VUCA~誰も予想できない世の中の変化。前進しながら修正する時代の到来~

作成日:2020年9月24日(木)
更新日:2020年9月24日(木)

一生安泰など存在しない時代へ。常にアップデートする意識を持ち続けたい。

9月も残りわずかですね。みらいワークスにとっては、今期最後の月となり、来期の事業計画や中期経営計画など、今後に向けて社内の動きも活発な月となりました。

 

この「計画」についてですが、計画は立てるためにあるのではなく実行するためにあるものです。至極当然のことですが、計画することばかり夢中になってしまい、肝心の実行の部分がおざなりになってしまう…ということは、意外とよく起きているのではないでしょうか。

 

計画を立てるのはもちろん重要ですが、本当に大切なのはそれに沿って実行することであり、実行した結果どうであったかによって計画を見直すことです。

 

しかし、実行した結果の検証にかける時間が、計画を立てた時間の長さに対してとても短いというのはよくある話であり、国の取り組みでも見られることかと思います。

 

今の時代、戦略よりも「どうやって実行していくか」が重要な時代になってきているのではないでしょうか。

VUCA(ブーカ)という言葉でも表現されていますが(※1)、今、この世の中は不確実性が高く、これから先どうなっていくのかがわからない時代になってきています。計画を立て実行しようとしても、世の中が予想通りに進むことはまずないでしょう。

だからこそ、一歩進んだ先で方向を修正し、また進んでは修正するというように、実行していく中で前進と修正を繰り返していかなければならないのです。

 

前述した通り、戦略や計画はもちろん重要ですが、戦略以上に実行に移しながらPDCAを回していくことが大切です。今回の新型コロナウイルスも然りですが、環境などの前提条件が変化したのであれば、すぐに戦略を変化させ修正し、また前に進んでいく。そんな考え方が必要とされる時代になってきていると感じています。

 

「戦略を変えるなんて一貫性がない」と思われるかもしれませんが、世の中が変われば変えなければならない、不可抗力への対応として必要なことなのではないでしょうか。

 

 

私が新卒で働き始めた20年ほど前、先輩コンサルタントによく言われていたのは「10年後どうなりたいか。どんな自分でありたいのか常に考えながら行動する」という教えでした。

これは正しくもありますが、今の時代はその予想通りにはならないと思いながら前に進んでいかなければならないとも思います。

 

 

例えばリーマンショック。2000年に働き始めた時に、世の中があれだけ変わるなんてことを誰が想像できるでしょうか。

働き始めた11年後に震災が起きることや、日本人の価値観が変化し働き方に対する価値観も多様化するということを、予想できるはずがないのです。

重要なのは、常に自分自身をアップデートし続けることや、前を向いて進み続けること、自分を成長させ続けることなのだと思います。我々が共に仕事をさせていただいているご登録者の方々も、常にスキルを磨き続けていらっしゃいます。ご自身の特定領域で腕を磨き続ける方もいれば、新しい領域にチャレンジする方もいます。

 

しかしそのスキルを磨くということに関しても、時代と共に変化が生まれます。

例えばプロジェクト管理、プロジェクトマネジメントの能力というのは、これまでは普遍的なスキルであり、プロジェクトは違えどどこに行っても通用するポータブルスキル(※2)と言われていました。

しかし、今回の新型コロナウイルスで多くのプロジェクトがリモートワークになったことによって、その状況は一変しました。

対面での強いネゴシエーションやいわゆる根回しが得意だった人が、オンラインになった途端にガクッと力が落ちてしまうケースがあるのです。これまでのやり方に加えて、オンラインでの戦い方を身に着けなればならない、そんな時代に変化しているのです。

 

このように、「どこでもやっていけるだろう」と思える技術を身に着けていても、常に磨き続ける必要があります。これだけ変化にとんだ時代だと、一生これで安泰といえることはまずないと思わなければなりません。

 

私の知人で、役職ある立場でありながらも、自身のスキルの陳腐化を危惧しスタートアップ企業で副業を始めた方がいます。

鋭い感度をもち、ビジネスのど真ん中で舵取りするには現場を知る必要がありますが、本業は役職ある立場のため、自社で現場に立つことは叶いません。そのため、自社ではなく他社でその経験ができる場所を探したのです。

副業についてとても楽しそうに語ってくれる姿を見て、本気でスキルを磨きたい、保ちたいという気持ちがあれば方法はさまざまあるのだなと考えさせられました。

自分の腕を磨き続けるための場面をどうやって作っていくかという点について、もう一つ事例をお話しします。

 

 

副業プラットフォーム『Skill Shift』の事例で、某生命保険会社のマーケティング部長の方のケースです。

 

この方は、旅行のインバウンド事業を行なっている企業のマーケティングを副業で支援しています。副業を始めた理由は、「本業ではできないことができる環境に入り、自身の腕を鈍らせないこと」でした。

 

金融業界の場合、どうしてもマーケティングには多くの規制がかかります。合わせて、前述した知人と同様役職ある立場のため現場仕事から遠のいてしまうという悩みもあったようで、それらを解消すべく、本業とは違い自由にいろいろできそうなインバウンドのマーケティングを選んだとのことでした。

 

マーケティングを専門にやっていくためには、環境はどうあれその領域の知見を鈍らせるわけにはいきません。本業では使うことのできない手法であっても知る必要がありますが、それに触れる機会がなければ腕は鈍ってしまいます。

今回の副業は、本業でできないことを実践でき、またスキルを磨く場所としても役立ってくれているというわけです。

 

当社に登録してくださっているプロフェッショナル人材の皆様も、同様に高い意識をもってご自身を磨き続けていらっしゃいます。その皆様と相対している私自身も、同様の姿勢で成長を続けなければならないと強く思いますし、みらいワークスの仲間にもそうあってほしいと願っています。

 

当社の行動指針である「みらイズム」には「挑戦しながら成長しよう」という考え方があり、プロフェッショナルな人材として成果を出し続けるためにはどのような姿勢であるべきか、どのような心構えを持つべきかを示しています。

 

フリーランスや地方創生のマーケット、そして新しい働き方。我々が世の中に新しい形を提案する中においては、これからもさまざまな変化や戦いがあるでしょう。

変化に対して前のめりで取り組んでいくことや、挑戦を繰り返しながら成長し続けることを大切にしなければならないと強く思います。我々自身も変化と学びを繰り返し、またそれを来年もその先もずっと続けていくことを覚悟し、これからも前に進んでまいります。

 

<参照>
※1:Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の4つのキーワードから頭文字を取った言葉。
※2:「どんな業種・業界に転職しても通用するポータブルスキルとは」https://freeconsultant.jp/column/c179