あと何歩残されているのか?同年代の活躍や人生を見て、改めて考えた“自分が生きる道”。

作成日:2018年11月7日(水)
更新日:2018年11月7日(水)

タイガー・ウッズ氏の起死回生、山本“KID”徳郁氏の戦い抜いた人生・・・“生きられる時間”は有限だからこそ、前に進む力が湧いてくる。

今年の8月私は42歳になったのですが、9月末頃に同世代の方のさまざまなニュースを目にする機会があり、色々と考えさせられました。

 

まず、プロゴルファーであるタイガー・ウッズの5年ぶりの優勝。少し前のニュースですが、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。20年以上前の若い頃から第一線で活躍している彼は、私より一つ年上です。私自身ゴルフを嗜んでいることもあり、このニュースにはとても感動しました。実はこれまでの仕事の中で、彼の強さの秘密を分析してみたことがあります。
 

 

私はアクセンチュア出身なのですが、ちょうどその頃アクセンチュアがタイガー・ウッズのスポンサーをしていました。プレゼンテーションの資料にも活用されていましたし、その“強さ”についてベンチマークし、「企業に当てはめるとどうなのか」という資料を作ったこともありました。

 

アメリカのプロゴルファーと比較・分析し見えてきた、その“強さ”。「ドライバーの飛距離」「平均パット数」「パーオン」など5つくらいの指標を見たところ、タイガー・ウッズはすべての指標がトップ5に入っていたのです。一方で、他のプロはとても得意な2つの指標で上位に入っているものの、その2つ以外は入っていないという結果でした。この違いが、タイガー・ウッズの強さの秘密だったのです。

 

ゴルフは、平均的に強いことが求められるスポーツ。では、これを企業の経営に当てはめてみましょう。サプライチェーンやCRM、研究開発など色々な領域がありますが、すべてを満遍なく進めていく必要があります。アクセンチュアはそこをフォローします・・・といった具合にプレゼンをしたのでした。

 

岡本祥治_みらいワークス_ブログ_山本KID_タイガーウッズ

 

このようにずば抜けた才能を持ち、ゴルフに詳しくない方の目にも触れるほど活躍を見せたタイガー・ウッズでしたが、2009年頃スキャンダルを起こしてしまいます。それを機に第一線から退き、二度と復活しないだろうと言われていました。

しかし、結果としてそこから這い上がり、今回40歳を越えてツアーで優勝するという復活劇を演じたのです。良いところからの転落、そして復活。さまざまな苦悩や葛藤があったことだろうと察しますが、同世代の起死回生を見るのは大変刺激になりました。

 

 

そしてもう一つ刺激を受けた出来事は、元格闘家の山本“KID”徳郁さん。彼は、桐蔭学園中学の同級生でした。元々スポーツ一家で有名でしたし、とてもやんちゃな方だったので、なぜ進学校に?と周りから疑問を持たれていました。最終的に彼はスポーツの道を選び、その後の活躍は皆さんもご存知のことと思います。

 

当時、強烈な印象を残し去っていった彼の活躍をテレビで見て、「同級生にもこんな人がいるのだ」と感心していました。しかし、そんな強かった彼が若くしてがんになり、42歳という若さでその生涯を閉じました。日本の格闘界を牽引し、ひとつのムーブメントを作った一人。病に倒れ、短くも太くもある人生だったのではないかと思います。

 

岡本祥治_みらいワークス_ブログ_11月

 

「人生」や「その長さ」は、他人が図るものではありませんが、色々な人生模様を見ていると、生きていくことを「日々人は、死に向かって一歩ずつ歩みを進めている」と表現していた本を思い出します。確かに、生きていくということは、「一歩ずつ死に向かって進んでいる」ことでもあるのです。それがあと何歩あるのかは誰にもわかりません。

 

“死”という概念は、どうしても後ろ向きな感情を抱いてしまうものですが、“死”を意識することによって、今やるべきことややり遂げたいこと、世の中に少しでも「生きてきた痕跡」を残すことについて、思考をクリアにして考えるきっかけにもなります。私はまだ両親が健在なので、まだまだ深く考えていないのかもしれませんが、身近な人の死というものも人生を考えるきっかけになりますね。

 

永遠に命が続くならば深刻に考えることもないかもしれませんが、有限だからこそ、その中で頑張ること、やりたいことが何なのかを考えられるのだと思います。今回、同世代の方の活躍や不幸を聞くことによって、改めて私自身ももっともっと挑戦していかなければいけないという気持ちになりました。残された時間があと何年あるかはわかりませんが、その間に成し遂げるべきことを考えると、歩みは止められない、もっと前のめりに今やれることに取り組み、真摯に向き合わなければならないと思いました。

 

9月は、みらいワークスにとって1年の締めである最終月。また新しい1年が始まるのにあたって、この一年をどんな年にしようかと考えていたまさにその時に、これらのことが起こりました。立ち止まっている場合ではないと、改めて気を引き締め直しました。

 

みらいワークスは、昨年の12月に上場しまもなく1年を迎えます。“プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する”というビジョンの実現に向けて、戦える環境が徐々に整ってきました。上場し、いちベンチャー企業だった頃にはなかった機会にも恵まれるようになったこの1年。そのチャンスを活かし形にできたこともあれば、そうではないものもあるので、それらをプラスに変えていくのもこれからの目標の一つです。その積み重ねによって、また次のステージが見えてくることでしょう。そして、その見えてきた新しいステージに上がり、階段状に成長していく。社員全員でそのような一年にしていきたいと思います。