パレートの法則の考え方を理解し、独立・起業に役立てみよう

作成日:2017/01/04

 

誰もが知ってる?20:80の法則

誰もが知ってる20:80の法則

コンサルティング業界のみならず、パレートの法則は「20:80の法則」、「ニッパチの法則」などとも称され、法則名はともかく、その内容については知らない人の方が少ないのではないでしょうか。ビジネス思考のためのフレームワークというよりもむしろ、社会のあらゆる事象を読み解くための自然法則、といった方が適切かもしれません。

「ある店舗で、売上高の8割を担うのは、上位2割の相当する商品が売り上げている」
「ある企業で、売上高の8割を担うのは、上位2割の営業マンが稼ぎ出している」
「ある商品の売上の8割は、上位2割の顧客から生み出されている」

仮にイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが見出した法則であることは知らなくても、この手の話を聞いたことはあるという人は大多数なのではないかと思います。実際のビジネスシーンにおいてパレートの法則を意識して行動しているというビジネスマンは多くはないかもしれませんが、独立・起業を考えるビジネスパーソンは頭の片隅で意識してみるといいかもしれません。

そこで今回は、このパレートの法則を意識してみてみた時に、独立・起業時にどのように役立つのか、具体例をあげながら、簡単にご紹介します。

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独立・起業シーンにおけるパレートの法則

独立・起業シーンにおけるパレートの法則

ビジネスシーン、とりわけ独立・起業のシーンにおいては、パレートの法則を意識することで無駄な(結果として無駄になりかねない)投資を抑制することができるかもしれません。経営資源に乏しいスタートアップ期にこそ、より小さなコストで、より少ない工数で、高い効果を上げることを目指すものですが、中々事業が軌道に乗らないと気が付けば「あれもこれも」とどんどん手を広げていってしまいがちです。そうすると、ただでさえ乏しいスタートアップ資金は、あっという間にキャッシュは目減りしていってしまいます。

例えば、マーケティングや営業のシーンにおいて、パレートの法則を意識するとしましょう。これを具体的な施策に落とし込むと、「売上高の8割を占める2割の商品・サービスに、販売努力を集中する」、「売上高の8割をもたらす2割の顧客に、営業活動を集中する」というマーケティング・営業戦略が見出せます。上位顧客以外は直接訪問の営業はせず、メール・電話での対応を基本とする、ということもありえますし、売上高の上位を占める商品・サービスのみに広告宣伝費を投下する、というのも理に適っています。

WEBサービスでの独立・起業でも同様なことがいえそうです。一般的に、WEBの世界においても、PVの8割は上位2割のコンテンツで集めている、といわれていますが、ここから導き出されることは、PVの伸びが鈍化した場合には、決してWEBサイト全体のテコ入れをしてはいけない、ということです。PVが伸び悩むと、WEBサイトを抜本的に、全面的に、改修したい気持ちに駆られるのが人の常ですが、それには大きなリスクを伴います。なぜなら、PVの8割を集めてくれる上位2割のコンテンツも失いかねないからです。

代わりに、PVを集めている上位2割コンテンツをしっかりと特定・分析し、そこに対して、SEO対策を強化したり、広告費を投下したりしてアピールすることが、効果的なテコ入れになるでしょう。

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パレートの法則を意識することで精神面の安定も

パレートの法則を意識することで精神面の安定も

どのような業界であれ、念願の独立・起業を果たしても、最初からビジネスが順風満帆であることは稀でしょう。とはいえ、当然うまくいくことを夢見て、独立・起業しているからこそ、リリースした商品やサービスが思うようにマーケットに受け入れられないと、中々仕事に結びつかないと、想像以上に落胆してしまうものです。

ただ、その時にパレートの法則を意識していたらどうでしょうか?

10個新しい商品・サービスを売り出したとしても、当たるのはたった2つしかないのです。むしろ残りの8個は外れるのが当たり前と考えることもできます。もちろんただの楽観論になってしまっては元も子もありませんが、スタートアップ期の苦労や精神的苦しみを乗り超え、成功を掴むためには、こういった考え方の切り替えも大切だと思います。

 

コンサルティング業界も含め、どのような業界に身を置いたとしても、独立・起業した後、長期に渡って稼ぎ続けることができる人には共通点があります。それは、数をこなした上で、上位2割の「質」を高める努力を継続していることです。

独立・起業後したばかりというあなたも、これから独立や起業を考えているというあなたも、パレートの法則を意識し、心に余裕を持ちながら、日々の仕事を効率的・効果的に進めてみてはいかがでしょうか。

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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