テレワーク・在宅勤務の違いとは?メリットも解説
最終更新日:2026/04/23
作成日:2022/05/13
テレワークと在宅勤務は、どちらもオフィス以外の場所で働くスタイルを指す言葉として広く使われていますが、その意味には明確な違いがあります。
この記事では、テレワークとの関連用語の定義を整理し、それぞれの違いや企業が導入するメリット・課題について解説します。
目次
■テレワーク・在宅勤務・リモートワークの定義は?
(1)テレワーク
(2)在宅勤務
(3)リモートワーク
■テレワークに含まれる3つの働き方
(1)自宅を就業場所とする「在宅勤務」
(2)移動中やカフェで働く「モバイルワーク」
(3)本社以外のオフィスで働く「サテライトオフィス勤務」
■テレワークや在宅勤務を導入する企業側のメリット
(1)オフィスコストや光熱費の削減につながる
(2)多様な人材の確保と離職率の低下が期待できる
(3)事業継続計画(BCP)対策として有効になる
■テレワークや在宅勤務導入時に考慮すべき課題
(1)従業員の労働状況を正確に把握する必要がある
(2)情報漏えいを防ぐセキュリティ対策が不可欠
(3)円滑なコミュニケーションを維持する工夫が求められる
■テレワークと在宅勤務の違いに関するよくある質問
(1)結局、テレワークと在宅勤務はどちらが広い意味ですか?
(2)求人票に「在宅勤務可」と「テレワーク可」では意味が違いますか?
(3)リモートワークとテレワークは全く同じ意味で使っていいですか?
テレワーク・在宅勤務・リモートワークの定義は?

これらの言葉は混同されやすいですが、それぞれが指す勤務形態の範囲やニュアンスは異なります。以下で各用語の定義を解説します。
テレワーク
テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用して、時間や場所にとらわれずに働く柔軟な働き方の総称です。「Tele(離れた)」と「Work(働く)」を組み合わせた造語であり、オフィスから離れた場所で業務を行うこと全般を指します。
厚生労働省のガイドラインでも用いられる公的な用語で、後述する「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務」といった多様な働き方を含む、最も広い概念の言葉として位置づけられています。
在宅勤務
在宅勤務は、従業員が自宅を就業場所として業務を行う働き方を指します。テレワークという大きな枠組みの中に含まれる、具体的な勤務形態の一つです。
オフィスへの通勤が不要になるため、育児や介護といった家庭の事情と仕事の両立がしやすくなる特徴があります。
企業によっては、週に数日だけ在宅勤務を許可する、あるいは完全在宅勤務を認めるなど、運用方法はさまざまです。出社の必要がないため、住む場所の自由度が高まる働き方ともいえます。
リモートワーク
リモートワークは、「Remote(遠隔の)」と「Work(働く)」を組み合わせた言葉で、オフィスから離れた場所で働くことを指します。意味合いとしては、テレワークとほぼ同義で使われることが大半です。
ただし、テレワークが公的機関の文書で用いられることが多いのに対し、リモートワークはIT業界やベンチャー企業などを中心に、より新しい呼称として好まれる傾向が見られます。
テレワークに含まれる3つの働き方

テレワークは働く場所によって、主に3つの形態に分類されます。それぞれの特徴を理解することで、自社に適した制度を検討できます。
自宅を就業場所とする「在宅勤務」
在宅勤務は、テレワークの中で最も代表的な働き方であり、従業員の自宅で業務を遂行する形態です。いわゆる「在宅ワーク」もこれに該当します。
在宅勤務の最大の利点は、通勤時間が一切かからない点にあり、時間を有効活用できるほか、通勤による心身の負担を軽減できます。
また、育児や介護などを理由に、フルタイムでの出社が難しい人材も活躍しやすくなります。
一方で、業務環境を自己で整備する必要があり、光熱費や通信費の負担、仕事とプライベートの切り替えが難しいといった課題も生じやすい働き方です。
移動中やカフェで働く「モバイルワーク」
モバイルワークは、ノートパソコンやスマートフォン、タブレットなどの情報端末を活用し、特定の場所に依存せずに働くスタイルです。
例えば、顧客先への移動中の電車内や、駅のワークスペース、カフェでの作業がこれに該当します。特に営業職やフィールドエンジニアなど、外出や移動が多い職種に適しています。
すきま時間を有効活用して業務効率を高められるメリットがありますが、公共の場での作業となるため、端末の紛失や盗難、情報漏えいを防ぐための高度なセキュリティ対策が不可欠です。
本社以外のオフィスで働く「サテライトオフィス勤務」
サテライトオフィス勤務は、本社や主要な事業拠点から離れた場所に設置されたオフィスで働く形態を指します。
企業が自社専用で設置する施設のほか、複数の企業が共同で利用するシェアオフィスやコワーキングスペースを活用するケースも増えています。
従業員にとっては、自宅の近くに勤務先が確保されることで通勤時間を大幅に短縮でき、自宅では集中しにくい人でもオフィス同様の執務環境で働けるメリットがあります。
企業側にとっては、地方の優秀な人材の雇用や、交通費の削減につながる可能性があります。
テレワークや在宅勤務を導入する企業側のメリット

柔軟な働き方の導入は、従業員だけでなく企業側にもさまざまなメリットをもたらします。どのようなメリットがあるのか、具体的に見ていきましょう。
オフィスコストや光熱費の削減につながる
従業員の出社率が低下することで、企業はオフィスに関連するさまざまなコストを削減できます。
例えば、出社する従業員の人数が減れば、より小規模なオフィスへの移転や、フリーアドレス制の導入による座席数の最適化が可能です。これにより、オフィスの賃料という大きな固定費を圧縮できます。
また、オフィスで消費される電気や水道などの光熱費、コピー用紙や文房具といった消耗品費も自然と減少します。
総務部門の管理コストを含め、事業運営に不可欠だった経費を見直す良い機会となります。
多様な人材の確保と離職率の低下が期待できる
勤務場所の制約がなくなることで、採用のターゲットを全国、さらには世界へと広げられます。これにより、地方に住む優秀な人材や、育児・介護といった事情で通勤が困難な人材も雇用対象となり、人材獲得競争において優位に立てます。
また、ライフステージの変化(結婚、出産、配偶者の転勤など)に直面した従業員が、退職を選ぶことなく働き続けられる環境を提供できるため、離職率の低下にも貢献します。
事業継続計画(BCP)対策として有効になる
テレワークや在宅勤務の体制を整備しておくことは、非常時における事業継続計画(BCP)対策として極めて有効です。
例えば、地震や台風といった自然災害、あるいは感染症のパンデミックによって従業員が出社できなくなった場合でも、自宅や分散した拠点で業務を継続できます。
オフィス機能が完全に停止する事態を避け、事業への影響を最小限に抑えることが可能です。
平時からテレワークを導入し、在宅勤務手当の支給などで従業員の環境を整えておくことで、有事の際にもスムーズな事業継続が実現します。
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『テレワークのメリット・デメリットとは?課題から解決策まで解説』
テレワークや在宅勤務導入時に考慮すべき課題

メリットの多いテレワークですが、導入を成功させるには、いくつかの課題に事前に対処し、適切なルールや環境を整備する必要があります。どのような課題があるのかを解説します。
従業員の労働状況を正確に把握する必要がある
従業員が目の届かない場所で働くため、労働時間を客観的に管理することが難しくなります。特に自己申告制の場合、長時間労働やサービス残業が潜在化するリスクがあります。
これを防ぐためには、パソコンのログオン・ログオフ時間を記録する勤怠管理ツールや、業務の進捗を可視化するプロジェクト管理ツールを導入するのが有効です。
また、始業・終業時にオンラインで報告するルールを設けるなど、働きすぎを防止し、労働状況を正確に把握するための仕組み作りが欠かせません。
情報漏えいを防ぐセキュリティ対策が不可欠
社外で業務を行うテレワークは、社内ネットワークに比べて情報漏えいのリスクが高まります。機密情報や個人情報が入ったパソコンの盗難・紛失、公共Wi-Fiの利用による通信の盗聴、マルウェア感染など、対策すべき脅威は多岐にわたります。
具体的な対策方法として、VPN接続の義務化、セキュリティソフトの導入、ハードディスクの暗号化、私物端末の利用に関する明確なルール策定などが挙げられます。
併せて、全従業員を対象とした情報セキュリティに関する研修を定期的に実施し、リテラシーを向上させることも重要です。
円滑なコミュニケーションを維持する工夫が求められる
対面でのやりとりが減少すると、業務上の報告・連絡・相談だけでなく、何気ない雑談から生まれるアイデアの共有や、同僚との一体感が損なわれがちです。
これにより、従業員が孤独感を抱えたり、部署間の連携が滞ったりする可能性があります。コミュニケーションに関する課題を克服するには、ビジネスチャットツールを導入して気軽に連絡を取り合える環境を整えるのが基本です。
さらに、定期的なWeb会議や1on1ミーティングを設定し、意識的に対話の機会を設けることが有効です。雑談専用のチャットチャンネルを作るのも効果的でしょう。
テレワークと在宅勤務の違いに関するよくある質問

最後に、用語の使い分けや定義に関して頻繁に寄せられる質問と、その回答をまとめました。日々の業務や求職活動の参考にしてください。
結局、テレワークと在宅勤務はどちらが広い意味ですか?
テレワークの方が広い意味を持つ言葉です。テレワークはICTを活用した場所にとらわれない働き方全般を指す総称で、在宅勤務はその中に含まれる一つの形態です。
テレワークという大きな枠組みの中に、働く場所を自宅に限定した働き方として在宅勤務が存在すると理解してください。
求人票に「在宅勤務可」と「テレワーク可」では意味が違いますか?
厳密には意味が異なる可能性があります。
「在宅勤務可」は働く場所が自宅に限定される場合が多いのに対し、「テレワーク可」は自宅のほか、サテライトオフィスやカフェなどでの勤務も認められる含意があります。
働く場所の自由度が気になる場合は、面接などの際に具体的な勤務範囲を確認するのが確実です。
リモートワークとテレワークは全く同じ意味で使っていいですか?
ほぼ同じ意味で使っても大きな問題はありません。どちらもオフィスから離れた場所で働くことを指す言葉です。文脈や相手に合わせて使い分けるのが望ましいでしょう。
まとめ
テレワークは在宅勤務を含む、場所や時間にとらわれない働き方の総称です。在宅勤務は自宅で働く形態、モバイルワークは移動中など、サテライトオフィス勤務は本社以外の拠点で働く形態を指します。
これらの制度を企業が導入するためには、コスト削減や人材確保といったメリットを最大化しつつ、勤怠管理やセキュリティ、コミュニケーションといった課題への対策が不可欠です。
それぞれの言葉の意味を正しく理解し、自社の状況に合わせた適切な制度設計と運用を進めていく必要があります。
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(株式会社みらいワークス フリーコンサルタント.jp編集部)
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