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新iPhoneの登場で改めて注目が集まるワイヤレス充電

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iPhone対応で注目を浴びるワイヤレス充電

新iPhoneの登場で改めて注目が集まるワイヤレス充電_12017年9月、iPhoneの新機種であるiPhone 8iPhone Xが発表されると、大きな話題を呼びました。それと同時に再び注目が集まるようになったのが、ワイヤレス充電です。ワイヤレス充電とは、非接触の状態で電力を伝送する仕組みを使ってバッテリーに電力を供給し、充電を実現する技術のこと。「非接触充電」「無接点充電」「無線充電」などとも呼ばれます。

従来の充電方法では、充電したい機器やバッテリーと充電器の端子をコネクタなどを介して接続する必要があり、その接続部分を通して電力を供給していました。ワイヤレス充電では、そうした接続が不要で、充電器の上に機器を乗せたり近づけたりすることによって充電が可能になります。

スマートフォンの充電も、電源ケーブルのコネクタをスマートフォンに差し込んで充電するのが一般的ですが、コネクタの抜き差しによって端子内部に埃が入ってしまったり、抜き差しを繰り返していくうちに接触不良が起こったり、コネクタが劣化してしまったりといった不便があります。ワイヤレス充電ではそうした抜き差しによる不便が解消され、充電器に乗せるだけで簡単に充電できるというわけです。

ワイヤレス充電自体は最近始まったものではなく、電動歯ブラシやコードレス電話機といった製品では以前から広く普及しており、携帯電話でも活用が期待され続けてきました。そんななか、人気の高いiPhoneでワイヤレス充電対応が発表されたことによって、再び脚光を浴びているのです。

標準規格で対応力のあるQi

新iPhoneの登場で改めて注目が集まるワイヤレス充電_2

ワイヤレス充電と一言でいっても、それを実現するための技術方式にはいろいろな種類があります。「ワイヤレス充電対応」を謳う機器のなかでもその方式が同じでないと充電することができません。そこで、共通の規格が策定されています。

有名なのは「Qi(チー)」という国際標準規格です。これは、ワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium、略称WPC)が策定したワイヤレス給電の国際標準規格で、iPhone 8やiPhone Xで対応しているのもこのQiです。

Qiは国際標準規格というだけあって、世界各国で多くの企業製品に採用されており、対応製品が多くあります。Android端末で「おくだけ充電」といった名称で採用されているのも、このQi規格。共通規格で採用製品も多いため、Qi対応の充電器を購入することで、スマートフォンに限らずさまざまな電気機器の充電が可能になるのです。便利な電気機器が増えるほど充電グッズやケーブルも増えていくというのは悩みの種。多くの製品で共用できるQi規格に対応していると、そうしたメリットがあります。

2018年にアップルから周辺機器として発売が予定されている「AirPowerマット」では、iPhoneだけでなくApple WatchやAirPodsを並べて一度に3台同時に充電できるとされています。充電ケーブルで1台ずつ充電するのと比べると、その利便性にはかなりの差が出るでしょう。

ワイヤレス充電のデメリットとは

新iPhoneの登場で改めて注目が集まるワイヤレス充電_3

メリットの多いワイヤレス充電ですが、デメリットもあります。それは、充電器に置かなければ充電できないこと。当たり前のように思われるかもしれませんが、充電ケーブルであれば手でスマートフォンを持って使いながらでも充電できますし、移動中にモバイルバッテリーとスマートフォンをつないで充電するといった使い方も可能です。ワイヤレス充電でも充電器に乗せながら使うことも不可能ではありませんが、その使い方は制限されます。

また、そもそもワイヤレス充電もその伝送能力があまり強いものではなく、充電器と電気機器の位置をシビアに合わせないときちんと充電できなかったり、スマートフォンカバーを使っていると充電できないこともあります。充電は可能でも時間がかかるといったケースも散見されます。

同じワイヤレスでも無線LANやBluetoothは少し離れていてもつながりますが、ワイヤレス充電の場合は数センチ離れても充電できないということもあり得ます。ワイヤレスには違いありませんが、実際上は「コネクタやケーブルが不要で、金属接点を使わない充電ができる」という状態だったのが、従来のワイヤレス充電だったのです。

性能が強化された製品も登場

新iPhoneの登場で改めて注目が集まるワイヤレス充電_4そうした状況を背景に、近年ではテクノロジーやハードウェアの進化によって伝送能力の高いワイヤレス充電製品も登場しています。たとえば、パナソニックが発売した「チャージパッド」というQi対応の充電パッドは、パッドの決められた一部エリアだけでなく、パッドの充電エリアの中であればどの位置に乗せても充電が可能。パッドの上に複数のデバイスを乗せると順番に充電するようになっています。

また、米国のスタートアップ企業が開発した「Pi(パイ)」は、充電器に乗せなくても半径30cm以内にあれば充電可能で、その範囲内にある機器を最大4台まで同時に充電することができるという画期的な製品です。このPiもQi規格に準拠しているため、Qi対応の機器であれば基本的に充電可能です。同じQi対応でありながら、Piは3年半かけてアルゴリズムや専用部品を開発し、ここまで強力な伝送能力を備えることに成功したそう。Piは200ドル以下の価格で2018年中に発売される予定で、公式サイトでは予約の受付が始まっています。

ほかにも、同じく米国のベンチャー企業がかねてから開発を続けている「WattUp」というワイヤレス充電の技術では、充電器とデバイスが数メートル離れていても充電可能とされていますが、この技術を用いた製品が2017年中に出荷予定であるという報道もありました。このような技術の進歩によって、ワイヤレス充電は日々進化し、生活がさらに便利になっているのです。

 

 

ワイヤレス充電のメリットを生かした製品として長く知られているのは、充電式の電動歯ブラシでしょう。充電器に乗せるだけで歯ブラシが充電される電動製品は、コネクタを接続するうっとうしさから解放され、水回りに設置するのにも安心です。従来の充電で用いられていた金属の接点をなくせることによって、防水性を確保しやすくもなっています。

そのように非常に便利なワイヤレス充電ですが、スマートフォンなどのデバイスで活用するには、実際には充電器と接する位置がシビアでないといけなかったり、充電スピードが遅かったりと、いくつかのネックがありました。今回、iPhoneの対応で改めて注目を浴びることになったワイヤレス充電は、技術の進歩にともない、さらに便利になっていくことが期待されています。

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

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