“主体性”とは~自分が変わると周りも変わる~

作成日:2017年5月30日(火)
更新日:2017年7月12日(水)

「あの人はわかっていない。上司は何もわかってくれていない。」その原因は自分にあるかもしれません。

みなさん、就職活動などのタイミングで“自己分析”を行なわれたことがあると思います。大人になってから再度やってみる機会はなかなかありませんが、学生の時と大人になってからでは結果も違ってきますし、何歳になってやっても良いものです。もちろん持って生まれた普遍的な性格などもあると思いますが、成長と共に後天的に築かれた性格や特性は、定期的に振り返ると自分を見直すきっかけになります。社会人になると価値観が変わりますし、自己分析は、“どう変わってきたか”を確認して“次にやるべきこと”を決めるための一助にもなります。

 

私は、30歳になったときに改めてやってみました。起業を決める前、全国を旅している時です。旅の合間にメモをとりながら自分と向き合いました。その結果見えてきた、直した方がいいと思ったところととことん向き合い、修正するよう努めました。自分の“考え方”や“思考の傾向”を分析した結果“何故その考え方に至ったのか”答えを出したことは、腹落ちしていて納得ができているので性格改善に役立ったことを覚えています(なかなかすぐには直せずにいた部分もありますが・・・)。
以前、自分の性格で直したいと思い改善したところ、それは『自分がやるつもりでいたことを誰かから指摘されると、ついついイラっとしてしまう』ところです。この考えは改めようと思いました。
相手に対してイラっとする原因はどこにあるのでしょうか?「あの人はわかっていない。上司は何もわかってくれていない。」といった考え方をしてしまう時もあるかもしれませんが、それは単に甘えているだけなのではと思います。その人が「わかっていない」のは、自分が“わかってもらえるような行動をできていない、してきていない”ことが原因なのです。

“主体性”とは~自分が変わると周りも変わる~
自分がこれから取り掛かろうと思っていたことを上司や他の人に指摘されるというのは、「ここでひとこと声を掛けておかないと、やらないかもしれないな」と思われていることの表れと言えますね。厳しいようですが、つまりは今までの自分の行動が、相手の信頼を得るだけの位置に到達していなかったという意味です。私自身も、会社を立ち上げたくさんの仲間に囲まれて仕事をしていますが、何か気になることがあっても、「相手に任せておいて大丈夫」と思えば、何も口をはさみません。

好きな本の一冊に、“相手をみて4つのレベルに合わせたマネジメントを取るべき”といった事が書かれている『一分間リーダーシップ』という本があり、この中で“委任型”というマネジメント方法が書かれています。この本では部下の発達度に応じてリーダーシップのスタイルを変えるべきであり、きめ細かく監督する“指示型”、指示内容を説明し、自ら提案もさせて前進できるように援助する“コーチ型”、部下の努力を促して意思決定の責任を分かち合う“援助型”、意思決定と問題解決の責任を部下に任せる“委任型”の4つのスタイルを使い分けるべき、という趣旨の事が書いてあります。読んで思ったのは、上司からこの“委任型”を取ってもらえないということは、自分自身が相手に対して成果を示せていないからであり、自分の責任だということです。

私は自己分析で自らを振り返り、省みる中で、自分自身に対し“全ては自分に原因がある” “自ら働きかけよう、自ら変えよう”という思考を強く持つようになりました。そのような意識を持ち行動していくうちに、相手に対する考え方にも変化が生まれました。例えば、チームメンバーに対する姿勢。私が今大切にしていることは、“その人以上にその人の可能性を信じよう”ということです。

チームメンバーが、自らのポテンシャルや成長に対して自信を持てずにいる時でも、その人の“みらい”を私が先頭を切って信じ接することが、私がすべき役割だと覚悟を決めるようになりました。“主体性”とは
自分がチームを率いている時に、部下が独断で行動しトラブルを発生させたとします。そのような状態の時に、リーダーの姿勢や真意が表れます。もし、私の仲間(部下)が何か失敗をした場合、その責任は全て上司である私にあります。あらゆることがそうです。「部下が勝手にやったこと」「部下にはしっかりと伝えていたのですが・・・」などと言い訳をするリーダーに、一体誰がついていくのでしょうか。真のリーダーとは、たとえメンバーが勝手に行なったことでトラブルを起こしてしまった時でも、それを“自分の責任”として受け止められる人だと思います。
大企業の中にはこういったリーダーが少ないと感じている人もいらっしゃるかもしれませんが、私は意外と多いのではないかと考えています。
上に登っていく人が覚悟を持っているかどうかを、チームの人たちは分かっていますし、その背中を見ていることでしょう。気概のある人たちが引き上げられていく、そんな組織が増えていくと、日本はもっともっと元気になるのではないでしょうか。

みらいワークスの行動指針“みらイズム”の中に、“主体性”というものがあります。
http://mirai-works.co.jp/aboutus/philosophy.php
「主体性」:私たちは周りで起きることを自分事として、自ら行動して責任を果たします。

― 周りで起きていることは、全て自分に責任がある ―
そう思う事で、自らの手で自分を取り囲む環境に変化を起こす事が出来ます。
責任を全うするからこそ、周りを変える力も得ることが出来るのです。
常にあらゆることを“自分事”として考え、行動する。そうあり続けたいと考えています。

“主体性”とは