金融業界を変える!コンサルティングファームからフィンテックベンチャーへ挑戦

作成日:2016年6月30日(木)
更新日:2018年6月13日(水)

マッチングはスキルだけではない。「金融業界を変えたい!」そのマインドにマッチしたのは思ってもいなかったフィンテックベンチャー企業だった。

「コンサルタントのワークスタイル」第9回目のインタビューは新関広樹さん。外資系コンサルティングファームから「金融業界を変えたい!」との想いでフィンテックベンチャーのインフキュリオンに転職。ご自身でも想像していなかったほどのスピードで発展するフィンテック業界をリードする立ち位置でご活躍されています。そんな新関さんに、転職を決意した理由や現在のお仕事について、たくさんのお話を伺ってきました。

新関 広樹

今回のインタビューにご協力いただいたプロフェッショナル人材・コンサルタント

横浜国立大学経営学部卒業。青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科修了。会計修士(専門職)取得。アクセンチュア株式会社を経て2013年6月より株式会社インフキュリオンに参画。シニアマネジャーとして、新規決済事業の立ち上げや業務システム構築に携わる。

株式会社インフキュリオン:http://infcurion.com/

新関 広樹

キャリアアップの過程で出会ったフィンテックベンチャー

ーまずはこれまでのキャリアを簡単に教えてください。

新関さん(以下、敬称略):新卒でアクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズに入社して、途中でアクセンチュア本体へ転籍し、2013年6月にインフキュリオンに転職しました。アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズでは、最初はシステム開発に携わっていましたが、半年から1年経つ頃にはさらに上流の提案など本来その会社の役割ではない部分を担当させてもらっていたので、3年目には本体のアクセンチュアに移って、本格的なコンサルティングに携わろうというのを次の目標にしていました。そんな中、ちょうど3年目の時に社内でビッグディール専門のセールス提案部隊が立ち上げられることになったので、メンバー募集に手を挙げて計画通り3年目に本体に移り、その後、5年目の時にインフキュリオンを紹介されて転職し、今に至ります。

ー入社して丸5年というタイミングで転職という決断をしたのはなぜですか?

新関:結果的に5年となっただけで、初めは先ほどもお話しした通り3年というのを1つの区切りと考えていたので、そのタイミングでアクセンチュア本体に移ったんですね。ただ、そこから1年くらいプロジェクトを経験したら、アクセンチュアの事業を浅く広くですが、運用・開発から仕事を獲るというところまで、全体を見てきたなという感じになってしまったんですよね。もともとベースには「いずれは独立して起業したい」という気持ちもあったので、それを考えた時に、このままアクセンチュアにいて良いのだろうかと思い、自分に与えられている選択肢を確認するという意図もあって、その時点で一度転職活動をしました。活動自体は順調に進んで、他のコンサルティングファームからいい条件でオファーをいただいたりもしたんですが、入社に至るほどの魅力を感じたコンサルティングファームや会社は一つもありませんでした。エージェントも結局、私のようなバックグラウンドの人間には、システム開発やコンサルティングといったような、いわゆる「既に知っているお金の稼ぎ方をする会社」しか紹介してくれないんですよね。

それで、しばらく時間を空けて気持ちを切り替えて1年半後に改めて転職活動をした時に、みらいワークスからインフキュリオンを紹介されました。代表の丸山のテンションの高さと、それを支えるような、丸山とはまた違う魅力を持つ取締役の存在が、バランスの取れた経営陣だなという印象で面白かった記憶があります。そんな経緯で転職したのですが、自分は運が良かったなと思います。3年、5年とマイルストーンを置いて行動したら、いろんな人がいろんなチャンスを与えてくれましたから。

コンサルティングファームを飛び出し、ベンチャー企業でより大きな仕事へ

ーコンサルティングファームからフィンテックベンチャーに転職してよかったことは何ですか?

新関:やはりコンサルティングファームの案件と比べるとフィンテックのプロジェクト規模自体は小さくはなるのですが、その分、当然責任は大きくなってきますよね。責任が大きくなるということはなにかというと、相対するクライアントのカウンターパートが部長や役員だったり、立場が上の方々と直接コミュニケーションをとることになるんですよね。コンサルティングファームに居続けたとするとそういった仕事はパートナーやシニアマネージャーなど、もっと上の職位の人しかやらせてもらえませんから。

実際に担当させていただいたあるクライアントの部長さんと一緒になって新規事業を立ち上げ、その後、その方が役員に昇格された際に「インフキュリオンさんがいてくれたお陰だよ」と言ってもらえたり、成果が認められてクライアント社内の別部署にも紹介していただけたり、そういうこともコンサルティングファームでそのまま3年間いたとしてもできなかった経験だと思いますね。

インフキュリオングループには事業会社もありますが、事業会社とコンサルティングファームの違いを感じるのはどういう場面でしょうか?

新関:良かったなと思うギャップとしては1つあって、こんなにメディアに出るとは思いませんでした。そういう積極的な広報、スピード感のある広報は、事業会社だからというよりベンチャーならではだと思います。ただ、メディアで語っていることはまだまだこれから実現に向けて動かしていく企画段階にすぎません。事業はやはり立ち上げた後の継続性が大事だと思うので、メディアに露出することによって魅力的な人を採用できたり、コンサルティング業で良い引き合いがあって新規事業を支える財務面を強化できたり、そういう好循環を生み出していければと思っています。

フィンテック業界の将来性を教えてくれた“みらいワークス”

ー今まさに時代の流れに乗っているフィンテックベンチャーですが、転職した3年前に既に「フィンテックがこれから来るんじゃないか」という予感はあったんでしょうか?

新関:全然ありませんでしたね。金融業界を変えていきたいとは思っていたものの、一方でその変化の遅さをどこか達観していた部分もあって、こんなスピードでフィンテック協会ができてこんなに早く政府や与党と話をするような時期が来るとは、正直思っていませんでした。

ーそんなフィンテックベンチャーへの転職を振り返って、今思うことを教えてください。

新関:金融業界はIT化が遅れていて、たとえばカードが複数枚あったりとか、スマホのアプリがなかったりとか、いわゆる「面倒くさい」ことが非常に多かったんですよね。それで、みらいワークスの担当の方に「そこを変えたいんだ!」という私の金融に対するビジョンをお話ししたんですが、見事にその思いを実現できる会社を紹介してもらったなと思います。そういう、いわば“マインドのマッチング”をしてくれたところが、個人的には非常にうれしかったです。他のエージェントはコンサルティング業界しか勧めてこなかったんですが、みらいワークスは私が全く考えていなかったフィンテックベンチャーへの転職という選択肢を提示してくれました。「フィンテック」という言葉すら世の中にまだ広まっていない時期に、その将来性を教えてくれて、その業界への転職を進めてくれたことには、とても感謝しています。

ー本日はお忙しい中、貴重なお話ありがとうございました!

「金融業界を変えたい!」という思いを貫いて転職活動をする中で、まだその言葉すら世の中に広まっていない“フィンテック業界”に出会い、そこに身を投じた新関さん。フィンテック業界は今や当時のご本人の想像を超えた盛り上がりを見せており、その荒波の中心でご活躍されているその姿は、会社を紹介した「みらいワークス」としても、非常にうれしく感じました。
現在、驚愕のスピードで発展・成長をみせるフィンテック業界、そのダイナミックな業界にチャレンジするタイミングとしては今が一番面白いかもしれません!