など、組織全体の人材育成にも関わります。

 

従業員のキャリア自律を促し、個人の成長と組織の発展の両立を目指す重要な役割を担います。

 

人材紹介・派遣会社

人材紹介・派遣会社でのキャリアコンサルタントは、求職者と企業をつなぐ架け橋です。

 

求職者には、面談を通じて経験や価値観、希望を丁寧にヒアリングし、最適なキャリアプランを提案します。 履歴書や職務経歴書の添削、面接対策といった実践的な支援も行います。

 

一方、企業側には、採用ニーズに合った人材の提案や、長期的な視点でのマッチングを支援します。

 

単なる「紹介」ではなく、双方のキャリア形成を見据えたサポートができる点が特徴です。

 

大学・専門学校など教育機関

大学や専門学校では、キャリアセンター職員やキャリアカウンセラーとして、学生の進路や就職をサポートします。 主な業務は、自己分析の支援、業界・企業研究のアドバイス、エントリーシートの添削、模擬面接の実施などです。

 

また、キャリア教育や就職ガイダンス、業界研究イベントの企画・運営も担います。

 

学生が早い段階から自分の将来を主体的に考えられるよう支援し、社会へのスムーズな移行を支える役割を果たします

 

公的職業支援機関(ハローワーク・自治体など)

ハローワークやジョブカフェ、地域若者サポートステーションなどの公的機関でも、キャリアコンサルタントは欠かせません。 若年層から中高年、育児や介護と両立する求職者、障害を持つ方など、幅広い層の相談支援を行います。

 

具体的には、職業相談、求人紹介、職業訓練の案内、応募書類の作成支援、面接練習など。

 

公的な立場から一人ひとりの就労を支援する社会的意義の高い仕事であり、地域の雇用安定にも貢献します。

 

独立・開業してのキャリア支援

経験を積んだキャリアコンサルタントの中には、独立して活動する人もいます。 個人向けのキャリア相談やコーチング、転職支援、履歴書作成サポートなど、自分の専門分野に特化したサービスを展開できます。

 

また、企業と業務委託契約を結び、外部コンサルタントとして社員面談や研修講師を務めるのも可能です。セミナー登壇や執筆活動など、専門家として情報発信を行う働き方も増えています。

 

自分の強みを活かして活動の幅を広げられる、自由度の高いキャリアパスです。

 

 

キャリアコンサルタント資格の更新制度

チェックマークがある積み木を右肩上がりに並べる様子

キャリアコンサルタント資格は、5年ごとに資格登録の更新が義務付けられている国家資格です。

 

これは、キャリア支援を取り巻く労働市場や法制度が常に変化するなかで、専門家として最新の知識とスキルを維持することを目的としています。

 

ここでは、更新の流れや必要な講習内容を詳しく見ていきましょう。

 

更新の周期と手続きの流れ

キャリアコンサルタントの登録期間は5年間で、更新時には厚生労働大臣が指定する更新講習を修了し、更新申請を行う必要があります。

 

登録有効期間の満了日の90日前から30日前までの期間に、講習修了証明書などの必要書類を添えて更新申請を行います。

 

更新を怠ると登録が失効し、「キャリアコンサルタント」の名称を名乗ることができなくなるため、期限に余裕をもって準備を進めるようにしましょう。

 

更新講習の内容と要件

厚生労働省の定めによると、更新登録を継続するためには以下の講習要件を満たす必要があります。

 

  • ・知識講習:8時間以上(労働関連法令、労働市場の動向、キャリア理論など)
  • ・技能講習:30時間以上(面談演習、ロールプレイング、ケーススタディなど)

 

このため、合計38時間以上の講習受講・修了が更新の条件となります。

 

なお、キャリアコンサルティング技能検定1級合格者などについては、技能講習(30時間以上)の一部免除が認められています。

 

参考:厚生労働省「キャリアコンサルタントとして活動している方へ

 

継続学習が求められる理由

キャリアコンサルタントは、人の働き方や生き方を支援する専門職です。労働市場や社会環境が変化する中で、常に最新の知見を学び直すことが求められます

 

この更新制度は、単なる手続きではなく、専門家として成長を続けるための仕組みでもあります。

 

定期的な学びを通して、自らの支援スキルを高め、相談者の多様なニーズに応えられるようになることが、キャリアコンサルタントとしての信頼と価値を高める鍵といえるでしょう。

 

キャリアコンサルタントの今後の展望

ファイルを抱えている笑顔の女性

働き方の多様化や人生100年時代、雇用の流動化などの社会的変化により、個人のキャリア形成を支援する専門家の重要性は今後ますます高まると考えられます。

 

企業では、従業員の定着率向上や生産性向上の観点からキャリア自律支援が重視され、教育機関や公的機関でも専門的なキャリア支援へのニーズが拡大しています。

 

AI技術の進化により一部の業務が自動化される可能性がありますが、個々の価値観や感情に寄り添う対話による支援は人にしかできません

 

常に新しい知識やスキルを学び続ける姿勢があれば、キャリアコンサルタントは今後も多様なフィールドで活躍できると予測されます。

 

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まとめ

打ち合わせをするビジネスマン

キャリアコンサルタントは、個人や組織のキャリア形成を支援する専門家です。多様な働き方やライフステージに寄り添える職業で、企業内の社員支援、人材サービス、教育機関、公的機関など、活躍のフィールドは幅広く広がります。

 

経験を積めば、独立・開業してフリーランスとして活動するのも可能です。転職を検討している方は、企業での経験を活かし、より幅広い職場で活躍の場を広げられます。

 

フリーランスとしては、個人向けカウンセリングや企業研修、コーチングなど、自分の得意分野を活かした自由度の高い働き方が実現可能です。資格で専門性を活かしつつ、自分らしい働き方やキャリアを選びましょう。

 

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(株式会社みらいワークス フリーコンサルタント.jp編集部)

 

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