異なるバックグラウンドの交わりが生み出す、『新しい価値観』

作成日:2017年3月24日(金)
更新日:2017年7月12日(水)

『異文化交流』を通して異なるDNAが交わることで生まれる、“新しい価値観”とは

以前、弊社に来訪頂いたことがあるインド人のビジネスマンが、3年ぶりにご来社されました。日本とのビジネスを本格的に広げていく為の種まきとして、いろいろな会社を回っているとのこと。また桜がお好きで、わざわざこの季節に合わせて来日されたそうで、九段下の桜を見に行くんだ、ととても楽しそうにお話されていたのが印象的でした。前回ご来社された3年前は、みらいワークスは今のビルの6階のみに入っておりワンフロアーだけでした。それが今は3フロアーに増床していて、「どれだけビジネスは好調なんだ!?」と驚かれましたが、そういえば3年前は執務スペースと会議室も隣接していて、今とはまた違う雰囲気だったんだろうなと思い出したりしてました。
 

インド人の、特に“IT系エンジニアに日本で活躍の機会を増やしていきたい”というのが彼が企画していることで、みらいワークスが目指す方向とどのようにそれがリンクするのだろうとディスカッションしながら考えていました。その中で、我々が登録プロフェッショナルと、クライアントに提供している価値として大切なキーワードを思い出しました。それは『異文化交流』です。
我々のクライアントは大企業からベンチャー企業までさまざまであり、日系企業もあれば外資系企業もあります。コンサルティング会社もあるし、自動車メーカーもあります。さまざまな企業が外部のコンサルタントにより最適なプロジェクト体制をつくり、プロフェッショナル人材の方々が活躍することで、クライアントの経営課題を解決しています。そしてこれらのプロジェクトでたびたび目にするのは、異なるDNAが混じることで、“新しい価値を生み出す”ということです。

コンサルタントが参画し、お互いを尊重して個性と経験を活かしてイノベーティブな仕事を成し遂げる 岡本祥治ブログ
たとえば歴史がある製造メーカーのプロジェクトに、デジタル系ベンチャー企業で経験を積んだ後に起業をし、自身でもベンチャー企業を経営している30代のコンサルタントが参画したことがありました。普段仕事をしている中では、なかなか関わることのない方々が交わり、最初はその歩調を合わせることが大変な場面もありましたが、徐々にその息が合ってきて、お互いにないものを尊重し、その個性と経験を活かしあいながら素晴らしいイノベーティブな仕事を成し遂げることができました。こういった異なるバックグラウンド、キャリア、スキルを交差させる、そんな「異文化交流」によりクライアントの企業に変化を起こす、進化する。時にこのような化学反応を目の当たりに出来るのは、我々の醍醐味でもあります。

異なるものを組み合わせて、どんな化学反応が起きるのか、という意味では、外国籍の方と一緒に働くことも同じような効果があるのではないでしょうか。私もアクセンチュアに在籍した際は、コンサルタントとして同じプロジェクトに米国から来た方がいた時期や、シリコンバレーのモバイル・ベンチャーの日本法人に常駐してプロジェクトをしていた際にインドの方に囲まれて仕事をしていた時もありましたが、その時には彼らの働き方やプライベートとビジネスの時間の使い方などについてあまりにも価値観が異なり、衝撃を受けたのを覚えています。相手は違う考え方を持っている、異なる仕事文化を持っていると認識しているので、いつも以上に正しく伝える事、要件を出来る限り明確にすること、TODOを共有する事、スケジュールを明確にする事、変更があったらすぐに伝える事などを心がけていました。これらのことはプロジェクト運営に限らず、ビジネスの現場で仕事を進めるうえでは当たり前のようにやらなければならない事ですが、思い返すと異文化のメンバーで構成されたチームで働いていた時期に、いろいろと学ばせてもらったのだなと考えています。

日本で働く外国籍の方が増えることにより、さまざまな企業の仕事の進め方が変化・進化し、生産性が向上 岡本祥治ブログついつい日本人同士で仕事をしていると、言わなくてもわかってくれるはずだ、日本人同士だから同じ価値観を持っているはずだ、という前提に立ってコミュニケーションを取ってしまいがちですよね。実際は今までのビジネス上での経験だけでなく、どのような教育を受けて来たのか、どこの地域出身なのか、といったことで働くことに対する価値観は変わり、そして前提条件も変わってきます。そういった観点では、日本で働く外国籍の方が増えることにより、さまざまな企業の仕事の進め方が変化・進化し、生産性が向上します。そして、日本経済の発展に寄与する、そんなシナリオも期待できます。
今年の1月は、日本で働く外国人労働者が初めて100万人を越えました。また、2016年に安倍首相は「2020年までに、外国人IT人材を3万人から6万人に倍増することを目指す」と表明しましたが、みらいワークスが取り組んでいるプロフェッショナル人材のマーケットにおいても、その影響はあると思います。外国人労働者が増えることで日本の文化が壊れる、と懸念する人もいます。そのような中、グローバリゼーションの波は避けて通れませんので、自ら変化を仕掛けて、日本のいいところは守りながら自ら進化していく。みらいワークスもどのようにこの変化を起こしていくのか、行動しながら考えていきたいと思います。